【ライブレポート】和楽器バンド、ツアーで完成される『TOKYO SINGING』

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和楽器バンドが現在開催中の東名阪アリーナツアー<和楽器バンド Japan Tour 2020 TOKYO SINGING>。

◆ライブ画像(7枚)

和楽器バンドにとって最大規模となる本ツアーは、10月14日にリリースした最新アルバム『TOKYO SINGING』の“完全再現ツアー”と銘打たれている。しかし10月25日の東京ガーデンシアター公演を観て、それだけでは収まらないことを知った。これは“再現ツアー”ではなく、アルバム『TOKYO SINGING』を“進化”させるものだ。


和楽器バンドが作品をリリースするごとに一番変化しているのが、バンドとしてのあり方。初期の和楽器バンドはミュージックビデオ作品として楽曲を発表してきたことからもわかる通り、「知ってもらう」ために「魅せる」ことに、より重きを置いていた。しかし5thアルバム『オトノエ』の頃から、音へ貪欲に向き合うようになった。“和楽器のいる珍しいバンド”、から“ロックバンド”への変化だ。

そうした経緯を経て今年リリースした『TOKYO SINGING』は、自粛期間中に制作されたこともあり、これまでで一番時間をかけて完成に至った作品だという。その言葉通り、7つの楽器の音の調和、際立つ歌の力、曲順構成と、ひとつの音楽作品としての完成度が高いものに仕上がっている。そしてこれまでの作品の中でも、一番ロックな作品であることも特徴だ。

そんな『TOKYO SINGING』を披露する<和楽器バンド Japan Tour 2020 TOKYO SINGING>は、アルバムの曲順通りにセットリストが組まれている。そもそもアルバムの曲順は、曲ごとの明暗・静動がはっきりしており、一曲目からラストの曲までのストーリーも感じられるなど絶妙なバランス感で構成されている。そもそもこれが完璧なのだから、その順に曲が聴けるだけでも当然いいライブになることはわかっていた。


ライブの一曲目はもちろん「Calling」。コロナ禍で一変した世界に向け、それでも希望を持って一歩を踏み出そうというストレートなメッセージが込められた、幕開けを飾るにふさわしい楽曲だ。音源の時点でそうだったのだが、会場ではアルバムコンセプトである “TOKYOからイマ届ける和楽器バンドからのメッセージ”が、オープニング映像との繋がりでより実感として迫ってくる。鈴華ゆう子(Vo)の伸びやかな歌声で伝えられる“君に届けたい想いが、言葉が、届けたい歌がここにあるんだ”という言葉に、この場所でこの曲を聴けることの喜びが胸に溢れた。楽曲の良さが、生演奏と演出の効果で何倍にも増幅されたのだ。

そう、本公演はアルバム通りのライブになると思っていたら、いい意味で裏切られる。例えば「月下美人」では、音源にはない黒流の和太鼓ソロからスタート。曲順通りと知っていていてもなお、驚かされる場面がいくつもあるのだ。スクリーンに投射される映像も見事に楽曲の世界観を表現しており、楽曲アレンジと演出の効果で、何度も聴き込んだはずの『TOKYO SINGING』が、自分の想像していた以上の鮮烈な色を持っていたことに気付かされる。


そして外せないのがやはりサウンド。“和楽器”と聞くとしっとりしたイメージを思い浮かべる人も多いと思うが、今回の和楽器バンドのライブはそれとは全く逆のサウンドに仕上がっている。“和楽器のいるバンドのライブ”ではなく、“ロックバンドのライブ”だ。特にEVANESCENCEのエイミー・リーとのコラボ曲「Sakura Rising with Amy Lee of EVANESCENCE」や「日輪」では、その場の空気が震えるほどの爆音で激情を煽る。生音の和楽器を含む7つの楽器がここまでパワーをぶつけ合いながら鈴華ゆう子の歌を際立たせる。これは並大抵のバンドにできることではない。

アルバムの音作りと同様に、ライブでもそれぞれの楽器の音がひとつひとつ明確に聞こえるところも和楽器バンドのすごさ。山葵の激しいドラミング、ベース・亜沙の華やかなパフォーマンス、町屋の技巧派ギタープレイはもちろん彼らの演奏をロックバンドたらしめるものだが、振動として直に体に響いてくる黒流の和太鼓、要所要所でスッと耳に落ちてくるいぶくろ聖志の繊細な箏の音色など、和楽器隊もその個性を存分に発揮している。蜷川べにの津軽三味線は曲にロックな彩りを、神永大輔の尺八はメロディに深みを加え、そこに鈴華ゆう子の歌唱力が加われば、和楽器バンドにしか作れないロックサウンドが出来上がる。音を追求し続けた彼らの集大成とも言えるこの“音の層”は、絶対に生で体感すべき。


そんな和楽器バンドと『TOKYO SINGING』の魅力が全て集約されるのが、本編ラストで披露される「Singin’ for...」。和楽器バンドが伝えたいメッセージ、ロックバンドとしての矜持、メンバー個々のスキル、楽曲の魅力を増幅する演出とパフォーマンス。会場でそれを全て受け止め、「Singin’ for...」を聴き終わった後には、アルバム『TOKYO SINGING』が改めて自分の中でひとつの作品として完成されたのがわかった。いや、きっとツアー最終日にはもっと強くそう思わされるのだろう。



<和楽器バンド Japan Tour 2020 TOKYO SINGING>はこのあと、11月14日 大阪・大阪城ホール、11月28日 愛知・日本ガイシホールにて公演が行われる。会場ではソーシャルディスタンスの確保、検温など徹底した感染症予防策がとられ、会場では観客の声援が禁止となっているが、その代わりに山葵がイラストを描き下ろしたハリセンが配られるほか、「日輪」ではスマホでの撮影が許可されるといった新たな楽しみ方も用意されている。

ほか、本記事ではネタバレ防止のために書けなかったが息を呑むようなシーンや心躍る演出、ライブステージの格好良さとの対比が面白いメンバー同士のゆるっとしたトークなど、見どころは盛りだくさん。今後のツアーに参加される方には、ぜひ会場にて和楽器バンドの魅力を全身で味わってきてほしい。

取材・文◎服部容子(BARKS)
写真◎KEIKO TANABE、 上溝恭⾹

<和楽器バンド JAPAN TOUR 2020 TOKYO SINGING>

■日時 / 開場
10月24日(土)東京・ガーデンシアター開場16:00 / 開演17:00
10月25日(日)東京・ガーデンシアター開場15:00 / 開演16:00
11月14日(土)大阪・大阪城ホール開場16:00 / 開演17:00
11月28日(土)愛知・日本ガイシホール開場16:00 / 開演17:00

■チケット料金
前売 ¥10,000(消費税込み)
当日 ¥11,000(消費税込み)

■注意事項 / 申し込み同意条項
※政府の要請に基づき、ソーシャルディスタンスを確保した上で実施いたします。
※入場時、ご来場者の氏名、所在地、連絡先のご記入をお願い致します。身分証明書の確認も行います。
上記ご記入いただいた情報を公的機関の要請により提出する場合がございます。
※入場口にて検温を実施いたします。
また、以下の事項に該当するお客様につきましては、ご来場をご遠慮ください。
・37.5度以上の発熱(平熱より1度以上高い発熱)がある方 (会場に向かう前に検温をお願いいたします。)
・公演日より起算し、2週間以内に発熱や感冒症状で受診や投薬をした方
・公演日より起算し、2週間以内に嗅覚異常、味覚異常、咳、鼻水、発熱があった方
※マスクを着用してのご来場をお願いいたします。マスクを着用していない方のご入場はお断りさせていただきます。
※ご入場後に体調を崩された場合は、速やかにスタッフにお申し出ください。
(症状によりご退場をお願いさせていただく場合もございます。)

【その他注意事項】
※場内、ロビーなどでのご歓談は⾃粛をお願いいたします。
※⼊場⼝に⼿指⽤のアルコール消毒液をご⽤意いたします。消毒の徹底をお願いいたします。
※厚生労働省よりリリースされました、新型コロナウィルス接触確認アプリ(COCOA)のダウンロードにご協力をお願い致します。
※スタッフに体調不良の者がいないか、検温により確認いたします。体調に異常(特に出勤前の検温で37.5度以上)が認められた場合は速やかに⾃宅待機とし、代⾏のスタッフが対応いたします。
※公演時間は2時間を予定しております。公演中、場内は常に換気状態を保ち、場内ドアを全開放する換気時間を設ける予定です。
※終演後、規制退場とさせていただく場合がございます。
※プレゼント及びスタンド花・お祝い花は、感染リスク低減のためご辞退させていただきます。
※会場周辺でのアーティストの入り待ち・出待ち行為はお止めください。

<和楽器バンド 大新年会2021 日本武道館>

2021年1月3日(日)東京・日本武道館 開場 16:00 / 開演 17:00
2021年1月4日(月)東京・日本武道館 開場 15:00 / 開演 16:00

■チケット料金
前売 ¥10,000(消費税込み)
当日 ¥11,000(消費税込み)

『TOKYO SINGING』

発売日:2020年10月14日(水)

・CD収録曲(全13曲収録)※全5形態共通
M1. Calling
M2. Ignite
M3. reload dead
M4. 生きとしいける花
M5. 月下美人M6. Sakura Rising with Amy Lee of EVANESCENCE
M7. ゲルニカ
M8. Tokyo Sensation
M9. オリガミイズム
M10. 宛名のない手紙
M11. 日輪 M12. Eclipse
M13. Singin’ for...

■真・⼋重流盤(CD+フィギュア+Blu-ray付)】※オフィシャルファンクラブ真・八重流会員限定販売
PDCS-1915 ¥15,000(税抜)
・CD:全13曲収録
・フィギュア:和楽器バンド mini brokker8体セット
・Blu-ray(※プレイパス対応):REACT TOUR FINAL @横須賀芸術劇場 をフルサイズ収録(全17曲)
【Blu-ray収録曲】
和楽器バンド Japan Tour 2019 REACT-新章- FINAL
1. Overture~ReAct~
2. 雨のち感情論
3. 天樂
4. 吉原ラメント
5. 蜉蝣
6. Strong Fate
7. 細雪
8. 鏡花水月
9. 月に叫ぶ夜
10. なでしこ桜
11. シンクロニシティ
12. 極限双打
13. 雪影ぼうし
14. 暁ノ糸
15. あっぱれが正義。
EN1. Ignite
EN2. 千本桜
※完全数量限定生産
*プレイパス対応Blu-ray
Blu-rayについているプレイパスコードを入力するだけで、スマホで曲や映像を、簡単に再生することができます
▲真・⼋重流盤 ジャケット


■初回限定映像盤(CD+Blu-ray付or CD+DVD付)
(CD+Blu-ray付)UMCK-7073 ¥6,000(税抜)
(CD+DVD付)UMCK-7085 ¥5,000(税抜)
CD:全13曲収録
Blu-ray/DVD共通
Premium Symphonic Night Vol.2 ~ライブ&オーケストラ~ in 大阪城ホールをフルサイズ収録(全16曲)
【Blu-ray/DVD収録曲】
Premium Symphonic Night Vol.2 ~ライブ&オーケストラ~ in 大阪城ホール
1. Overture
2. オキノタユウ
3. 細雪
4. 儚くも美しいのは
5. 砂漠の子守唄
6. 独歩
7. 雨のち感情論
8. 花一匁
9. Ignite
10. 戦 –ikusa–
11. 吉原ラメント
12. 蛍火
13. Bring Me To Life with Amy Lee of EVANESCENCE
14. 千本桜 with Amy Lee of EVANESCENCE
EN1. IZANA
EN2. 流星
▲初回限定映像盤 ジャケット

■初回限定ブック盤(CD+書籍)
UMCK-7074 ¥5,000(税抜)
CD:全13曲収録
書籍:Quick Japanプロデュース和楽器バンド“解体新書”(全144ページ予定)付き
▲初回盤 ジャケット

■CD Only盤
UMCK-1668/9 ¥3,500(税抜)
CD1:全13曲収録
CD2:全曲の Instrumental をDisc 2として収録
▲通常盤 ジャケット

■デジタル配信盤
CD収録全曲に加え、「ロキ」をボーナストラックとして追加収録。
(全ダウンロード/ 全ストリーミングサービス配信)

・全形態共通封入特典
トレーディングカード全10種類のうち1枚ランダム封⼊
※初回プレス分のみ

・チェーン別オリジナル特典
“TOKYO SOUVENIR”(東京土産)
・タワーレコード:“TOKYO SOUVENIR”キーホルダー
・HMV:“TOKYO SOUVENIR”ペナント型マグネット
・Amazon:“TOKYO SOUVENIR”ポストカード
・楽天:“TOKYO SOUVENIR”ボールペン
・TSUTAYA:“TOKYO SOUVENIR”ポスター
・UNIVERSAL MUSIC STORE:メンバー写真/メンバーイラストクリアカード全16種から1種ランダム(PET製 B5サイズ)
(初回限定映像盤/初回限定ブック盤/CD Only盤の3形態セット購入で全16枚セット進呈)
・その他店舗・ECサイト:“TOKYO SOUVENIR”ロゴステッカー

※特典は先着となり数に限りがあります。無くなり次第終了となりますので予めご了承ください。
※一部取扱いのない店舗・オンランインショップもございます。詳しくは各CDショップにてご確認ください。
※それぞれのデザインは後日発表させて頂きます。

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