【ライブレポート】諏訪ななか、1stライブ開催「やっとたどり着いた1stライブだからこそ、今日は楽しんでもらえたらいいな」

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諏訪ななかが11月22日(日)に東京・LINE CUBE SHIBUYAにて<諏訪ななか 1st LIVE~My prologue~>を開催した。

◆ライブ写真

5月13日(水)に1stアルバム『So Sweet Dolce』をリリースしソロアーティストデビュー、さらに11月4日(水)にはミニアルバム『Color me PURPLE』をリリースした諏訪ななか。作品をリリースしながらもライブが開催できないという状況が続いていたが、11月22日(日)にソロアーティストとして初のライブが開催された。その昼公演の模様のレポートをお届けする。

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ライブのオープニングは「Wonderland!!」。ワクワクするようなイントロが流れると、ステージの2階部分にある三角のカーテンから、諏訪ななかのシルエットが浮かぶ。“トキメキの Wonderland!! どこまでも行こう!”という冒頭の1フレーズを歌うと、その幕が開き、ステージに姿を現す。その瞬間、パープル色に染まった客席を見て、どんな気持ちだったのだろうか。昨今、無観客での配信ライブが増えたが、声を出せない中でも、待ってくれている人がいることを実感できたのではないかと思う。


この曲は、2番のAメロでメロディに変化があって、ファンとの掛け合いを楽しむ感じになるのだが、観客は声を出せないということもあって、自身の声を重ねていた。だが、ファンとの気持ちのキャッチボールはしっかりとできていたと思う。

続く「So Sweet」では、階段を降り、ステージの1階にあるスクエアのミニステージに立ってパフォーマンスをする。ここで後方にスクリーンが登場し、彼女の表情を見ることができたのだが、笑顔が弾けていて、まさに歌詞にある“とびきりの Smile”だった。

それにしてもエレクトロなポップチューンは、すわわによく似合う。間髪入れず、ギターのストロークが鳴り響くと「ポップコーンの雲」へ。ステージの左右に行き、ラララのところで手を左右に振り、一体感を楽しんだ。

3曲立て続けに披露したところで、客席からは大きな拍手が贈られ、この日初めてのMCに。

「アーティストとしての初めてのライブだからこそ、オンラインではなく、みんながここに来てくれる状態で開催したかったんです。今日無事に開催できて、すごくすごく嬉しいです。ここまでライブができていなかったので、今日は何が何でもやってやるぞ!という思いで、ここに来ました。やっとたどり着いた1stライブだからこそ、今日は楽しんでもらえたらいいなと思います。諏訪ななかの1stライブ来たぞっていうことが、今後自慢になるようなライブにできたらと思います」と、このライブに懸ける思いを伝えると、続いては、「溶けるみたい」へ。

軽快なビートとブラスアレンジが印象的なポップチューンだが、歌っている表情も切なさが感じられるもので、心がキュンとする。さらにこの曲の主人公の後日譚として書かれた「揺れていたい」に繋げていく。この曲も、ポップスに含まれる“切なさ”を見事に表現している楽曲。“雨音”や“傘”といった言葉から、イメージが想像できるのも良い。歌詞の最後では雨が上がり、“君に会いたいんだよ”と歌うのだが、そのときの表情が、少し晴れやかな笑みを浮かべているようで、この物語のさらなる続きが知りたくなった。最後の指揮棒を振るような振り付けもかわいらしい。


面白い演出が繰り広げられたのが「マカロンラブ」。映像の自分と掛け合いをしていたのだが、間奏では映像の諏訪ななかがマカロンを食べたり、衣装チェンジをしたりしている。その間に諏訪ななか自身はスッとステージから姿を消し、映像と同じ衣装になって再び登場するという曲中の早替えを、見事成功させていた。

さらに「ショコラ フレーズ」では、ステージに椅子やテーブルが用意されていて、スイーツを眺めたり、ベンチに腰掛けたりしながら歌う。サビでのファルセットが透明感があって、心地良い。

キラキラと切ないポップスの魅力を、いろいろな見せ方で表現していたが、彼女の楽曲の中で、もっとも激しいロックチューンと言えば「Strawberry Egoist」だろう。真っ赤な照明と、大量のスモークで雰囲気を一変させると、諏訪ななか自身もスタンドマイクでクールに歌う。鋭い目つきも印象的だった。
 
ライブ終盤の「Donut Ring World」。“何が見えるかな? 何かわかるかな?”というのは、ソロでの音楽活動を始めた彼女の思いを歌っているかのよう。この楽曲を軽快にステップを踏みながらキュートに歌っている姿を見て、そんな未知の世界を楽しんでいるような感じがした。「Morning glow」は、朝焼けという意味もあるが、この曲も、これから始まるような印象があってグッと来る。

そして本編最後、「みんながくれたこの景色を胸に。心を込めて歌います」と伝えて、「Storytelling」を歌う。ソロとして新たなスタートを切った諏訪ななかが、この先どんなことを歌に乗せて伝えていくのか、それが楽しみになるような楽曲。キリッとした表情で、しっとり力強く歌う姿も感動的だった。歌のラスト、キラキラと光る紙吹雪が、彼女の1stライブの成功を祝うように降り注いでいた。

拍手だけのアンコールが続く中、大きなリボンを付けた衣装で登場すると、今回のライブタイトルにもなっている「My Prologue」を歌う。マイナー調のロックナンバーだが、クールさもありながら、内に秘めた情熱を感じさせるボーカルでぐいぐいと引っ張っていく。


スッキリとした笑顔で「今日は楽しかったですか?」と聞くと、観客が大きな拍手で応える。そして、彼女が最後に用意した曲は「Lilac」。スピーディーに展開する、元気でポジティブなピアノロック。この曲もファンとのコール&レスポンスが楽しめる曲だが、この日はペンライトを振ることで、お互いの気持ちを確かめ合っていた。いつか声を出して、この曲が楽しめる日までとも思ったが、まだプロローグ。彼女の物語は始まったばかりだ。

「今日は、こんなにたくさんの方が来てくれて、本当に本当に嬉しかったです、まだまだ諏訪ななかについてきてくれるとうれしいです」そう言って、ソロでの初めてのステージを笑顔であとにした。

撮影:中原幸

■ミニアルバム『Color me PURPLE』

2020年11月4日(水)リリース
CD+Blu-ray
COZX-1685~6/¥3,000+税
[CD収録内容]
1.Morning glow 作詞:渡部紫緒 作曲・編曲:山田祐輔
2.Poison Girl 作詞・作曲・編曲:トミタカズキ
3.揺れていたい 作詞:鶴﨑輝一 作曲・編曲:トミタカズキ
4.Merlot Tears 作詞:坂井竜二 作曲・編曲:松坂康司
5.Lilac 作詞:大西洋平 作曲・編曲:松坂康司

[Blu-ray収録内容]
・「Lilac」Music Video&メイキング映像

【パープルエディション】数量限定生産
SACX-1068~9/¥17,000+税
※CD2枚組+オリジナルスマホケース+オリジナルパズル+豪華BOX仕様
※コロムビアミュージックショップ限定販売

[CD収録内容]
1.Morning glow 作詞:渡部紫緒 作曲・編曲:山田祐輔
2.Poison Girl 作詞・作曲・編曲:トミタカズキ
3.揺れていたい 作詞:鶴﨑輝一 作曲・編曲:トミタカズキ
4.Merlot Tears 作詞:坂井竜二 作曲・編曲:松坂康司
5.Lilac 作詞:大西洋平 作曲・編曲:松坂康司

[CD DISC2]
1.Morning glow(Instrumental)
2.Poison Girl(Instrumental)
3.揺れていたい(Instrumental)
4.Merlot Tears(Instrumental)
5.Lilac(Instrumental)

1st Album「So Sweet Dolce」全曲Instrumental
1.So Sweet (Instrumental)
2.Donut Ring World (Instrumental)
3.マカロンラブ(Instrumental)
4.My Prologue(Instrumental)
5.ショコラ フレーズ(Instrumental)
6.Strawberry Egoist (Instrumental)
7.ポップコーンの雲(Instrumental)
8.溶けるみたい (Instrumental)
9.Wonderland!!(Instrumental)
10.Storytelling(Instrumental)

◆諏訪ななか 音楽情報サイト
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