【ライヴレポート】cali≠gari、東名阪ツアー完遂+ファイナル第一部公演の配信決定も

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cali≠gariの東名阪ツアーファイナル<クライマックス♥エロチカ2020>公演が、11月15日に東京・KANDA SQUARE HALLで開催された。その第1部公演の模様が、11月28日(土)19:00よりStreaming+にて配信されることが発表となっている。

◆cali≠gari 画像

9月30日にリリースしたニュー“エロ”アルバム『ブルーフィルム -Revival-』を引っ提げ開催したこの東名阪ツアーは、有観客での久々のツアーであり、並行して『ピーピング♥エロチカ2020』と題し、“あなたのプロンプター席” “スペイシーギター席” “ベースキッズ席”の各メンバーに寄った専用席や、全体を一望できる“自称関係者席”などの特殊席での生配信も行ない、ツアー開始前から注目を集めていた。

最新作『ブルーフィルム -Revival-』は、現ヴォーカルの石井秀仁がcali≠gariに加入した2001年にリリースした、第7期cali≠gariの礎となったアルバム『ブルーフィルム』を、20年経った今のcali≠gariの音でリメイクしたもの。このツアー全公演でオープニングを飾った「エロトピア」をはじめ、今やライヴに欠かせないcali≠gariの代表曲となった楽曲群は、今回のリメイクによって懐かしさと新しさが融合され、その新鮮味と円熟味を加えることでcali≠gariのステージを底上げした。




KANDA SQUARE HALL公演第1部の幕開けで、「ラストいくぞー!」とステージに登場するなり檄を飛ばす桜井青(G)。マスク姿の観客は拳を振り上げて、それに応える。新型コロナウイルス感染防止対策のガイドラインに基づき、観客も歓声を上げることができない状況ではあるが、何ぶんタイトルからして<クライマックス♥エロチカ2020>である。この状況もなんらかのプレイだと思えば、そこはもうエロスでありカオスなのである。

グラマラスな「エロトピア」からタイトなバンドサウンドに生まれ変わった「ミルクセヰキ」、「淫美まるでカオスな」、「アイアイ」とアッパーチューンが続く序盤から、以降も『ブルーフィルム -Revival-』のナンバーと過去曲を織り交ぜ、混沌とした世界を展開する。

特筆すべきは桜井作詞作曲の「デリヘルボーイズ!デリヘルガールズ!」と、石井秀仁(Vo)作詞作曲の「さかしま」の新曲2曲。80’sポップチューンの「デリヘルボーイズ!デリヘルガールズ!」は、石井と桜井のツインヴォーカルでデリヘル業界の現実と悲哀をポップに描いたナンバーで、この憂いを帯びたキラメキは今後の定番曲になっていきそうな予感がある。そして、「さかしま」では桜井が12弦ギターでアルペジオを奏でる。これは音源では為し得なかったライブバージョン。さらに名古屋、大阪では1コーラスが終わるまで村井研次郎(B)はステージを捌けて歌とギターだけで聴かせていたが、フルで温かなベースを響かせていたのはこの東京公演だけだ。さらに、続けてアンビエントな「月白」をバンドバージョンで聴かせたのは東京公演の第1部だけである。この日、石井の喉は決して好調だったわけではなかったが、それゆえの少しハスキーがかったヴォーカルが儚さを増長させていた。


終盤は「青春狂騒曲」、「ブルーフィルム」とエモーショナルなナンバーを2曲。「ブルーフィルム」では、バックのスクリーンに20年前に撮影したMVが流れるという演出も。そしてラストは“セックス!セックス!”と連呼するカバー曲「Sex On The Beach」を聴きながら泣き笑い。音楽が生き続けている限り、死んでいった青春は何度でも蘇るのである。そんな言葉が胸に宿るような、緩急のついた充実のステージであった。ぜひ配信ライヴで体感していただきたい。

そしてこの日、cali≠gariは新作『15 予告版』を引っ提げ、2021年2月11日(木・祝)の東京・LINE CUBE SHIBUYA公演と、3月より全国ツアーを開催することをアナウンスした。『15 予告版』の詳細はまだ発表になっていないが、過去の通例通りにいくならば『15 予告版』の後には、フルアルバム『15』が待っているはずだ。先日行なわれた『ブルーフィルム -Revival-』のリリース記念配信イベントで、3月からのツアーではアルバム『15』に入る予定の新曲を随時披露していくと告知した。ということは、アルバム『15』はツアーを経て完成するという、cali≠gariにとっては新しい制作過程を踏むことになりそうだ。2021年のcali≠gariが今から楽しみで仕方がない。

取材・文◎大窪由香
撮影◎青木早霞 (PROGRESS-M)

■配信ライヴ<クライマックス❤️エロチカ2020>

2020年11月28日(土) 19:00〜@Streaming+
アーカイブ配信:12/5(土)23:59まで
▼配信チケット
¥3,420(税込)
eplus.jp/caligari-s/
※2020.11.15(日)KANDA SQUARE HALL公演第一部の模様を配信

■作品『15予告版』

※詳細は後日発表

■<カリ≠ガリ ツアー“15”15予告版発売記念GIG「渋谷公会堂のカリ≠ガリ」-腐ったレモンの方程式->

▼2021年
2月11日(木・祝) LINE CUBE SHIBIUYA(渋谷公会堂)
※詳細はcali≠gari公式FCサイト客室ノイローゼにて

■<カリ≠ガリ ツアー“15”>

▼2021年
3月06日(土) HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3
3月20日(土) 福岡DRUM Be-1
3月21日(日) 熊本B.9 V2
4月10日(土) 岡山image
4月11日(日) umeda TRAD
4月24日(土) 仙台MACANA
5月08日(土) 横浜BAY HALL
5月22日(土) 新潟GOLDEN PIGS RED STAGE
6月11日(金) 名古屋ボトムライン
6月28日(月) 新宿LOFT
※詳細はcali≠gari公式FCサイト客室ノイローゼにて

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