【インタビュー】My Hair is Bad、椎木知仁を形成する8つのこと「僕は死んでもバンドマン」

■30代も良い攻め方をしたいというか
■My Hair is Badらしい動き方ができたら

──そして、“お笑い”という項目に関しては、YouTubeの番組『久保田が行く！』を選んでますね。

椎木：めちゃくちゃおもろかったです。とろサーモンの久保田さんがネットでやってる番組なんですけど、中山功太さんとふたりで道歩きながらいろんなものに悪態ついたり、お互いにボケ合ったりしてるんですよ。昔からやってるこの番組を今、全部YouTubeに出してくれてるのを観ました。面白いから何回でも観られます。


──お笑いは、もともと好きなんですか？

椎木：好きですね。“好き”って言うのもおこがましいですけど。コウテイが大好きで、この前、大阪の単独ライブを観に行きました。会場によく通ってたのはウーマンラッシュアワー。今はちょっと厳しいですけど、ヨシモト∞ホールとかへも当日券を買ってちょこちょこ行ってました。そういえば僕、小学校の頃、お笑い係だったんですよ。

──お笑い係って？

椎木：昼休みを返上してネタを作って、給食の時にやる係（笑）。その頃はテレビ番組『爆笑オンエアバトル』でアンジャッシュとかのネタを観て、“お笑いって面白いんだな”となってたんです。中学の頃は『エンタの神様』をよく観てました。高校に入ったくらいからは『M-1』とかですね。

──椎木さんが歌詞とかで発揮するユーモアって、そういう番組とかを通して育まれたんですかね？

椎木：どうでしょう？ でも、ちょっとポップにしたいというか。自虐な感じとか、すぐにやっちゃうんですよね。

──今回挙げていただいた各項目、大体どれも、なるほど！と納得させられる感じがありますね。“ゲーム”という項目で『パワプロ』(実況パワフルプロ野球)を挙げたことも、野球好きな椎木さんらしいですし。

椎木：今年3月の誕生日にベースの山本からニンテンドースイッチをもらったんです。パワプロ』の新しく出たやつを買って、すごくやり込みました。“椎木”っていう選手を20人くらい作って椎木だけで戦い続けてます。チーム名は“ウナギビールズ”（笑）。今のゲームって難しいですね。子供の頃もやってましたけど、そのレベルじゃなくなってます。子供の頃は家にスーファミがあって、『ドンキーコング』とか『カービィ』とかをやってました。プレステでは『鉄拳』とか『サルゲッチュ』。プレステ2では『メタルギア』っていう感じですかね？ 僕の世代の有名どころは一通りやってます。

──先ほどの話だと、格闘系にはあまりハマらなかったんですね？

椎木：やっぱりハマらなかったです。『メタルギア』とかも友だちがやってなかったらやらなかったと思う。『どうぶつの森』とか、敵がいなくて自由にできるのが好きです。『桃太郎電鉄』もやってました。撃たれるとか怖いじゃないですか。一番やったのは『ぼくのなつやすみ』。8月31日になった時は大号泣してました（笑）。

──ははは。2020年の椎木さんを語る上で欠かせない作品とか、ルーツとなっているものを一気に挙げていただきましたが、いかがでした？

椎木：ホントに好きにお話させていただきましたが、大丈夫ですか？ 記事になります？

──ばっちりです。椎木さんとMy Hair is Badが面白い角度から見えるお話だったと思います。2021年に関しては、現時点で何か考えていることはあります？

椎木：29歳になるので30代に入る前に攻めたいですね。今年11月は“本気で遊んで仕事もしよう”と思って、いろいろやったんですけど、本気で休まないと人っておかしくなるんだなと（笑）。だから“攻め方、むずっ！”と思ってるところです。20代はMy Hair is Badしかやってこなかったので、30代も良い攻め方をしたいというか。My Hair is Badらしい動き方ができたらいいですね。

──My Hair is Badが椎木さんの中心にあり続けるというのは、今後も変わらないところなのかもしれないですね。

椎木：そうですね。今年、それに一番気づきました。“このメンバー、このチームでいられるって、当たり前じゃなかったんだな”って。だから、より走り切りたいと思っています。

取材・文◎田中 大
撮影◎藤川正典









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