【インタビュー】Cool-X、“今”だからこそ生まれた2曲のラブソング

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名古屋・大須発のダンス&ボーカルグループ、Cool-Xが2曲のラブソングを配信リリースした。メンバー全員が作詞・作曲に携わった「ふたり」では抽象的な愛を、その続編となる「みらい」ではロマンチックな愛を歌う。

新型コロナウイルス感染症の影響により、オンライン上での活動を幅広く展開してきた彼ら。“会うこと”に制限が設けられている今、音楽の力でファンを支えたいという思いから生まれたこの2曲について「大切な人と一緒に聴いたり、相手に教えてあげたりすることで、少しでも幸せだったり明るい気持ちになってもらえたら嬉しいです」と語ってくれた。

  ◆  ◆  ◆

■大切な人を思い浮かべて

──キャッチフレーズは“名古屋から世界へ”ということで、Cool-Xはかなり“名古屋愛”の強いグループのようですね。

前田純基:メンバー全員が愛知県出身で、名古屋の大須にあるライブハウスX-HALL -ZEN-を拠点に、全国へ羽ばたいていこう!というのがコンセプトなんです。大須って昔ながらのものから最先端の若者文化まで、全部が詰まってる街なんですよ。東京でいえば渋谷と原宿が一緒になったというか、学校帰りに買い物してる学生さんもよく見かけますね。

山内大輝:近くにある久屋大通も最近メッチャ綺麗になって、建物も洋風になったし、もう、日本のパリみたい! 

濱中元嗣:そもそも名古屋はご飯が美味しいですからね。ひつまぶしに味噌カツ、きしめんとか。

──名古屋といえば味噌が有名ですけど、味噌が苦手な名古屋人は困りません?

濱中:苦手だって人、聞いたことがないですね。生まれ育ってるから慣れちゃう。

萩凌介:みんな濃いもの好きだよね。僕は、あんこ苦手ですけど(笑)。あと、名古屋は住みやすい! 東京ほど人も多くないし物価も安いし、でも、洋服屋さんや飲食店も十分ある。

馬場涼真:東京と大阪のちょうど間にあるんで、どちらにも行きやすいし、横の繋がりも厚いですね。広いようで狭い土地だから、友達の友達みたいなこともよくあったり、人と人との繋がりは強いんじゃないかな。

萩:だからってわけでもないんですけど、Cool-Xは“友情”を大事にしているんですよ。ダンス&ヴォーカルのカッコ良さやパフォーマンス力はもちろん、友情の輪、Cool-Xの輪といったものも重要視していて、ファンのことも“X-friend”と呼んでいるくらい。インスタライブとかでも、友達みたいな感覚で喋ってます。

前田:ライブも友達の家に遊びに行くような感覚で出向けるものにしたいと考えてますし、コロナ禍で自由にファンと会えなくなってからは、X-Roomsっていうオンラインファンサロンも作ったんです。Cool-Xの部屋に遊びに行くような感じで、来てもらえたらいいなって。

──なるほど。楽曲面では、昨年2020年11月のシングル「My Friend feat. SEAMO」に12月の配信作「ふたり」、そして今回の「みらい」と聴かせていただくと、割としっとり系が多いのかなと感じたのですが。



前田:いや、激しい曲も実は多かったりしますよ。パフォーマーが考えたダンスでお客さんと一緒に踊れる楽曲とか、逆にスローなバラードもありますし、特にしっとり系が多いわけではないです。

萩:ただ、メインを歌う(馬場)涼真の声が、「ふたり」や「みらい」のようなミドルバラード系に合うんですよね。

山内:Cool-Xはメインが涼真、上ハモが(萩)凌介、下ハモが前田(純基)っていう三声のハーモニーが聴きどころでもあるんです。

濱中:ヴォーカル3人の歌声があってのパフォーマーなんで、そこは僕らにとっても重要なところですね。

──逆にパフォーマーは、どんな風に役割分担しているんでしょう?

濱中:シンクロして踊ることはもちろん多いんですけど、それぞれ好きな踊り方やジャンルも違うんです。だから対照的な魅せ方をすることもできて、例えば僕はガツガツ踊ったりステップ踏んだりっていう、簡単に言えば激しい感じが好き。

山内:逆に、僕はR&Bとかしっとり踊るのが好きなんで、ホントに真反対なんですよね。そこも良いバランスなのかなって思いますし、「ふたり」では制作段階から涼真に合うメロを当てはめながら、そこに僕ら二人が活きるダンスのビートが足せるように、いろんな案を出していったりもしました。

馬場:これまでヴォーカルの3人が作詞をしたことはあったんですけど、そうやってパフォーマーも加えた5人で制作をしたのは、この「ふたり」が初めてだったんですよ。そもそもは去年の4月に緊急事態宣言が出て、これまで一緒にいた人とも会えない状況の中、自分にとって大切な人を思い浮かべて聴いてくれたらいいなと制作を始めた曲なんです。

──では、インフルエンサーの“夢咲ももな”さんと“ぎんしゃむ”さんを招き、2組の恋愛を描いたドラマ仕立てのMVのアイディアもメンバー発信?



▲Cool-X/「ふたり」

萩:そうです。最初に僕たちがイメージを考えて、映像チームと話し合い、ストーリー設定をした結果、ドラマパートに僕と(濱中)元嗣が出演することになって(笑)。

濱中:演技自体が初めてだったのでメチャ緊張したのと、仕事現場に一人で行くのが初めての経験だったんで、心細さも感じた撮影でした(笑)。

──いや、とても自然な演技でしたよ。“今冬に贈る至高のラブソング”という触れ込みも納得。

馬場:でも、この曲、実はカップリングとして出す予定だったんです。だけど、出来上がってみんなで聴いてみたら「メッチャいいじゃん!」ってなって。サビの歌詞にしても、聴き手それぞれの好きな人に対するイメージが湧きやすいし、だったら単独で出そうっていうことになったんです。

前田:あのサビは、ホントに涼真の声に合ってるし、僕も仕上がりを聴いたときに鳥肌立ちましたからね!

濱中:最初にライブ披露したときも、ファンの中には泣いてくれてる子もいて、“伝わってくれてるんだな”っていう嬉しさがありました。

山内:僕たちで簡単なサビの振りを作ってTikTokに載せたら、みんな覚えて一緒にやってくれたりもしたんですよ。

──曲の良さがファンにもしっかり届いたんですね。

萩:それで「続編を作りたいね」っていう話になって、楽曲制作チームに作ってもらった音に、ヴォーカル3人で詞を付けさせてもらったのが「みらい」なんです。

▲Cool-X/「みらい」

前田:“リトルマーメイド”とか“ピーターパン”とか“ガラスの靴”とか、今まで書いたことのないようなワードがふんだんに出てきてるんですけど(笑)。

馬場:「ふたり」では“好き”とか“愛してる”とか、わかりやすい言葉をあえて入れなかったので、逆に「みらい」ではストレートに恋心を伝えようというコンセプトがあったんです。その表現手法の一つとして、歌詞はファンタジー調っていうのがあったんですよね。

──コンセプトありきで、決してメンバー自身が夢見がちなわけではないと。

萩:いや、みんな夢見がちですよ(笑)。もともとディズニーとかも好きで、歌詞を書くにあたって僕は大好きな『塔の上のラプンツェル』とか、あと『リトル・マーメイド』も観ました。そういうファンタジー作品って、観ていると幸せになれるじゃないですか? その空気感を少しでもリリックに反映させられたらいいなと。

前田:自分もディズニー好きなんで映画を観返したり、歌詞を作ってる途中に脱線して、それぞれが好きなディズニー映画の話になったりもしましたね! 僕も一番好きなのは『ラプンツェル』です(笑)。

馬場:僕は『アラジン』を観ました。ホントにキラキラしてるラブストーリーを作りたかったので、結果的にはいい感じにキラキラさせられたんじゃないかなと。

濱中:出来上がりを聴いても、ホントにファンタジー調なのが伝わってきたので、僕らもパフォーマンスでキラキラ感を出さなきゃなっていう想いですね。

山内:歌詞に合った表情や手の使い方を意識しつつ、ファンの皆さんに届けていきたいですし、歌っているときはファンの皆さんが僕たちのシンデレラやリトルマーメイドである、っていうふうに捉えてもらってもいいんじゃないかな。

──パフォーマーのお二人もディズニー好きなんですか?

濱中・山内:そうですね。

萩:だから5人でディズニーランドに行こうとしたこともあるんですけど、車で向かったら東京まで8時間かかっちゃって! 結局、閉園時間になってしまったという(笑)。

前田:僕が名古屋から8時間運転しました……。次の日が東京でライブだったんで、前乗りしてディズニーで遊ぼう!ってことになったんですよね。でも、火災事故で高速道路が使えなくなって、下道で行ったら間に合わず、仕方なくホテルに直行して寝ました!

馬場:いつかリベンジしたいよね。

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