【インタビュー】WOMCADOLE、新体制初アルバム完成「共に鳴らしたい。聴いてくれたあなたを大事にしたかった」

■みんなを前に一番新しい感情を
■ライヴで吐き出したい

──共に鳴らしたいというのは、確かな今の気持ちですよね。それも踏まえて、2021年はどんな年にしたいですか？

樋口：まずはこのアルバムを出して、ツアーでみんなと再会したい。ライヴはちょくちょくやれてはいるけど、人を入れてやれていないところもあって。今はほんまにアウトプットが少ないんで……なんか、ちょっとしたものを溜めてしまうと、他のものも溜まっていくんですよ、俺は。でも、今はなかなか吐き出せへんから、いろんなところで荒れたりすることもあるんです（苦笑）。だから、俺ら名義のライヴでアルバム全曲を持って伝えに行きたい。そういう気持ちしか今はないですね。そこで思ったことを曲にして、またアルバムを作りたいし。

▲安田吉希 (Dr)

──それも輪っかですね。

黒野：2020年は全然やり足りてない感があったので、2021年はもっとやりたいっすね。アルバム出して、バーっとやりたい。

──思うような活動できなくて、歯がゆい思いをしたことも多かったでしょうし。

黒野：いや、ユウスケが入って、バンドが動き始めてから楽しすぎるんです。

──ああ、コロナ禍でやりたいことができなかったという意味ではなくて、今がめちゃくちゃ楽しくてやりたいことがたくさんある、という感覚での「全然やり足りてない」。

黒野：そう。音楽もそうやし、プライベートで話してても楽しいんです。

マツムラ：僕もやり足りてないですけど、加入当初はライヴが一切できない状態だったんですよ。そういう状況を考えたら、今は配信ライヴができるようになったり、少ないキャパだけど有観客でライヴができるようになった。それはよかったなとは思います。正直、今後コロナがどうなるのかわかんないですから、なんとも言えないところはあるんですけど。楽しいからこそもっといろいろやりたいという感じは、滉大と同じですね。

安田：俺もまったく一緒です。とにかくバンドが楽しいから、もっと遊びたい。もっと各々が信念を持って、好きにやり散らかしたい。もっと自由度を高めていきたくて。前にユウスケと話していて、めっちゃ納得したことがあったんですよ。音楽って、一般大衆に好かれるものと、自分達の芸術性を高めるものと2種類があって。だとすれば後者──つまり自分たちの好きなように、自分たちがカッコいいと思えるもの、おもろいと思えるものを純粋に突き詰めていく1年にしたいですね。今回、4人でゼロから作ってみて、絶対にもっと楽しいことができると確信したし、現状マジでバンドが楽しいんで、もっと突き詰めたい。さっき「ダイナマイト」って言いましたけど、ビッグバンぐらいのやべえやつっていうか。

マツムラ：超新星爆発みたいな。

▲樋口侑希 (Vo, G)

安田：そうそう。そういうことができると思えているから、今はワクワクしていて。もちろん2020年に対して思うことはいろいろあるけど、それよりも2021年はもっとメンバーとおもろいことをやり続けていければいい。それが今の正直な気持ちですね。

マツムラ：今が一番新曲の状態やから、早くステージで出したいよな。「レイテンシー」とか音源としては全く世に出てへん状態だけど、ライヴではやっているんです。

樋口：うん。一番新しい感情をライヴで吐き出したい。みんなを前にして、ちゃんと伝えたいですね。

取材・文◎山口哲生
撮影◎野村雄治






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