プロデューサーのフィル・スペクター、死去

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ザ・ロネッツ、ライチャス・ブラザーズ、ザ・ビートルズ、ラモーンズらの作品を手掛け、ウォール・オブ・サウンドを生み出したプロデューサーのフィル・スペクターが1月16日、殺人罪で収監されていた刑務所内で死去した。81歳だった。

カリフォルニア州の更生・矯正局は、土曜日午後6時35分に死亡が宣告され、正式な死因はこの後検視官により判断されるとの声明を出した。

ニューヨークに生まれたスペクターは、50年代終わりに高校のときの友人たちとヴォーカル・グループThe Teddy Bearsを結成。彼が作った「To Know Him Is to Love Him」で全米1位を獲得した。

その後、プロデューサーに転向し、レコード会社Philles Recordsも設立。60年代にクリスタルズの「He’s A Rebel」「Da doo Ron Ron」、ロネッツの「Be My Baby」、ライチャス・ブラザーズの「You’ve Lost That Lovin’ Feelin」など多くのヒット曲を誕生させ、ザ・ビートルズの『Let It Be』、ジョン・レノンの『Plastic Ono Band』『Imagine』『Rock ‘n’ Roll』、ジョージ・ハリスンの『All Things Must Pass』、ラモーンズの『End Of The Century』などをプロデュース(共同も含む)した。

プロデューサーとしては傑出した手腕を発揮したが、ドラッグによる錯乱状態、セッション中や自宅を訪れたミュージシャンに銃を持ち出すなど奇行が目立つようになった。

2003年に女優のラナ・クラークソンを殺害した容疑で逮捕され、2009年に第2級殺人罪で有罪判決が言い渡されて以降、カリフォルニア州で収監されてきた。

Ako Suzuki
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