【インタビュー】all at once、『名探偵コナン』テーマ曲収録デビューEPに「僕たちの新しい声」

■デビューEPのジャケットのように
■様々なカラーの楽曲を歌えるアーティストに

──そして5曲目、EPを締めくくるのが初の配信楽曲となった「12cm」です。

NARITO：ミュージックビデオもそうですが、歌詞がショートムービー風の一つの物語になっているので、“ここを聴いてほしい”というよりは、一つ一つの歌詞を読み取って、みなさんの中でいろんなストーリーを想像しながら聴いていただきたいですね。すごくまっすぐな歌詞で、優しい静かなサウンドになっています。僕たちの一番届けたいバラード曲なので、歌詞とメロディを含めて、楽曲そのものを楽しんでいただけたらいいなと思っています。

──あらためて「12cm」を聴いて思ったのは、“どの季節にも合うな”ということなんですよ。去年の春に聴いた時は春っぽいと感じたし、冬に聴くと冬っぽいと感じるし、不思議な曲だなあと。

ITSUKI：それ、僕たちも思いました。最近、LINE MUSICでプレイリストを作らせてもらう機会があったのですが、季節に合わせて曲を選んでいる時に、「12cm」は春夏秋冬どこでも合うなと思いました。自分たちもいつも聴いています。歌詞は、ストーリー性を大事にした上で、“キスに最適な男女の身長差は12センチ”というところに重きを置いて、そこにテーマを持っていったので、どんな季節にも聴ける楽曲になっているのかなと思います。

NARITO：歌詞の中に、みなさんに当てはまる部分があるんじゃないかなと思うんです。自分の経験と重ねて聴けるから、いろんな季節に当てはまるんだろうなと思います。



──という5曲。プラス、デジタル盤のほうにはもう1曲、エクストラトラックとして「星合 piano arrange ver. with かてぃん」が入っていて、これもすごくいいんですよ。

NARITO：ありがとうございます。このピアノバージョンをかてぃんさんとコラボさせていただいた時は、EPに収録する予定はなくて、YouTubeでコラボする目的で録らせていただいたんですよ。音源とは違うアプローチの仕方をした楽曲で、出来上がってから僕もITSUKIもかてぃんさんも“これが次の作品に入ったらめちゃくちゃ嬉しいね”という話をしていたんです。そうしたら本当にスタッフさんが入れてくださって。デジタル盤に入ることで、よりみなさんに届くようになったのはすごく嬉しいですね。原曲とは違った声の使い分けもしているので、そこも楽しんでいただけたらなと思っています。“声は生もの”という話をさっきさせていただきましたけど、かてぃんさんのピアノ演奏に合わせて歌ったからこそ、その時にしか出せない声が出せたと思いますし、すごく素敵な楽曲になったと思っています。

──2021年が始まって、デビューEPが完成して、今どんな思いがありますか。

NARITO：やっとスタートラインに立てたかなという感じですね。

ITSUKI：まだまだ難しい状況は続きますけど、このデビューEPを皮切りに、たくさんの方に僕たちのことを知っていただきたいですね。できればライブをして、僕たちのパフォーマンスを見ていただけたらなと思っています。やっぱりライブ、やりたいですね。

NARITO：一度どん底まで落ちて、ここまで上がってきたからには、あとはやるしかないと思っています。失うものは何もないし、がむしゃらに、何事にも食らいつく精神で2021年は頑張りたいですね。もちろんライブはやりたいですし、いろんな楽曲も出していきたいです。今回のEP『JUST BELIEVE YOU』のジャケットのように、いろいろな色の楽曲を歌えるアーティストになっていきたいので、それは2021年だけではなく、これからの目標としてずっと持っていたいと思っています。

取材・文◎宮本英夫



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