indigo la End、ワンマンツアー<夜警>閉幕「これからの人生で何度も思い出すツアーに」

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indigo la Endのライブツアー<indigo la End ONEMAN TOUR 2020-2021「夜警」>が3月26日、東京・LINE CUBE SHIBUYAで最終日を迎えた。同公演のオフィシャルレポートをお届けする。

◆indigo la End画像

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3月26日、indigo la Endが<indigo la End ONEMAN TOUR 2020-2021「夜警」>のツアーファイナルをLINE CUBE SHIBUYAで開催した。

昨年11月にスタートした今回のツアーは、緊急事態宣言の発令に伴い中止になってしまった公演もあったものの、年を跨いで公演を敢行。この日は2月にリリースされたニューアルバム『夜行秘密』からの楽曲を中心に16曲を披露し、特別な一夜を作り上げた。


SEとともにメンバーがステージ上に姿を現し、一曲目に披露されたのはフュージョン色の強いイントロのシンセに導かれる「夜風とハヤブサ」。後鳥亮介のスラップベースを軸に、長田カーティスのカッティング、佐藤栄太郎のドラムがグルーヴを生み出し、川谷絵音がハンドマイクで複雑でありながらもキャッチーなメロディーを歌い上げる。

序盤は「夜行」や「夜漁り」など、『夜行秘密』からの“夜”をテーマにした楽曲と、「想いきり」や「瞳に映らない」といったライブの定番曲を織り交ぜながら進行。声を出せないオーディエンスも、手を上げたり、手拍子をしたりして、バンドの熱演に応えている。MCでは川谷がツアーを振り返り、収容人数が制限されたフロアを前に、「またここがいっぱいにできるまで頑張ります」と話すと、今回のツアーでひさびさに演奏されるようになった「藍色好きさ」が届けられた。

ライブ中盤では再び『夜行秘密』からの楽曲が続き、自在に動いて様々なデザインを作り出していくLED照明とスモークによる幻想的な雰囲気の中、「たまゆら」や「左恋」を披露。人気曲「チューリップ」では、花言葉をモチーフにした歌詞に合わせて照明が赤から白へと変化し、物語性のあるステージが作り出されていった。

続くMCでは川谷が「音楽を本気でやめようと思ったことは一度もないけど、日によって気持ちは変わって、グラグラしてる」と話し、「インタビューとかだと“僕らは地味なバンドだから、淡々とやってきた”とか言っちゃうけど、本当はわかってほしいし、もっと多くの人に聴いてほしいし、届かないのは悔しい」と胸の内を明かす。

それでも「新曲をちゃんと聴いてくれてることがマスクをしていても伝わるから、それだけでライブをやってよかったと思います。ファイナルを迎えられてうれしいです。ありがとうございます」とオーディエンスに感謝を伝えると、バラードの「通り恋」が演奏され、川谷の歌声もさらにエモーショナルに、熱を帯びて行く。






川谷と長田が珍しくどちらもアコースティックギターを演奏する「フラれてみたんだよ」では、薄暗い照明の効果も手伝って親密な雰囲気が生まれ、再びステージがスモークに包まれた「夜光虫」では《誰の幸せも願えぬ心 日の光で赤くなった》という歌詞に合わせて照明も赤く染まり、楽曲の世界観を引き立てる。新たなファン層拡大のきっかけとなった「夏夜のマジック」では、アウトロで川谷が後鳥からベースを受け取り、後鳥が川谷の代わりにフロアを盛り上げ、演奏を止める役目をするという珍しい一幕も見ることができた。

序盤から基本的にシリアスなトーンが続いていたが、ここで肩の力を抜くかのように、メンバー全員でユルめのMCを展開。こうしたオンオフの切り替えもまた、バンドの大きな魅力だったりする。そこからもう一度ギアを入れ替えて、シアトリカルな赤い照明の中で川谷がギターをかき鳴らすイントロから、『夜行秘密』の中でも最もヘヴィでオルタナティヴな「晩生」を披露。間奏では佐藤が立ち上がってスネアを叩き、アウトロではストロボがたかれる中でギターもベースも思いっ切り歪ませて、シューゲイザーばりのサイケ空間が構築されると、ラストは2ビートで疾走し、混沌の中で本編が締め括られた。

アンコールでは川谷がハンドマイクで歌い上げる「さざなみ様」に続いて、再びシリアスなトーンのMCへ。「完遂はできなかったけど、この時期にこれだけの本数が回れて、これからの人生で何度も思い出すツアーになったと思います」と、今回のツアーに対する想いを語り、さらに「バンドは不思議な関係性で、人生のすごく深い時間を共有してるけど、普段の生活のことはあんまり知らなかったりもして。ただ、バンドは長くやっていきたい」とメンバーへの想いを語る。

そして、「これからもindigo la Endを愛してもらえたら嬉しいです」とオーディエンスに語りかけ、この日最後に披露されたのは『夜行秘密』でもラストに収録されている「夜の恋は」。AOR風の淡々とした曲調が歌詞の悲しみを引き立て、女性コーラスで歌われる《好きにならずにいたかった あなたを知らずにいたかった》のリフレインに胸がギュッと締め付けられる。その場にいた誰もがその空気の余韻に浸る中、一夜の物語が幕を閉じた。


なお、この日のMCで7月にビルボード公演を行うことを発表。今ツアーとはまた一味違ったパフォーマンスを楽しめそうだ。

取材・文◎金子厚武
撮影◎鳥居洋介

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■ライブ情報

<indigo la End Billboard Live「メタ」>
2021年7月4日(日)東京・ビルボードライブ東京
1stステージ 開場15:30 開演16:30
2ndステージ 開場18:30 開演19:30
[問]ビルボードライブ東京 03-3405-1133

2021年7月7日(水)神奈川・ビルボードライブ横浜
1stステージ 開場15:30 開演16:30
2ndステージ 開場18:30 開演19:30
[問]ビルボードライブ横浜 0570-05-6565

2021年7月13日(火)大阪・ビルボードライブ大阪
1stステージ 開場15:30 開演16:30
2ndステージ 開場18:30 開演19:30
[問]ビルボードライブ大阪 06-6342-7722

チケット:
自由席 ¥7,900-
カジュアルエリア ¥7,400-

■リリース情報

Major 6th Full Album『夜行秘密』
2021年2月17日(水)発売
【通常盤】(CD) WPCL-13265 ¥3,300(税込)
【初回限定盤A】(CD+DVD) WPZL-31799/0 ¥4,950(税込) / (CD+Blu-ray) WPZL-31803/4 ¥5,500(税込)
【初回限定盤B】(CD+DVD) WPZL-31801/2 ¥4,950(税込) / (CD+Blu-ray) WPZL-31805/6 ¥5,500(税込)
購入リンク: https://indigolaend.lnk.to/yakohimitsu

▲通常盤ジャケット

▼CD:全14曲収録
1. 夜行
2. 夜風とハヤブサ
3. 華にブルー
4. チューリップ
5. 左恋
6. たまゆら
7. フラれてみたんだよ
8. 夜漁り
9. 不思議なまんま
10. 晩生
11. さざなみ様
12. 固まって喜んで
13. 夜光虫
14. 夜の恋は

▼初回限定盤A 特典映像 (DVD/Blu-ray)
indigo la End ONEMAN HALL TOUR 2019-2020『心実』2020.01.30(Thu) 「朱の音」at 中野サンプラザ
DVD/Blu-ray 収録曲(全15曲):
レナは朝を奪ったみたいだ
秋雨の降り方がいじらしい
魅せ者
愛の逆流
悲しくなる前に
鐘泣く命
小粋なバイバイ
砂に紛れて
想いきり
瞳に映らない
花傘
ラッパーの涙
実験前
秘密の金魚
Unpublished manuscript

▼初回限定盤B 特典映像 (DVD/Blu-ray)
indigo la End ONEMAN HALL TOUR 2019-2020『心実』 2020.01.31(Fri) 「蒼の音」at 中野サンプラザ
DVD/Blu-ray収録曲(全15曲):
渚にて幻
夏夜のマジック
Midnight indigo love story
忘れて花束
心ふたつ
ほころびごっこ
心の実
見せかけのラブソング
藍色好きさ
アリスは突然に
結び様
蒼糸
通り恋
幸せが溢れたら
Play Back End Roll

【アナログ盤(2LP)】 WPJL-10134~5 ¥4,950(税込)
※2021年3月31日(水)発売

■歌詞集 「藍楽詞集」
2021年2月17日(水)発売
ワーナーミュージック・ダイレクト限定 アルバム『夜行秘密』とのセット購入 ¥1,430(税込)
「藍楽詞集」単体購入 ¥2,200(税込)

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