【Pearl75周年特集】KOUICHI [10-FEET] × GODRi [SiM]対談、「ライブハウスでも野外でも変わらない」

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10-FEETとSiM。全国ライブハウスを活動の場としながら、自身主催フェスには毎年数万人を動員することに加えて“アーティストが出演したいフェス”の筆頭に数え上げられるなど、バンドマンやファンからのリスペクトが止まない生粋のライブバンドだ。そのドラマーであるKOUICHIとGODRiは、エンドースメント契約締結以前より、Pearl Drumsを愛用。耐久性や対応力に優れるPearl Drumsは、過酷な環境とスケジュールで展開されるツアーが当たり前の彼らにとって、なくてはならないもののようだ。

◆KOUICHI [10-FEET]×GODRi [SiM] 画像 / 動画

3月下旬、都内某ライブハウスで実施した<Pearl Drums 75th Anniversary Special Day>収録取材は気心の知れたドラマー同士だけあって、終始和やかムード。“約1分程度のドラムソロ”がお題となったデモ演奏は、「こんな経験なかなかない」と時折ピリッとした表情をみせつつも、プレイが終わればお互いを讃え合う場面も。

その収録後に行った対談ではPearlドラマーへの憧れ、初めて入手したPearl製品、これまで使用してきたドラムセット、Pearlにリクエストしたいこと、ドラムソロや75周年記念モデルの感想、両者のドラムスタイルなどなど、付き合いの長い両者であっても「それ、初めて聞いた!」と会話が弾み、止まるところをしらない爆笑トークのオンパレードとなった。

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■GODRiは一途なんですよ──KOUICHI
■白の修正ペンで“Pearl”って──GODRi

──二人はどれぐらいの年齢差があるんですか?

KOUICHI:10コ違いやな。

──ということは、ドラムを始めるきっかけになったバンドやドラマーに違いもあるでしょう。

GODRi:全然違うんじゃないですかね。仲間でバンドやろうってことで、何となくドラムをやりたいかなって手を挙げて。そのバンドのメンバーにL'Arc-en-Cielがめちゃめちゃ好きなヤツがいたんですけど、曲を聴き込んだらめちゃめちゃカッコええなって。

KOUICHI:カッコいいよな。

GODRi:だから最初に憧れたのはL'Arc-en-Cielのyukihiroさん。

KOUICHI:そうか、世代的にいうとL'Arc-en-Cielになんのか。

GODRi:もうちょっと年齢が上やったら、X JAPANとかBOØWYとかになるんでしょうね。

KOUICHI:そう、俺はもうそのへん。完全にBOØWYからです。兄貴がBOØWYを聴いてて、ライブビデオを観て“ドラムがカッコええ”と思ったんで、そこから。高橋まことさんとは音楽雑誌で何度か対談させていただきました。

▲KOUICHI [10-FEET] with President Series Deluxe

──きっかけになったドラマーも、二人ともPearl Drumsのエンドーサーですね。

GODRi:そういうことになりますね。

KOUICHI:確かに。

GODRi:僕ら世代はL'Arc-en-CielとかJUDY AND MARY、THE YELLOW MONKEYとか、みんなPearlドラマーで。ビデオとか観て僕も叩き方を研究しました。

KOUICHI:僕もBOØWYのビデオはめちゃくちゃ観たもんな。高校生の兄貴がすでにバンドを組んでいて、そのバンドのドラマーからスティックをもらったり。でもドラムセットを持ってないから、ドラム代わりに漫画『少年ジャンプ』を積んで、それを家で叩いてました。GODRiもやった?

GODRi:よく聞きますよね、「最初は『少年ジャンプ』を叩いてた」って。噂でそう聞いてたので、僕もやってみたんですけど、やっぱ物足りないなと(笑)。

KOUICHI:そりゃそうや(笑)。確かに味気ないよな。

GODRi:僕は音楽雑誌に広告が載ってた安めのドラムセット……たしか4万ぐらいやったかな。それを中学2年のときに買って。

KOUICHI:すげぇ。僕はラバー製の練習台を中学生のときに買って、生ドラムを叩いたのは高校に入ってからですもん。街の練習スタジオだったんやけど、それまで固いラバーの練習台しか叩いたことなかったから、生ドラムの音の衝撃がすごかった。

GODRi:僕もドラムセットは持ってたけど、安いペラペラのヤツだったから。初めてスタジオに入ったとき、“これが本物のドラムなのか!”と驚きました(笑)。次にPearlのペダルを買ったり、今度はスネア、ハットかなって、順番に買い揃えていって。

──あら、“夢もち●ぽも膨らむよ 勃起ドリーム”(by 好き好きロンちゃん)という感じで(笑)。

GODRi:オオッ(笑)!

KOUICHI:マジ、勃起ドリームっすよ、自分の機材を揃えるのは。BRAHMANのRONZI(好き好きロンちゃん)クンもPearlドラマーなんで、そういうくだりは、むしろ入れていけってことです。

▲GODRi [SiM] with President Series Deluxe

──買い揃えていったとき、第一候補はPearlが多かったんですか?

GODRi:そうですね。やっぱり楽器屋に行っても、Pearlがドーンと並んでいたり、テレビの音楽番組を観ててもバスドラムの“Pearl”のロゴが昔から目について、自然と憧れていたというのもあったし。中学生のときに買ったのは別メーカーだったんですけど、バスドラムのロゴを黒に塗りつぶして、白の修正ペンで“Pearl”って書いてたくらいですから(笑)。“これはカッコええなー”って。

KOUICHI:Pearlはどこへ行ってもありますからね。楽器店はもちろん、練習スタジオのドラムセットはほとんどPearlでしたし。僕は最初にフリーフローティングシステムのピッコロスネアを買ったんだけど、GODRiがスネア買ったのはいつ頃? 僕は10-FEETに入る前ぐらいかな。それ以前はライブをやるにしてもハコ(ライブハウス)のものを借りたりしてた。

GODRi:中学生のときにお年玉をはたいて買ったのが、メイプルシェルのスネアで。高校に入ってからもずっと使っていました。

KOUICHI:今も持ってる?

GODRi:実家にあります。けっこう気に入っていて、次に実家に帰る機会があったら引っ張り出そうと思ってます。SiMの初期音源ではそのスネアを使っていたんで。やっぱり叩けば叩くほど、いい音になるんですよ。

KOUICHI:変わってくるよな。とくにメイプルシェルのような木胴やと。


──今ではPearlのエンドーサーでもあるお二人ですが、これまでにどんなシリーズのドラムセットを使ってきました?

KOUICHI:契約して最初に使っていたのがレトロスペックというシリーズで、あとはレコーディングのときに借りたリファレンスとか。

GODRi:僕は最初にPearlと契約させてもらったとき、「これを試してみたら?」とお薦めしてもらったのが、マスターズプレミアムレジェンドだったんです。低音もちゃんと出るし、音の抜けもいいから、SiMのバンドサウンドに合っていたんですよね。有松益男さんにレコーディングのドラムチューナーをしてもらっていたんですけど、「GODRiがPearlを使うなら、マスターズプレミアムレジェンドがいいんじゃない」っていうアドバイスもあったんですよ。

KOUICHI:武道館ライブでも使ってたな。

GODRi:そうです。もともとyukihiroファンということもあって、“真っ白のセットはyukihiroさんと同じやつや”って、最初に選んだのが白いセット。けっこう長いことそれを使っていたんですけど、“そろそろ色を変えてみたいな”と思って、Pearlの人と相談したんですよ。自分はゴジラが好きなんで、「ゴジラの皮膚みたいな柄で作れないかな」って。シリーズ自体は同じなんですけど、“ゴジラの皮膚柄”の部分を試行錯誤した結果、カバリングを変えることで完成したんです。

KOUICHI:それが今のやつ? あれはカバリングを変えてんのや。知らんかった。

GODRi:カバリングの影響で、鳴りが若干締まった感じになったんですけど、それが逆に良くて。もちろん叩けば叩くほど育ってくるというか。スネアも益男さんのお薦めでリファレンスのブラスシェルをずっと使ってます。

KOUICHI:めっちゃ教えてくれるやん(笑)、益男さん。

GODRi:教えてくれます。最新のレコーディングのときに、僕のドラムの音を聴いた益男さんが、「ああ、育ったね」みたいなことを言ってくれて。それは嬉しかったですよ。

KOUICHI:GODRiがずっと叩いて、ちゃんと鳴らしてきたって証拠やな。

GODRi:だから今のドラムセットは相棒という感じですね。愛着しかない。

KOUICHI:GODRiは一途なんですよ、何事も(笑)。

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