【対談】MORRIE×清春、“スタイリング＝清春”の理由と映し出された“ロックのリアル”「人生が見える感じ」

■全員になんて伝わるわけがない
■ロックっていう段階で、それいい

──でも、子供の頃は洋楽のビンテージロックを聴いたりしてましたよね。

清春：オールドスクールのロックってことだよね？

MORRIE：キングクリムゾンもレッド・ツェッペリンもピンク・フロイドもそうだけど、自分が20歳くらいの頃はみんな40歳前後でしょう？ 当時の自分からしたら、40歳って既にめちゃくちゃおじさんですよ。もちろん僕は尊敬して聴いていたけど、たぶん今の若い子たちが、それくらいかそれ以上歳の離れた人の音楽を率先して聴くことはあまりないのではないか。たまにいるけどね、僕のファンの子にも「MORRIEさん、私のお父さんより歳上なんです」っていう子が。でも、それはやはり稀なことでね。そこにそれ相応のリアルが存在しないと、みんななかなか感情移入は出来ないんじゃないかな？ もちろん、そんなことこっちは関係ないから、生きている限り作りますけどね。そこも試されるところだろうと思いますね。年齢を超えてどこまで伝えられる音楽を作るかってことだよね。

清春：結局少数だし、全員になんて伝わるわけがない。ロックっていう段階でそれいいんです。僕は、そういうMORRIEさんが作る音楽だからこそ好きになったわけで。「MORRIEさん、私のお父さんより歳上なんです」っていう子が、そこに辿り着いてくれたことが奇跡。それが2人、3人って増えていったら、それは素晴らしいことで。僕も音楽をやる上で、いろいろな経験をして今に行き着いて、今話したような心境に辿り着いてます。弾き語りとかして世界を旅したいですから。もっと良い曲作りたいな、もっと上手く歌いたいな、ってとこしか今はない。

▲MORRIE

MORRIE：生きていけるほどの糧を得るくらいには売れて（笑）、“人に百万回聴いてもらえる音楽”を書きたいし、そういう歌を歌いたいって思うね。

清春：自分のことを好きな人たちのことを思って作って、それに対して「すごく好きでした！」って反応を見たら、やっぱり嬉しいですよね。“あ、間違ってなかった、良かった”と思う。そんなもんですよね。そこで、“すごく好きでした”って言ってくれた人の友達も好きになってくれたら最高だな！って。そんな風に広がっていってくれたらいいなって思ってます。

──それは、清春さんが今回MORRIEさんの最新アーティスト写真をディレクションした感覚と重なるところはありますか？

清春：“MORRIEさんを好きな人たちが喜んでくれる”とか、“こんなMORRIEさんが見たい！”っていうものであったらいいな”ってことだったから。本当にそうあってくれたら嬉しいです。

MORRIE：ありがとう、清春。これからもよろしくね。

清春：こちらこそです。今回は本当にありがとうございました。

取材・文◎武市尚子
撮影◎森好弘
ヘアメイク◎岡崎かおり(MORRIE)／諏訪内めぐみ(清春)







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