【インタビュー】ネクライトーキー、あらゆるカテゴリーに手を出しまくった娯楽大作『FREAK』

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底抜けの楽しさと笑顔、はちゃめちゃなポップさの裏側に隠された、恐ろしくマニアックで情報過剰な、音楽フリークたちの魂の叫びを聴け。ネクライトーキーのサードアルバム『FREAK』は、エキセントリックソングライター・朝日と、スーパーボーカリスト・もっさを中心に、ロック/ポップのあらゆるカテゴリーに手を出しまくった娯楽大作だ。BARKSには5人揃って初登場ということで、それぞれの特異なキャラを掘り下げつつ、バンドの成り立ちを紐解き、『FREAK』の世界に迫るスペシャルインタビュー。こんな面白いバンド、知らずにいるのはもったいない。

(写真左から:中村郁香(キーボード) もっさ(ボーカル) 藤田(ベース) 朝日(ギター) カズマ・タケイ(ドラム))

■自分の好きなバンド像ってみんなが音をバチバチに鳴らすようなバンド
■それがわかってからは、あまりデモを作り込まないようにしています


――ネクライトーキーって、どの写真を見ても、めちゃめちゃ仲良しですよね。バンドを仲良くやっていく一番の秘訣って何ですか。

朝日(G):プライベートで会わないことですね。

――いきなり格言出ました。

中村郁香(Key):ゲームの世界では会うけど。

もっさ(Vo):ゲームの中では助け合います。

藤田(B):リモートでゲームやって、たまに「脱出ゲーム」で実際に会って。基本はゲームで集まるメンバーです。

朝日:でもそれ以外は、「メシ行こっか」とか、特にないよね。

――ふむふむ。

朝日:あと、メンバーを増やせば増やすほど楽です。3人の時は、二人がケンカすると、残った一人が気まずくなる。5人いたら、二人がケンカしても、残り3人は「なんかやってるねー」みたいな感じでいられる。

藤田:気まずくならない。

朝日:だからメンバーを5人、10人に増やせば…。

もっさ:えっ! そういう計画があるんですか。

中村:団体行動が苦手なので、これ以上増えたら大変です。


――バンド創設者の朝日さん。そもそもこのメンバーを集めたのは、音楽性ですか、技術ですか、人間性ですか。

朝日:技術もありますけど、「話しやすそう」というのも、あるにはあります。たとえばドラマーはバンドの屋台骨なので、「一切悩まずに済む人にしよう」ということはありました。誰がいなくなっても演奏はできないんですけど、ドラマーはバンドの支柱なので、悩まない人がいいなと。ヤバイ奴、好きなんですけど、一緒に仕事をするとなると、大変な面もあるじゃないですか。

カズマ・タケイ(Dr):ヤバい奴ワクは、別に設けて。

朝日:福岡でライブだよと言って、みんな空港に集まったら、一人だけまだ家で寝てるわみたいな。そうなってきたら、大変じゃないですか。

中村:私?

――何かあったんですか(笑)。

タケイ:福岡に向かう夜行バスの、日にちを間違えていたのはこの人(中村)です。

中村:ちょうど三連休のあとで、一週間の感覚がずれてたんですよ。そしたら電話かかってきて、「今どこにおんの?」「家だよー」って言ったら、「もうバス出発するよ」「あれ? 明日じゃなかったっけ?」って。

朝日:バス出発するよと言われて、「明日じゃなかったっけ?」って言えるメンタルがすごい(笑)。普通は「あ、ごめん!」ってなるのに。面白い人です。

中村:そんなこともあったなぁ。

――しっかりしたドラマーと、面白いキーボードと。そしてボーカルは?

もっさ:普通です。

中村:普通ではないと思う。

朝日:もっさは、謎の大物感はありますね。全然チケット売れてないワンマンで、「オープニングゲスト、入れたほうがいいんじゃない?」てブッキングしてくれた人に言われて。「オープニングゲストって何ですか?」「集客足りないから、頼りになる先輩とかに出てもらうんだよ」と言ったら、「それやったら、ワンマンじゃないですよね」って。そしたらブッキングの人も「うん…そうだね。やめよっか」って(笑)。

藤田:なつかしいー。

もっさ:いや、それは、常識を知らないただのバカです。

朝日:そういう、謎の大物感があります。

中村:…今日はなんで、暴露していくの?

――ごめんなさい。僕の振りが悪かった(笑)。

朝日:人柄を紹介するんですよね。

――そうそう。こういう人たちがいるバンドが、仲良く楽しく、良い音楽をやるんだよとみなさんにお知らせしたい。この人(藤田)は?

朝日:この人は、お酒飲んでない時は一番ちゃんとした人です。

藤田:別にお酒を飲んだからって、ハチャメチャになるわけじゃないですよ。

朝日:確かに、結婚してからは、うずくまって動かないとか、そういうことはなくなったよね。

藤田:それは20代前半の話です!

朝日:ちゃんとした人になりました。

――朝日さんは、どんな人なんですか。一番つきあいの長い藤田さんから見ると。

藤田:人として嫌な面がいっぱいあったけど、それがなくなって良かったなと思います。

中村:お酒を飲んだら、やたらとお互いにほめあうんです。

朝日:普段からほめてるけどね、俺は。

藤田:ほかの人はほめるけど、私のことはほめないから。それが、お酒を飲むといきなりほめ合い。

もっさ:恥ずかしい話ですね。

――基本、ピースなバンドということでいいですかね。

もっさ:バイオレンスではないです。

――あえてピリピリ感、緊張感の中からいい音楽を作るとか、そういうバンドもいたりしますけど。

朝日:でも、REC(レコーディング)になってくると、ピリッとした瞬間はありますね。普段の時やライブの時にはないんですけど、RECはみんな気持ちが入るから、「そうじゃない」「それやったら、曲が台無しだろ」みたいな瞬間も、なくはない。それは、あってしかるべき緊張感なのかなと思います。

◆インタビュー(2)へ
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