【インタビュー】Ken Yokoyama、約6年ぶりアルバムが物語る「いろんな音楽要素に挑戦できるのが、この四輪のKen Band」

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■ライブしてお客さんの前で披露しないと
■曲が死んじゃう、成長しないんですよね

──表立った活動をしていなかった時期、新しい機材など手に入れました?

Ken:アンプなどは変わってないんですけど、ギターはいろいろと。テレキャスターを弾くようになったんですよ。フェンダー製じゃないんで正確にはテレキャスタータイプで、ハムバッカーを載せてます。海外におもしろい工房を見つけて、そこに注文して、手元に来るまで半年掛かったんです。去年秋に出来上がって、今回のアルバムではけっこう弾きましたね。レスポールや箱モノとは違う、いい具合にローが削れた聴きやすい音が鳴るんですよ。ハムバッカーのテレキャスタイプは意外といいなと。

EKKUN:アルバムのトレーラー動画がYouTubeに上がったんですけど、そのコメントが“Kenさんがテレキャス”っていうのが多くて(笑)。みんな、まずそこに目が行くのかと。反応がおもしろい。

Ken:調子に乗って、今は別の海外の工房にハムバッカー搭載したテレキャスタータイプを注文済みです。


──今まで箱モノだったのが、いきなりテレキャスタータイプという、その劇的な変化がおもしろい(笑)。

Ken:はい、どれも本当に楽しいんですよ。箱モノの良さも知っちゃっているし、レスポールを弾くのもやっぱり楽しい。箱モノも、セミアコとフルアコでは違うでしょ。そして今は、またひとつお楽しみが増えちゃった感じですね。ギター好きだなと思いますよ、自分でも。憂歌団の内田勘太郎さんに相談したこともあるんです。「ギターがほんとに増えちゃって、置き場所に困るんですよ」って。そしたら「Kenちゃんね、いいこと教えてあげよっか。ギター増えたらね、人にあげちゃえばいいんだよ」って(笑)。

──いいご意見ですよね。欲しがる人はいっぱいいるんで(笑)。EKKUNはどんなものを使ったんですか?

EKKUN:最初はFACTのときから使っていたPearlのカーボンメイプルをライブで使っていたんですよ。でもKen Bandにはいろんな音楽要素が入り込んでいるから、それにハマるセットを使いたいなと。それでレコーディングではPearlのガムウッド材を採用したマスターズシリーズを借りたんですよ。ところが、アルバム特典DVD用に、久々にカーボンメイプルでKen Bandで合わせてみたら、“全然ありだな。いや、むしろ合うな”と(笑)。今は元に戻ってます。スネアはちょくちょく変えていて、Pearl製リファレンスのスチールがメインで、曲によってPearlのセンシトーンです。でも、ライブではまた変えるかもしれませんけど。

Ken:メンバーそれぞれの機材がおもしろいんですよ。Junちゃんも箱モノのベースをついにゲットして、レコーディングで曲によって使い分けていたり。Minamiちゃんはレコーディングのたびにコロコロ変えるから、あの人も趣味の域に入ったんだなと思って、温かい目で見ています。僕も同じですからね(笑)。ここ数年で2本のビンテージを買ったんですよ。ついに僕は、1959年のグレッチのホワイトファルコンのオーナーになりました。アルバムでもちょこちょこ使ってます。

▲Ken Yokoyama × EKKUN

──「On The Sunny Side Of The Street」で鳴らしていますか?

Ken:その曲では、1954年製のギブソンES-295を使いました。楽しいんですよ、いろんなギター弾くのは。ミュージシャンとして楽器のこと考えたり、取っ替え引っ替えするのは、健全だと思う。新しいギターを弾くと、新しいことにも自然とトライしたくなって、発想も広がるんですよ。

──ライブやツアーに関してアナウンスされていませんが、いつごろを考えていますか?

Ken:まず、今年は<Satanic Carnival>をやろうと思っていて。こんな世の中なんで当日まで、やれるか分からないんですけど、開催できるならやります。ラインナップもいいですよ。話が変わりますけど、自分たちのライブで、モッシュやらクラウドサーフやらが起こらなくても、僕はべつにいいんですよ。ただ、規制がある中でやりたくない、というだけなんですね。何をしちゃいけない、これもしちゃいけないって中でやるのは、お互いに辛いじゃないですか。でも、ライブしてお客さんの前で披露しないと、曲が死んじゃうんですよね。死んじゃうというか、曲が成長しない。『Bored? Yeah, Me Too』を出してから、コロナの影響でライブをしなかったじゃないですか、そこで初めて気がついたことで。お客さんうんぬんもありますけど、作品のためにやるべきかなと思い始めたところです。今、思っていることなんで、実現するのは秋になると思う(笑)。4〜5ヵ月遅れのレコ発ツアーを、今、考えています。ツアーができることになったら、そのときまでに僕もEKKUNも、使う楽器を決めておきますよ(笑)。

取材・文◎長谷川幸信
撮影◎森好弘


■7thフルアルバム『4Wheels 9Lives』

2021年5月26日(水)リリース
【CD+DVD】PZCA-91 ¥3,500(without tax)
【CD】PZCA-92 ¥2,500(without tax)
01. I'm Going Now , I Love You
02. 4Wheels 9Lives
03. Spark Of My Heart
04. Have Hope
05. Helpless Romantic
06. Cry Baby
07. MyParadise
08. Angel
09. Forever Yours
10. On The Sunny Side Of The Street
11. Without You
12. While I'm Still Around
▼DVD『Shot at OPPA-LA』
01. I'm Going Now , I Love You
02. Cry Baby
03. Out Alone
04. Still I Got To Fight
05. Angel
06. Forever Yours
07. Woh Oh
08. Helpless Romantic
09. While I'm Still Around



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