松本隆トリビュートAL、タイトルと収録曲10曲発表

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作詞活動50周年を迎えた松本隆のトリビュートアルバムのタイトルが『風街に連れてって!』に決定。収録されるカバー曲8曲が新たに発表となった。

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アルバムのタイトルは、選曲を聞いた松本本人によって付けられたもの。“風街”とは松本が青春時代を過ごした青山・渋谷・麻布界隈の原風景のことを指し、歌詞にも頻繁に登場する松本の代名詞である。

今回発表された収録曲とアーティストは、「君は天然色」(川崎鷹也)、「ルビーの指環」(横山剣)、「風の谷のナウシカ」(Daoko)、「風をあつめて」(MAYU・manaka・アサヒ(Little Glee Monster))、「スローなブギにしてくれ(I want you)」(GLIM SPANKY)、「キャンディ」(三浦大知)、「夏色のおもいで」(吉岡聖恵)、「SEPTEMBER」(宮本浩次)。既に発表済みの「SWEET MEMORIES」「Woman“Wの悲劇”より」を加えた計10曲が出揃った。


また、本トリビュートアルバムは日本コロムビア内に新設されたレーベル「びいだまレコード」の第1弾作品として発売されることが決定。同レーベルは、“ことば”に込められた想いや響き、それが“うた”として発せられた時の喜びや感動を届けることを目的として作られており、“ことば”をあやつる作詞家やシンガーソングライター、そして“ことば”を受け止めて“うた”で表現することができるシンガーにフォーカスを当てたリリースを予定している。


レーベル名は、ビー玉のように色とりどりのことばや歌を綴り、それらの言葉や歌がキラキラと光が反射するビー玉のように人々の心を照らしていくことを意図して付けられた。“びいだま”は「硝子の少年」(Kinki Kids)など松本の歌詞にもたびたび登場する言葉であるが、複数の候補から松本本人が最終的に決定したという。

アルバムへの参加アーティストは、間もなく最終の追加発表が行われる。

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■松本隆 コメント

【トリビュートアルバム『風街に連れてって!』について】

今回のトリビュート・アルバム『風街に連れてって!』は、僕が作詞家になって50年、その区切りでもあり、半世紀を生き延びた僕のサバイバルの歴史でもある。

こんなに長く続けるつもりはもちろんなかった。違う道を見つけようと、小説を書いたり映画を撮ったりもしたけれど、どれも「歌を作ること」の魅力にはかなわなかった。

ヒット曲を書いている、という意識はなく、いい詞を書くことだけが僕のスタンスだった。いい詞を書くためには売れないと出し続けられない。だからヒット曲はあくまで結果に過ぎないけれど、一方で僕の書いたアルバムの1曲だったりB面の詞を、みんなが知っていてくれることが多い。「風をあつめて」もアルバムの1曲だったし、「制服」はB面の曲だった。普通は埋もれてしまいそうな歌をみんなが長い年月愛してくれる、そんな作詞家は珍しいんじゃないかな。

50年の間にはいろいろな出会いと別れ、そして再会があった。長く付き合ったアーティストともいつかは離れる時がある。それは当然のことで、最後まで付き合ってしまうと、一緒に消えてしまうこともあるからね。昔、ハワイの海岸で、5階建てのビルほどの高い波をサーファーが乗り越えていくのを見ていたことがあるんだけど、あるところで膝を落としてクルッと180度方向転換して、また沖に向かって手で漕ぎ出していく。岸まで着いてしまうとサーフィンは終わるけど、自分の意志でコントロールしながら波に向かうと、身体は水に濡れず、高波にもみくちゃにされずに、いつまでも波に乗っていられるんだ。その光景は、僕が仕事を続けていくうえで、すごく勉強になった。

これまで何枚もトリビュート・アルバムが出ているけれど、今回のアルバムの大きな特徴はヴォーカリストが若いこと。そして大御所のアーティストも含め、みんなが言葉を大事に歌ってくれていることが嬉しかった。何より、プロデューサーの亀田誠治くんが、このアルバム全体をバンドサウンドに統一して、まるでひとつのバンドで、11人のヴォーカリストが歌っているように作り上げてくれた。その結果、作曲家はほぼ全部違うのに、トータリティが生まれていて、そこに亀田くんの愛を感じる。亀田くんは今回のアルバムのほとんどの曲でベースを弾いているけれど、これがとても上手い。特に「Woman“Wの悲劇より”」のベースを聴けば、彼が素晴らしいベーシストでもあることを実感できると思う。

タイトルの「風街に連れてって!」は、今回の選曲を聴いて僕が付けた。「!」があることで、どこか女の子の切実な思いが感じられるんじゃないかな。そして、選ばれた曲のなかには、はっぴいえんど時代の「風をあつめて」と、チューリップに書いた「夏色のおもいで」がある。「風をあつめて」は僕の永遠のテーマである“風街”の原点。「夏色のおもいで」は、はっぴいえんどを解散して、作詞家として再スタートを切った最初の曲だった。依頼されたときは、ヒットさせるための詞をどう書けばいいのかわからず、手探りで作った。これは偶然の符号だけど、「君をさらってゆく風になりたい」というフレーズは、「風街に連れてって!」と願う女の子の気持ちに対してのアンサーになっているんだ。アルバムを通して聴いた時に、そうか、自分はこうして日本中の「君」をさらっていく風になれたんだ、と感慨深いものがあった。このアルバムを通して聴くと、はっぴいえんどから「夏色のおもいで」に続く道のりの先に僕の50年があり、そこに本当の「風街」が見えてくるはずだ。

【新レーベル「びいだまレコード」について】

僕はこれまで日本コロムビアで、クラシックのアルバム『白鳥の歌』やクミコの『デラシネ』などをリリースしてきた。2020年にコロムビアの110周年と、僕の50周年が重なったという縁もあり、今回、このトリビュート・アルバムを、コロムビアが新たに立ち上げるレーベルから発売することになった。レーベル名はいくつかの候補の中から、僕が「びいだまレコード」を選んだ。「びいだま」は硝子でできた球体で、キラキラして透き通ったきれいなもの。僕の作品でいうと「硝子の少年」にもこの言葉が出てくるし、「ガラスの林檎」ともイメージが繋がる。子供時代の無邪気な自分とも重なるような思いもある、素敵なネーミングだね。色とりどりの言葉と歌がキラキラと反射するような、言葉と歌を大切にするレーベルに育ってほしい。リリースされる作品はポップスに限らず、クラシックもジャズでも、シャンソンでもいい。そこに「言葉で束ねる」という切り口があれば、それは新しいし、みんなが納得できるレーベルになるんじゃないかな。僕もこのレーベルで、自身の集大成となる作品を今後も発表していきたいと思っています。

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■松本 隆 作詞活動50周年トリビュートアルバム『風街に連れてって!』

2021年7月14日(水)リリース(日本コロムビア/びいだまレコード)
【初回限定生産盤】(CD+LP+特典本「100%松本隆」)
COZP-1747-1748/¥11,000(税込)
【通常盤】(CDのみ)
COCP-41453/¥3,300(税込)
全曲配信(ダウンロード&サブスク)
※初回限定生産盤CDとLP、および通常盤CDの収録内容は同一です。

【収録楽曲/アーティスト】(曲順未定)
「SWEET MEMORIES」幾田りら
(作曲:大村雅朗 オリジナルアーティスト:松田聖子 1983年リリース)
「Woman“Wの悲劇”より」池田エライザ
(作曲:呉田軽穂 オリジナルアーティスト:薬師丸ひろ子 1984年リリース)
「君は天然色」川崎鷹也
(作曲:大瀧詠一 オリジナルアーティスト:大滝詠一 1981年リリース)
「スローなブギにしてくれ(I want you)」GLIM SPANKY
(作曲:南 佳孝 オリジナルアーティスト:南 佳孝 1981年リリース)
「風の谷のナウシカ」Daoko
(作曲:細野晴臣 オリジナルアーティスト:安田成美 1984年リリース)
「キャンディ」三浦大知
(作曲:原田真二 オリジナルアーティスト:原田真二 1977年リリース)
「SEPTEMBER」宮本浩次
(作曲:林 哲司 オリジナルアーティスト:竹内まりや 1979年リリース)
「ルビーの指環」横山剣(クレイジーケンバンド)
(作曲:寺尾 聰 オリジナルアーティスト:寺尾 聰 1981年リリース)
「夏色のおもいで」吉岡聖恵
(作曲:財津和夫 オリジナルアーティスト:チューリップ 1973年リリース)
「風をあつめて」MAYU・manaka・アサヒ(Little Glee Monster)
(作曲:細野晴臣 オリジナルアーティスト:はっぴいえんど 1971年リリース)
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