トミー・ゲレロ、マリオ・カルダード・ジュニア、カット・ケミスト、エヴァートン・ネルソンらが参加、新プロジェクト「Unclouded Eyes」始動

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海外のプロデューサーと日本のアーティストとのリアルな関係性をつなげる、RUSH PRODUCTION!による新プロジェクト「Unclouded Eyes」が始動する。

◆Unclouded Eyes 関連動画&画像

まずはロサンジェルスで活動するライター、翻訳家、DJ、Plant Bass Recordsレーベル主催のバルーチャ・ハシム廣太郎による紹介文をご覧いただこう。

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2003年に東京で設立されたRUSH PRODUCTION!は、トミー・ゲレロ、レイ・バービー、ブラックトップ・プロジェクトなど、スケートやサーフ・シーンと縁が深いアーティスト、そしてマニー・マーク、ジョン・フルシャンテ、カット・ケミスト、プレフューズ73などのレジェンド級の革新的なアーティストのエクスクルーシヴな作品もリリースし、注目を浴びてきた。

そんなレーベルの創立者である高山康志が、音楽業界における20年以上のキャリアを活かし、自身が築き上げてきた海外のプロデューサーと日本のアーティストとのリアルな関係性をつなげる新プロジェクト「Unclouded Eyes」を始動する。

▲高山康志

「曇りのない眼」を意味するこのプロジェクトは、海外のベテラン・プロデューサーと日本のアーティストをコラボレーションさせ、作品をクリエイトさせるといういたってシンプルなコンセプトに基づいているが、無限の可能性を秘めた試みでもある。「自分が50歳になったことを機に、様々なジャンルのアーティストと仕事をしてきた経験を生かして、新しいプロジェクトを始めたいと思っていました。自分に影響を与えてくれて、そしてしっかりパーソナルな関係を築いてきた海外のプロデューサーに声をかけて、日本のアーティストとコラボレーションさせながらも、世界中の都市で聴かれるような音楽を発表していきたい。レコードの売り上げを意識するよりも、革新的で、クリエイティブで、長く愛される音楽をリリースしたいと思っています」と高山は言う。

RUSHと高山は、これまでレーベル業務だけではなく、ツアーやフェスのブッキング、マーケティング活動を行い、音楽をファッションや映画とつなげるプロジェクトも多数手がけてきたわけだが、Unclouded Eyesのコンセプトに賛同し、参加が決定したアーティスト/プロデューサーは、どれも高山氏がこの20年間の活動の中で信頼関係を築いてきた人たちばかりで、錚々たるメンツだ。

まずは、スケート・レジェンドでありながらも、メランコリックでシネマティックなギター・サウンドで世界中のリスナーを虜にしているサンフランシスコのトミー・ゲレロは、RUSHとは創立時から深い関わりがあり、レーベルの看板アーティストでもある。イギリスからはなんとU2やビョークのプロデュースで知られるハウイB、そしてロサンジェルスからはビースティー・ボーイズやジャック・ジョンソンを手がけてきたマリオ・カルダード・ジュニアも参加。また、ジュラシック5の活動でも知られるターンテーブリスト/プロデューサーのカット・ケミスト、坂本龍一や宇多田ヒカルなどとの共演で知られるヴァイオリン奏者/アレンジャー/指揮者のエヴァートン・ネルソンも関わることが決定。この後も、続々とRUSHと関わりのあるアーティストも参加することになりそうだ。

「とにかくジャンルに囚われずに、ダンス・ミュージックからヒップホップ、オルタナティブ、ロック、クラシック、ジャズなど、あらゆる音楽的要素を取り入れて、様々なスタイルの音楽を交錯させる橋渡し的なプロジェクトであって欲しいと思っています」と高山は語るが、Unclouded Eyesに参加するプロデューサーたちのバックグラウンド、ジャンル、世代もバラバラではあるが、それぞれが持つ音楽的知識と経験は奥深い。

今や世界中から日本の音楽やカルチャーが注目されており、数々のサブスクリプション・サービスやネットを通して、海外のリスナーが日本の音楽をリアルタイムで聴いているわけだが、そこにも高山は着目をしたという。「海外のプロデューサーに日本のアーティストを手がけてもらって、日本だけではなく、世界に通用する作品を発表していきたいですね。特に、日本語でラップや歌を入れてもらって、それを海外のリスナーに楽しんでもらいたいです。」

 昨年から世界中はコロナ禍や数々の社会問題で苦しみ、そんな状況の中で多くの人は音楽を拠り所にしてきたわけだが、そこにこのプロジェクトのヒントがあったと高山は語る。「音楽の力で国境を越え、世界平和への願いを込めた音楽プロジェクトをやることに意義があると感じました。我々が発信する音楽を聴いて、世界中のリスナーに元気とインスピレーションを与えたいです。」そんな大きな野望を掲げたUnclouded Eyesだが、参加プロデューサーたちは、これからどんな日本のアーティストとコラボレーションをし、どんな作品をクリエイトするのか、注目せずにはいられない。──バルーチャ・ハシム廣太郎

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■Unclouded Eyes参加プロデューサー コメント

1.Mario Caldato JR(from Los Angeles)

LAの僕のスタジオで、Mike Doughtyと新作をレコーディングし始めました。とてもクールなプロジェクトで、生々しくてファンキーなサウンドだよ。マニー・マークとはいくつかの作品を手がけていて、新しいものもあれば、古いものもあって、とてもクールでファンキーな作品ばかり。来月からMarcelo D2の新しいアルバムに取り掛かるから、とても楽しみなんだ。Wheeland Brothersの作品もミックスしてる。ヤスシと出会ったのは、92年から95年の間にビースティー・ボーイズとジャパン・ツアーをした時だと思う。それかLAのG Sonスタジオ(ビースティー・ボーイズのスタジオ)かな?

新しいSeu Jorgeのアルバムを完成させているけど、この作品はとても誇りに思っている。Miguel Atwood-Fergusonによるストリングスのアレンジメントも入っていて、とても美しい傑作だ。この作品は、QUADフォーマットのファイニルでもリリースされるから、音質が最高なんだ! あと、Orquestra Afro-Brasileira 75 Anosの最高のリミックス・アルバムがリリースされるんだけど、Emicida, Criolo, Marcelo D2, Tropikillaz, Mix Master Mike, GLK x Mophono, Cut Chemist, J Rocc,  Mexican Institute Of Soundが参加している。Alvaro Lancellottiの新作をミックスしたし、2021年にリリースされたMia Doi Toddの「Music Life」もミックスした。もう少しでリリースされると思うけど、Black Starの新作もミックスしたよ。

2.Howie B(from London)
今、アイスランドのバンド“Hatari”のリードシンガーであるKlemens Hanniganの初のソロアルバムをプロデュースしています。そしてDUNXというアイルランドの新しいシンガーのプロデュースもしています。また、イタリアのミュージシャンである「Catteno」のプロデュースと作曲も行っています。最近、EE(英国最大の電話会社)の広告キャンペーンの音楽を担当したばかりです。私とヤスシは音楽のライブを通じて出会ったのですが、最初の接触は竹村延和のChild's View(1994年リリース)を通じてです。

今回の僕のアルバムは、Howie B and Friendsのような内容になっています。パンデミックで閉鎖されている間に、世界中の友人たちと行ったコラボレーションが中心となっています。このアルバムは、いわば "ポット・プリ "のようなもので、美しいヴォーカルを伴ったサウンド体験がテーマとなっています。私はいつも日本に行くのを楽しみにしています。日本にはとても懐かしい友人たちがいるからです。過去に日本で経験した音楽は素晴らしいものでしたし、日本のミュージシャンやアーティストと一緒に仕事をすることをとても楽しみにしています。私の最新のコラボレーションは、ドルビーアトモスとのもので、私のニューアルバムをステレオと同様にドルビーアトモスフォーマットでミキシングする予定です。この旅をとても楽しみにしています。


3.Tommy Guerrero(from San Francisco)

今年1月に『Sunshine Radio』をリリースしたんだけど、制作中にアメリカではコロナとか人種差別問題など、様々な社会問題が起きたから、希望や光を感じさせるような作品にしたかった。音楽は人々を癒す力を今も持っていると思うんだ。俺のバンドのメンバーでもあるジョッシュ・リッピと、新プロジェクトLos Daysのアルバム『Singing Sands』も同時にリリースしたけど、南カリフォルニアにあるワンダーバレーという砂漠でレコーディングしたんだ。ミニマルな機材で作って、サーフ・ミュージックやマカロニ・ウェスタンにインスパイアされた作品なんだ。

ヤスシとはラッシュを立ち上げる前の時から知っているし、ラッシュとは初期から関わってるから、もうすぐ20年になる。俺たちは長い道を一緒に歩んできたし、これからも新しいクリエイティブなプロジェクトに挑戦したいと思ってるよ。


4.Cut Chemist(from Los Angeles)

日本のラッパーのリストを聴いたけど、とても良さそうな感じだね!
いまJurassic 5のChali 2naと新しいアルバムを作っています。あと、ブロディーの“Rapture”のリミックスを作りました。

そしてPigeon John.のThe Bombのリミックスをしました。Freestyle Fellowshipのファーストのスペシャル・デラックス・エディションのリリースのために、アルバムをミックスしました。今はそれくらいかな。ヤスシとの出会いははっきり覚えてないけど、「Cut Chemist Presents Funk Off - Vox populi! And Pacific 231」のコンピレーションをリリースした時に、初めてヤスシに出会ったと思う。そしてRUSH! PRODUCTIONのために、あのアルバムのツアーをやった時は、最高の体験だった。(SOUND MUSEUM VISION、京都メトロ: CLUB METRO、朝霧JAM)。近い将来また日本やアジアに行きたいです!

5.Everton Nelson(from Lonon)
今はリーダーとして自分が関わっているプロジェクトがいくつかあります。一つは、マイケル・ブブレの新作。あとはApple TVのRay Jamesという番組や、Sony Playstationのためのいくつかのゲーム音楽。日本には25回以上行ってますし、大好きな国です。幸運なことに、坂本龍一、三宅一生など日本の素晴らしいアーティストとたくさんコラボレーションをしてきました。その関係で、イギリスでもMr. Children、宇多田ヒカル、布袋寅泰、今井美樹とも仕事をさせてもらうことができました。私が1994年に坂本龍一のコンサートに出演した時、共通の知人を通してヤスシと出会いました。そこから友情が続き、ヤスシは自分の活動をサポートしてくれて、日本で様々なプロジェクトに推薦してくれました。そのおかげで、私はサイレント・ポエツ、三宅一生、NIGO、アディダスともコラボレーションをすることができました。私が参加した中で今年発表される作品は、Mr. Children、Netflixの「Fear Street」、Amazon Primeの「Underground Railroad」、そしてSony Playstationのゲームです。私が関わった映画「Cruella」は現在劇場公開中です。

◆RUSH PRODUCTION! オフィシャルサイト
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