【インタビュー】有馬爽人、境界を超えて挑む夢「ひとりでも多くの人を笑顔に」

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18歳時に韓国大手事務所のオーディションを突破し、グローバルな環境で力をつけてきた新人アーティスト・有馬爽人(読み:ありま さやと)が6月10日に1stデジタルシングル「colorless」で歌手デビューを果たした。2021年11月に上演予定の舞台『ギヴン』では主役にも抜擢され、劇中バンドでギター&ヴォーカルにも挑む有馬。その整ったルックスの裏には、高みを目指して未踏の地に飛び込める度胸と飛び込んだ先での細やかな研鑽の積み重ねがある。「colorless」の美しい歌声とともに、その人となりにも注目だ。

  ◆  ◆  ◆

■言語によって表現の仕方は変わる、と気づけた

──歌やダンスで自分を表現したい、という夢を抱いたきっかけ、影響を受けた存在など、ルーツを教えてください。

有馬爽人(以下、有馬):小さいころから、歌うことが本当に好きだったんです。いつでも、どこでも、気づけばお気に入りのアニメソングを口ずさんでいて。中学生くらいになると洋楽に目覚めて、ジャスティン・ビーバーさんや、今一番尊敬しているブルーノ・マーズさんをはじめ、海外のR&Bやジャズ、ヒップホップにたくさん触れて、J-POPやK-POPも聴くようになりました。


──さまざまな音楽に出会いながら、たくさん吸収して。聴くことだけでなく、歌うこともどんどん好きになっていきましたか。

有馬:小さいころは周りからよく「オンチ」って言われていたし(苦笑)、歌に自信があったわけでもないんですけど、歌うことの楽しさはずっと持ち続けていて、どんどん歌が好きになっていきました。どんなにへたくそでも、ほかの人に認められなくても、好きなことをやってみたい、という気持ちがずっとあったんです。

──一度の人生ですしね。

有馬:まさに、そう思っているんです。人生は、一度きり。失敗したっていいし、失敗することで成長できたりもするだろうし。自分が好きなこと、楽しいと思えることをやりたい、という気持ちはずっと変わらずにあるし、家族も「後悔しないように生きなさい」って常々言ってくれています。

──18歳のときには、韓国大手事務所のオーディションを受け、日本人合格者わずか2名という狭き門を突破して、単身渡韓。大きなチャレンジをしようという決意をしたのは、どんなきっかけがあったからなのでしょうか。

有馬:僕は歌が大好きな一方、名古屋グランパスのチームに所属して、小学生のころからずっとサッカーをやっていたんですけど、母の好きなEXILEさんのライヴに足を運んだときに、すごく感動しまして。EXILEさんのパフォーマンスに圧倒されたし、ライヴの後、「楽しかったね!」って笑顔で話すファンの方々がとても幸せそうで、いつか自分もたくさんの人に笑顔になってもらえるような存在になりたい、と強く思ったのがきっかけです。

──そして、その夢を歌で叶えたいと。

有馬:そうなんです。サッカーで頑張っている僕をずっと応援してくれていた両親は、音楽の道に進みたいと言いだした僕のことを心配して、たやすい道じゃないぞって反対していたんですけど、何度も両親と話して、自分の想いをぶつけて、認めてもらいました。


──驚きの行動力の源には、歌うことへの強く真っ直ぐな想い、情熱があったのですね。

有馬:これだ!と思ったら、突き進まずにいられないというか。高校3年生のころに、グローバルオーディションが地元・名古屋で開催されることを知って、思いきって受けてみたら合格をいただきまして。せっかくのチャンスなので、行くしかない!と思ったんです。ただ、出席日数や定期テストのことも考えなくてはいけないので……。

──大きなチャンスを手にしたなら学校はやめてしまう、という選択肢もありそうですが、韓国での活動と日本での学生生活を両立していたのですか!

有馬:はい。定期テストの期間だけ帰国して、終わったらすぐに韓国に発って、ということを1年間繰り返していました。高校をやめて芸能活動だけに注力する、ということももちろん考えたんですけど、目の前のことだけでなく将来のことまで考えて、やっぱり高校は卒業しよう、と思ったんです。

──歌手として大成するという夢を抱きつつ、現実もちゃんと見ていたのですね。渡韓時点で、韓国語は……。

有馬:まったくできなかったんですよ。でも、レッスンを受けるにしても、韓国語は当たり前として、レッスン生の多くが使いこなす英語や中国語も理解できるようにならなければいけなくて。身振りや手振り、簡単な単語でどうにかコミュニケーションをとりながら、歌やダンスだけでなく、言葉も学んでいきました。

──慣れない環境で、最初は言葉も通じず、頼れる家族や友人もいなくて……心折れそうになったりはしなかったのでしょうか。

有馬:正直言って、日本に帰りたい、と思ってしまったこともあります。でも、僕が音楽の道に進みたい!と言って両親がそれを認めてくれたとき、母がくれた「夢を叶えてね」という言葉に何度も励まされて。韓国で大半を過ごした1年で、精神面でだいぶ鍛えられたと思います。あと、日本語や韓国語、英語といった言語によって表現の仕方が変わるんだ、ということに気づけたことも、僕にとっては大きな収穫です。一歩を踏み出してよかったな、と思います。

──6月10日には、1stデジタルシングル「colorless」でアーティストデビューをされて。念願叶いましたね。

有馬:家族、地元の友だちも祝ってくれて、SNSを通じて国内だけでなく海外からも、「おめでとう」「応援してます」っていうメッセージをいただけたりして。まだまだここからですけど、まずはスタートラインに立てた!という喜びがあります。

▲「colorless」



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