【速レポ】<京都大作戦2021>Dragon Ash「今日のために去年を乗り越えたことを忘れないでほしい」

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源氏ノ舞台のトリ前を務めるのは、<京都大作戦>の常連というよりは、10-FEETの盟友であり、すでに<京都大作戦>の顔役と呼べるDragon Ash。SEが鳴り始めると、客席エリアのあちこちでDragon Ashのタオルを掲げ、ハンドクラップを鳴らして出迎えるオーディエンス。いや、オーディエンスというより、互いにこの<京都大作戦>を愛し続けている仲間しかここにはいない。

◆Dragon Ash 画像

その仲間に向けてDragon Ashが1曲目に用意していたのは「New Era」。コロナ禍になり、もがき、そして様々なことを思い、形にした曲だ。考えた先に彼らが行きついたのは、音楽を鳴らし、歌い奏で続け、新しい時代を作っていくこと。どんな荒波だろうが、大変な局面だろうが、乗り越えようとする強い意志。Dragon Ashの音楽を全身で浴びながら、曲と歌詞に込められた思いをしっかり受け止めていく仲間たち。その姿は、徐々に力がみなぎっていくようにも見えた。

「飛び跳ねろ!」──Kj

ギターを構えたKjが挑発しながら「Mix it Up」へ突入。様々なテイストとフレーズが入り組み、あるいは重なり合いながら、しかし力強いグルーヴと突き抜けるボーカルで貫いていく。HIROKIのギターソロのときには、向かい合わせになって激しいヘッドバンギングを決め続けるKjとT$UYO$HI。その高いテンションにも煽られながら、力強くジャンプしたり、ヘドバンをしたりと、激しい波でうねる客席エリアだった。


「あちこちで仲間のフェスが、仲間のイベントが今でもいっぱい中止になっています。みんなも言いたいこと山ほどあると思う。俺たちも言いたいこと山ほどある。だけど、例えば今日のために1年以上掛けてきた人たちがいるっていうのを忘れないでほしい。例えばみんなが、今日のために去年を乗り越えたことを忘れないでほしいし、今日のフェスに飛んできたロックバンドがいることも忘れないでほしい」──Kj


そう語り掛けながら広がるのは「ダイアログ」。当たり前なことの大切さ、人間同士の心の通い合いの大切さなどが描かれている。ハンドクラップも起こり、Dragon Ashのバンドサウンドとひとつに溶け合う。そしてハンドクラップがひと際大きくなったのは、次の曲に入ったとき。ライブのキラーチューンのひとつであり、長くファンに愛され続けている曲だ。いつもならKjと一緒に歌う声も自然に起こるが、今はそれはできない。「いつかオマエらが一緒に歌えるようになる日まで、とりあえず俺、一人で歌うわ」とKj。心は通い合っているのに、今まで当たり前だったことができないのが、互いにもどかしい。



「やっぱり、一人で歌うために作った曲じゃないから。ライブハウスとかロックフェスとかで、くだらねえぐらい騒いで、くだらねえぐらい自分を出し切るために作った曲。俺たちはバンドやり続けるから、どうか、みなさんも音楽好きでいてください。お願いします」──Kj

そこから突入するのは、なんと「ROCK BAND」。しかもDragon Ashの盟友でもある山嵐のSATOSHI、GNz-WORDのKO-JI ZERO THREEも飛び出てきた。気合いの入った掛け声のようなコーラスでKjのボーカルを盛り立てたと思えば、ラップボーカルで曲を引っ張るSATOSHIとKO-JI ZERO THREE。そして3人とも、これでもかとロックへの思いを炸裂させていく。気持ちは同じだ、とばかりに激しく振られる腕やコブシ。音楽好きとロック好きが描き出す、力強く、美しい光景でもある。


「みんな駆け足でライブやってるの知ってる? 10-FEETの時間を削らないように。アイツら、言わねえから。すっげー駆け足でライブやってるから。そんだけ大事なものだっていうことだと思う。俺にとっても大事だし、みんなにとっても大事だけど、アイツらにとって一番大事なもんだと思う。こんなデリケートなときに、太陽が丘パンパンにしてくれてありがとう」──Kj


ラストナンバー「A Hundred Emotions」が広がる。そして曲が激しく転調する直前、Kjは叫ぶように語った。「喜怒哀楽、全部、出してってくれ。それがロックンロールだと思う。ありがとうございました!」

その言葉を受け、激しく盛り上がり続ける太陽が丘。喜怒哀楽とKjはいったものの、<京都大作戦>に溢れるのは喜びと楽しさばかりだった。

取材・文◎長谷川幸信
撮影◎HayachiN/青木カズロー/瀧本 JON...行秀

【Dragon Ash セットリスト】

M1. New Era
M2. Mix it Up
M3. ダイアログ
M4. 百合の咲く場所で
M5. ROCK BAND feat. SATOSHI, KO-JI ZERO THREE
M6. A Hundred Emotions

<京都大作戦2021~中止はもう勘弁してくだ祭(マジで)~>

2021年7月3日(土) 、4日(日)、10日(土)、11日(日)
京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
OPEN 9:30 / START 11:00
※終演時間=各日20:00 予定 ※雨天決行/荒天中止

【出演アーティスト ※50音順】
▼7月3日
【源氏ノ舞台】
岡崎体育 / Ken Yokoyama / coldrain / 10-FEET / Dragon Ash / ハルカミライ / MAN WITH A MISSION
【牛若ノ舞台】
COUNTRY YARD / climbgrow / J-REXXX BAND / SCAFULL KING / TOTALFAT / Vaundy
▼7月4日
【源氏ノ舞台】
氣志團 / THE ORAL CIGARETTES / SUPER BEAVER / dustbox / 10-FEET / Hump Back / マキシマム ザ ホルモン
【牛若ノ舞台】
ENTH / OAU / kobore / THE冠 / TETORA / 花団
■7月10日
【源氏ノ舞台】
打首獄門同好会 / ウルフルズ / SHISHAMO / 10-FEET / 東京スカパラダイスオーケストラ / HEY-SMITH / ROTTENGRAFFTY
【牛若ノ舞台】
Unblock / Suspended 4th / NAMBA69 / HERO COMPLEX / 夜の本気ダンス / LABRET
■7月11日
【源氏ノ舞台】
Creepy Nuts / G-FREAK FACTORY / SiM / 10-FEET / back number / ヤバイTシャツ屋さん / WANIMA
【牛若ノ舞台】
上江洌.清作 & The BK Sounds!! / Age Factory / SHADOWS / SHANK / Hakubi / LONGMAN

▼チケット料金
1日券9,878円(税別) /前2日券 19,690円(税別) /後2日券 19,690円(税別)
※オリジナル万能傘/オリジナルラベル除菌スプレー付き
※チケットのお申し込み・ご来場に際しては、オフィシャルサイト等の注意事項及び感染症ガイドラインを必ずご確認ください。

▼チケットに関するお問い合わせ
[問]京都大作戦チケットセンター
https://ticket-every.jp/kyotodai/contact/

▼公演に関するお問い合わせ
[問]サウンドクリエーター https://www.sound-c.co.jp
電話でのお問い合わせ:06-6357-4400 (月・金12:00~15:00 ※祝日を除く)
メールでのお問い合わせ:https://www.sound-c.co.jp/contact/


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