【今さら聞けない楽器のア・ソ・コ】お題「ペダル」

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“楽器”と一口に言っても、多種多様さまざまな部品から構成されているのはご存知の通り。え、そんなの当たり前じゃない?的なものから、和楽器のマニアなところまで、今さら人には聞けない“楽器のア・ソ・コ”、ご紹介します。第5回のお題は「ペダル」です。

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ピアニストの足元にあり、足で操作するバー。通常は3本あり、グランドピアノの場合、右からダンパーペダル、ソステヌートペダル、ソフトペダルと呼ばれる。


右側のダンパーペダルは、ラウドペダル、フォルテペダル、サスティニングペダルなどとも呼ばれ、音を伸ばす機能を持つ。ピアノは、鍵盤を押すとハンマーが稼働し、ハンマーが弦に当たることで音を出す。そして鍵盤から指を離すとダンパーと呼ばれるパーツが弦に当たり音を止める仕組みになっている。ダンパーペダルを使うと、そのダンパーが弦に当たらなくなり、鳴らした音が伸びたままになる。

左側のソフトペダルは、シフトペダルとも呼ばれ、音を弱める機能を持つ。グランドピアノの場合は、ソフトペダルを踏み込むと鍵盤とハンマーが横に移動し、ハンマーと弦が当たる位置がずれることで、音が弱まる。なお、アップライトピアノの場合は、踏み込むとハンマーの位置が弦に近づくことで音を弱めている。

中央のソステヌートペダルは、ペダルを踏み込んだ時点で押さえた鍵盤の音だけを出し続けるようにするもの。ペダルを踏むと、押していた鍵盤のダンパーのみが弦に触れなくなり、その音だけが響き続ける。ちなみに、アップライトピアノではこの機能はなく、代わりに、中央のペダルを踏むと音量がごく小さくなる仕組みになっており、マフラーペダルと呼ばれている。


文:竹内伸一



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