役者&アーティストの“二刀流”に注目。EMILY(HONEBONE)主演映画『リスタート』が公開へ

品川ヒロシ6年ぶりの長編映画最新作『リスタート』が、7月9日北海道先行公開／7月16日全国公開となる。主演をつとめるのは男女フォークデュオ・HONEBONEでボーカルを務めるEMILYだ。

◆映画『リスタート』主題歌MV

本作映画は、北海道・下川町と吉本興業がSDGs推進における連携協定を結び発足したプロジェクト。2019年6月～9月まで実施したクラウドファンディングで目標金額を大幅に上回り、多数の支援者から圧倒的な熱量が注がれ制作に至った。これまで『ドロップ』や『漫才ギャング』など、男同士の熱い友情を描いてきた品川監督が次なるテーマに選んだのは、挫折した女性シンガーが新たな一歩を踏み出すまでの“再生物語”。

EMILYは品川ヒロシ監督作では初の女性主人公として白羽の矢が立った形だが、劇中で披露するパワフルな歌声やパフォーマンスはもちろん、飾らず気さくなキャラクターでも話題の彼女に、今回注目したい。


▲HONEBONE

ボーカルEMILYとギター担当KAWAGUCHIからなる男女フォークデュオ、HONEBONE。アコースティックギターと歌のみのスタイルや赤裸々かつ生々しい歌詞がじわじわと話題に。ファンからは「EMILYの声も歌詞も刺さりまくり」「共感できる曲ばかりだし、めちゃくちゃ染みる」との声が寄せられ、中毒者を続出させるなど徐々に人気を高め注目を集めている。その勢いはとどまることを知らず、『THE カラオケ☆バトル』で共演した堺正章を始め、笑福亭鶴瓶、テリー伊藤など大物芸能人のハートをも掴んだ。

中でもEMILYは歌声だけではなく、ライブでのMC回しが“ギター漫談”と評されるなど、持ち前のトーク力でもたびたび話題に。さらに自身のTikTokアカウント（honebone_emily）での【#風呂警察】投稿が人気に火が付き、今や約6万人ものフォロワーを抱えるなど、気さくでユーモアあふれる人柄でも着実にファンを増やし続けている。


本作での抜擢も、彼女が出演した『家、ついて行ってイイですか？』を監督が偶然目にしたことがきっかけだったという。EMILYの飾らない性格やまっすぐな生き様が主人公の姿に重なり、「（主人公役は）この子しかいない！」と感じた監督が熱烈オファー。そんな監督のラブコールをEMILYは二つ返事で受け取り、初めての映画出演に至った。

EMILYが演じるのは、シンガーソングライターを夢見ながらも、地下アイドルとして活動する主人公・未央。ある日、有名アーティストとのスキャンダルで世間からバッシングの的となり、夢に破れ傷ついた彼女は、北海道・下川町に帰郷する。ふさぎこんでしまった未央は、周囲ともうまく接することができず、ひとり殻の中に閉じこもってしまうが、同級生の大輝（SWAY）や友人・家族たちの優しさや、下川の大自然に触れていくなかで、未央はゆっくりと前を向き始める—。



映画初出演ながらも、懸命に夢を追いかける等身大の女性を自然体な演技と圧巻の歌声で体現したEMILY。彼女を主人公に選んだ監督は、「“結果を出せていないことが悔しい”、“ここから這い上がりたい”という気持ちをそのまま脚本に落とし込んだので、（EMILYが）演じやすいのではないかと思っていました」と撮影当時を振り返りながら、彼女の魅力を次のように熱弁する。「僕は何かに悔しがっていたり、怒っていたり、“グツグツしている人”が好きなんですが、EMILYやHONEBONEの曲にはずっとその感じがある一方で、サービス精神や人を笑わせたりするような一面もある。そんな彼女の内面が、そのまま魅力になっていると思います」

監督の言葉からも、主人公に重なる経験を持つEMILYが演じたからこそ、観る者の心を動かす魅力的なキャラクターに仕上がっていることがうかがえる。

また、劇中では、未央の思いの丈がストレートに表現された主題歌『リスタート』を始め、本作のために書き下ろされた楽曲も多数登場する。公開中の主題歌MVから、一足早くHONEBONE、そしてEMILYの魅力を先取りしておくのもオススメだ。

役者とアーティスト、EMILYが持つどちらの魅力も堪能できる本作。映画ファンはもちろん、音楽ファンもぜひスクリーンでチェックしてほしい。映画『リスタート』は、7月9日北海道先行公開／7月16日全国公開。