【インタビュー】YAASUU、宮古島発シンガーのメジャー作に地元愛と新境地「フランス語と方言がコラボした」

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■うまくいかなくて沖縄に帰っちゃう人もいる
■僕はいい人ばかりに出会ったんですよね

──その夢というのが、宮古島を世界に広めることなんですね。

YAASUU:そうです。宮古島の言葉や文化を世界に向けて発信していけたらいいな、って思っています。僕、けっこう地元愛がすごくて。その一番のきっかけは……僕、東京の沖縄料理の店でバイトしてたんですけど、そこで「宮古島ってどこ?」って言われるうちに、悔しいなあと思うようになったんです。それで“僕なりに宮古島を発信できる方法がないかな?”と思ってたところに、たまたま近くに音楽があって。

──自分が音楽をやっていたと。で、そこで悔しいと思ったということは、宮古島は絶対にいい場所だと、魅力にあふれてる土地だという気持ちがあったからですよね? そこであなた自身の宮古島への愛を確認できたということじゃないですか?

YAASUU:……あ、そうですね! そうかもしれない。地元にいたら絶対そんなことは思わなかったでしょうね。離れてから気づいたことですね。人からそう言われて。

──ですよね。ものすごく大きいことですよね? そのことに気づいたのは。

YAASUU:はい(笑)。地元の友達は、みんなビックリしてましたね。最初に僕がCDを出して、地元のことを唄ってるのを知ったら、「どうした?」って。僕が音楽が好きなのはわかってたんですけど、「まさかポップスの歌に地元の名前を入れて唄うなんて思わなかった」って。それは『おーきな輪』ってアルバム(2015年)なんですけど、地元の若い子たちに評判がかなり良くて。「東京にいる地元の人が“西里通り”なんて通りの名前を唄ってる!」って……それでみんな聴いてくれてるのを知ったことが自分のパワーになりました。


──はい。で、こうしてお話をしてると思うんですが、基本的にやっぱり前向きな人ですね。

YAASUU:ありがとうございます! 僕は、つねに前向きと言えば、前向きですね(笑)。

──うん。歌を聴いてても、この人はウソの気持ちは唄ってないだろうな、と思うんです。誠実というか正直というか、裏がない人なんだろうなって。

YAASUU:ああ、ありがとうございます。めっちゃうれしいです!

──そしてまっすぐですよね。ただ、その分、くじけるようなことがあると、反動でかなりツラいんじゃないかと思うんですが、そういうことは?

YAASUU:ないです(笑)! さっき話した、東京に出てきたばかりの頃はあったんですけど、今は全然ないです! そこは強くなったかもしれないですね。東京に来て。

──そうですか。乗り切ることができて。

YAASUU:はい……僕はいい人ばかりに出会ったんですよね。バイト先でもそうだし、そのあともそうだし。うまくいかなくて沖縄に帰っちゃう人もいるけど、僕は全然、大丈夫なほうです。

──うん、わかりました。その前向きさが、今後もっといい方向に行くことを願っています。

YAASUU:はい! ありがとうございます!

取材・文◎青木優

■初メジャーシングル「クイジンヌ」セルフライナーノーツ

2021年7月28日(水)リリース
POCS 1869 1200円(税込)
01. エテ
02. プル・トア
03. ファシル

   ◆   ◆   ◆

▼01. 「エテ」

ある夏の日に出会った1人の女性に捧げた曲
彼女はとても美しくて良く笑う子。おまけに料理が得意な完璧な子。
たまには愚痴なんかも聞いて一緒に居る時間が長ければ長い程、楽しすぎて一瞬に感じた。
とある祭りの日の夜に、2人で出掛ける事になった。その日の朝は何故かいつもより早く目が覚め、君からのLINEに返信をし、高ぶる感情を抑えきれぬまま待ち合わせの公園へと歩き始めた。

待ち合わせの場所に着くと浴衣姿のキレイな君が立っていてドキドキを隠しながら、僕達は祭りへと向かった。
人混みの中を2で買ったアイスを食べながら歩いたり、祭りから流れてくる音楽に体を揺らし、その場を楽しんだ。
そして帰りに、抑えてた君への恋に我慢が出来ず勇気を持って告白をし僕達は付き合う事になった。

付き合い始めて彼女が僕に作ってくれた
最初の料理はナーベラーンブシー。
思い出の味となった。


   ◆   ◆   ◆

▼02. 「プル・トア」

付き合う事になった2人が同棲を始めた歌です。
一緒に居る時間が増える分、お互いの良いところもたくさん見える分、悪いところもたくさん見えてくる。同棲するまでは気づかなかった事が次第に見えてきて、ぶつかったりすれ違ったりしながらも互いの色を認め合い、そして混ざった時に鮮やかになる新鮮な感覚を時間が経てば経つ程、身に染めて感じ、成長していく2人。

しかし互いが成長して行くと同時に依存しすぎる2人の頭には、今は一緒には居ては行けないという感情も芽生え始めてきた。

2人の成長の味。


   ◆   ◆   ◆

▼03. 「ファシル」

ファシルあたりまえの日々に突然終わりが訪れた曲です。
1つ1つ捧げた彼女への言葉が一瞬にして嘘へと変わっていく。あの時こうしておけば良かったとか、あの時こう言ってあげれば良かったとか、後悔だけが残り、今更思いが溢れてわがままへと変わっていった。「さよなら」に変わる言葉も思いつかず、恋の結末は意外にもあっけなく終わりを告げた。
それでも僕達はそれぞれの道へと歩き始めた。

君と歩いた帰り道を通る度に至る所に2人の思い出が溢れてるけどもう振り返らないよ。

いつの日か思い出のなびぱんびんを一緒に笑って食べる日まで。

そして2人の幸せのために。

新たな味。


■ライブ<宮古島ナイト>

▼<宮古島ナイト in 横浜> ※有観客
2021年7月31日(土) BAYSIS
▼<宮古島ナイト in 国際通り> ※無観客
2021年8月14日(土) Output
▼<宮古島ナイト in 埼玉> ※有観客
2021年8月20日(金) 西川口 Live House Hearts
▼<宮古島ナイトmini> ※無観客
2021年9月10日(金) 下北沢VOICE FACTORY
▼<宮古島ナイトmini> ※無観客
2021年9月21日(火) 沖縄ちゅらさん配信劇場
▼<宮古島ナイト in コザ> ※有観客
2021年9月25日(金) 7th Heaven Koza


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