ACIDMAN、新作『INNOCENCE』プレリリースツアーがスタート

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ACIDMANの全国ツアー<ACIDMAN 『INNOCENCE』プレリリースツアー>が8月5日、東京・USEN STUDIO COASTで初日を迎えた。同公演のオフィシャルレポートをお届けする。

◆ACIDMAN画像

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日本のロック史上、前代未聞のツアーが幕を開けた。8月5日、東京・USEN STUDIO COASTで初日を迎えた、ACIDMAN『INNOCENCE』プレリリースツアーだ。それは、10月27日リリースのニューアルバム『INNOCENCE』の全曲ライブパフォーマンスと、アルバムの試聴会をセットにした2部構成、1日2公演。5月21日に初回配信された<ACIDMAN ニューアルバム配信ライブ>では8曲を披露してくれたが、その後に完成した新曲を含めたアルバムの全貌が、ついに明らかになる時が来た。

大きく脈打つ心臓の鼓動のようなビートがラウドに爆発する。ライブは「introduction」と題したドラマチックなインストで幕を開け、大木のファンキーでソリッドなカッティングがうなりをあげる「Visitor」へ。激しさの中に洗練を潜ませた肉感的なグルーヴが、かつてないほどに心地よく、新しい。「歪んだ光」はハードロックやメタルコアをルーツの一つに持つ、大木のラウドな側面を解放したヘヴィチューンで、強烈なストロボが点滅する演出に目がくらむ。どうやら『INNOCENCE』は、冒頭から攻めの姿勢で突っ走る作品のようだ。

「コロナはまだ怖いかもしれないけど、お客さんがいる場所でライブができるようになってきたことが、素晴らしいことだと思います。行きたいけどやめとく、という友達もいたと思いますが、その人に伝えてください。来れなかった人も満足できるように、誰も置いていかない形で今後も活動していくので。今日来れた方は最高の1日にしましょう」

大木のMCも、いつも以上に饒舌で高揚感にあふれている。トリッキーなリズムとスリリングな楽器バトルが聴きものの「Rebirth」から、バラードめいた出だしから壮大な曲調へ成長してゆく「灰色の街」へ。昨年リリースしたシングル2曲も、アルバムの流れの中に溶け込みながら確かな存在感を発揮する。浦山と佐藤がストイックに奏でるビートに、大木がキーボードでメロディを乗せる「Link」は、次曲「ALE」への橋渡しと言えるインストだが、その「ALE」は、これまでになくポジティブな表現でこの世界を肯定する、ファンタジックな明るさを感じる1曲。浦山と佐藤のフィンガースナップと大木のアコースティックギターがあたたかいムードを醸し出す「素晴らしき世界」も、「すべてのものは滅び去るからこそ生きることは素晴らしい」という、もともと大木の持っていた思想と、コロナ禍の逆境とがあいまって、よりスケール大きく心に響く歌が生まれた印象がある。ACIDMANの思想と音楽は着実に深化している。





「こういう形式のライブは、以前から考えてはいたんですが、コロナがなかったらやっていなかったと思います。コロナ以降、やりたいことはどんどんやってみよう、人生はどうなるかわからない。そんな気持ちでいます」

「夜のために」は、高速ラウドなロックチューンでありながら、明るさを感じるコード進行と歌詞のおかげで不思議に柔らかい印象が残る。

「僕らは何も知らないまま、真っ白に生まれてきた。それからいろんな悲しみを背負って、つらい思いもした。それでもやっぱり世界は美しい。生まれてきてよかった。汚れちゃったけど、生まれた時の真っ白な気持ちにいつか戻りたい。そんな思いを込めた楽曲です」

真っ白に生まれ変わるまで──。そう歌うアルバムタイトル曲「innocence」に込めた思いは、曲解の余地なく明快で力強いものだ。かつて「愛を両手に」で歌った「真っ白に染まれ」というテーマは、さらに平易で強力なメッセージに昇華されている。かつてALMA望遠鏡で宇宙の果てを眺めていた視点は、ここではまっすぐに地上を見つめ、そこで生きる人間の営みにしっかりとフォーカスしている。ミドルテンポのロックバラードな曲調に乗せた、エモーション豊かな美しいメロディがじんわりと胸に沁みてくる。

「つらい時は笑ってください。前を見てください。絶対に後ろを見ないで、ポジティブな言葉を発してください。そうすればみんなの人生はもっと良くなると信じています。最後の曲はそんな思いを込めて、この世界に生まれたんだ、俺たちは生きている、みんなでファンファーレを鳴らそうぜという曲です」

ライブの最終曲、つまりアルバム『INNOCENCE』のラストを飾る1曲「ファンファーレ」。それは前曲「innocence」のメッセージを受け継ぎながら、もう一歩前に踏み出すための始まりの曲だ。穏やかな三連符のロックバラードの曲調が、感情が高ぶるにつれて激しさを増し、大木の声が歓びに震え叫ぶような凄みを帯び、ステージを照らす光もどんどん増えてゆく。そこに、このツアーの開始直前にHPで募集したACIDMANファンのコーラスの音声がミックスされ、至高のクライマックスを作り出す。

「どうもありがとう、ACIDMANでした。またライブでお会いしましょう。このあとの視聴会、アルバムをじっくり楽しんでください」

およそ70分間のライブパフォーマンスのあと、第二部として開催された<試聴会>では、さっき聴いたばかりの楽曲が、より精密なアンサンブルと音のバランスで組み上げられた、音楽作品としての完成度の高さをまざまざと思い知る。とりわけ「ファンファーレ」の、幾重にも重ねられたファンのコーラスは、崇高なほどに美しい。サウンドも歌詞も、これまで以上に肯定的な色彩に彩られた、ACIDMANの新章開幕を告げるにふさわしい作品がそこにあった。

ACIDMAN『INNOCENCE』プレリリースツアーはこのあと、9月3日の大阪国際交流センター大ホールまで、4都市で開催される予定だ。ニューアルバム『INNOCENCE』は10月27日リリース。閉館間際のZepp Tokyoで行われるワンマンライブ<This is ACIDMAN>は10月29日。そして10月30日からは、結成25周年、デビュー20周年のアニバーサリーイヤーがスタートする。コロナ禍にも関わらず、いやコロナ禍だからこそ、新たなモチベーションと目標を発見し続けながら、ACIDMANは極めて意欲的な姿勢を維持している。音楽で、行動で、思想で、現代のアーティストのあるべき姿を示し続ける。ACIDMANの放つ肯定的なエネルギーとメッセージこそ、今の音楽シーンの推進力になるべきだと強く思う。


取材・文◎宮本英夫
撮影◎AZUSA TAKADA

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■<ACIDMAN 『INNOCENCE』プレリリースツアー(ライブ+試聴会+受注会)>

2021年8月5日(木)東京・USEN STUDIO COAST
2021年8月13日(金)愛知・名古屋市公会堂 大ホール
2021年8月20日(金)宮城・若林区文化センター
2021年8月28日(土)東京・中野サンプラザホール
2021年9月3日(金)大阪・大阪国際交流センター 大ホール

各日程1日2公演
1st Stage Open 14:00 / Start 14:45 / Close 16:45
2nd Stage Open 17:45 / Start 18:30 / Close 20:30
※今後の状況によって変更がある場合は随時発表

チケット:
全席指定
S席 〈INNO扇子(限定カラー)付き〉:¥10,000(税込)
A席:¥7,000(税込)
※USEN STUDIO COASTのみ別途ドリンク代が必要

一般発売:2021年7月22日(木・祝)

※その他、詳細は特設サイトでご確認ください。

■12th Album『INNOCENCE』

2021年10月27日(水)発売
■初回限定盤(CD+DVD):TYCT-69211 ¥6.600(税込)/¥6,000(税抜)
※紙ジャケ仕様
CD (全11曲):
1. introduction
2. Visitor
3. 歪んだ光
4. Rebirth
5. 灰色の街
6. Link(instrumental)
7. ALE
8. 素晴らしき世界
9. 夜のために
10. innocence
11. ファンファーレ

DVD:
・2021.5.21「ACIDMAN ニューアルバム配信ライブ」ノーカット完全収録
・ミュージックビデオ 4曲(予定)
・Documentary2019-2021

■通常盤(CDのみ): TYCT-60181 ¥3,080(税込)/¥2,800(税抜)
※CD収録曲は初回限定盤、通常盤共通 
※紙ジャケ仕様

▼プレリリースツアー会場予約特典
特別パンフレット「INNOCENCE photo&lyrics」
※<ACIDMAN 『INNOCENCE』プレリリースツアー>各会場限定
予約方法・受取方法の詳細は、各会場に設置されるチラシにてご確認ください。(予約特典受取ブース及び会場入り口付近に設置予定)

▼一般店特典
特典ステッカー
※一部特典の取扱いのない店舗・インターネット販売サイトもございます。詳しくは購入ご希望の店舗へお問い合わせください。
※購入特典は先着のプレゼントです。なくなり次第終了となります。

■<This is ACIDMAN>

2021年10月29日(金)東京・Zepp Tokyo
Open 17:00 / Start 18:00
[問]SOGO TOKYO 03-3405-9999
チケット:
全席指定
S席:¥10,000(税込)
A席:¥7,000(税込)

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