【ライブレポート】これから注目の新生アイドル・Give&Give、「この“温かさ”こそが一番の私たちらしさ」

ポスト

アイドルグループ・Give&Give(読み:ギヴアンドギヴ)がプレデビューした2月22日から半年後となる8月22日、と題したグループ初のライブを、自身のYouTubeチャンネルを通して無料生配信した。

◆アーカイブ映像/ライブ画像

Give&Giveはゼロから日本発の“グローバルで戦えるアイドル”を目指す仲間を集め、最終的に8人編成のグループとなるまでの過程を、様々なオンラインメディアを通して披露していくDX時代を象徴するようなアイドルプロジェクトである。

“世界中に愛を届けられるアイドル”になるために誕生したこのプロジェクトは、Nizi Projectで注目を集めた杏香をはじめ、佳奈、結花の3人のメンバーからスタート。Give&GiveサポーターズクラブであるGlover会員を増やすことで新メンバー追加を叶えることができる。これまでオリジナル楽曲制作や、AKB48やIZ*ONEなどの振り付けを手がけるRuuが担当するダンスパフォーマンスなど様々なミッションをクリアしていく過程を次々と公開してきた彼女たち。今回のオンラインライブは、この半年間、彼女たちが積み重ねてきたものをファンに初めて披露する場となる。

「新曲披露!」、「愛を込めてちょっと変わった場所からライブをお届け」、「参加型の仕掛けのアイディアで楽しめるよ」、「うちわコメント」、「持ち物は、楽しむ“気愛”」などSNSを通してライブ当日までのカウントダウンとともに、次々とサプライズのヒントを発表してきた3人。



そうして迎えた当日。19時になると、「飲食OK!」「スクショ撮影、録音OK!」「飛び跳ねる行為も禁止していません」など、まずは本日のライブマナーについてメンバー自ら声をはずませながらアナウンス。オンラインであることを逆手に取った提案、アドバイスにテンションが上がる。そうして、自分たちのパフォーマンスだけではなく、Give&Give独自の「フレフレター」をはじめ、アイデア満載のネットを介したファンとの様々なやりとりを通して、この半年間で自分たちとファンとの愛、絆も深まったことを伝えたあと、このようなアイ(愛)×アイディア×キアイ(気愛)、3つの“アイ”が“i”となって、今回のライブタイトルである“Supriiise”をクリエーションしていることをオープニングで説明したあとは、いよいライブがスタート。




画面には“GIVE ARENA”と名付けられた観客席が現れ、そこには佳奈が考えたキャラクター、“ギブギブワラビーくん”が所狭しと並び、メンバーの名前を書いたうちわを振っている。これは、YouTubeのコメント欄に推しの名前を書き込むと、自分の代わりに自分の名前を付けたワラビーくんがGIVE ARENAに現れて、推しのうちわを振ってくれるという仕掛けの応援システム。これは嬉しい。しかもカワイイ! 現地に行けなくてもリアルタイムで推しを応援できて、ライブの一体感を感じられるこのアイデア。ギブギブの考えたサプライズに、のっけから驚かされる。そこから、画面がステージへと切り替わる。お部屋のようなスタジオセットのなか、Blue&Whiteの衣装を着た3人が現れる。佳奈はこの日のために、髪の毛をお団子ヘアにアレンジしている。


記念すべきギブギブ初ライブのオープニングを飾る曲は、長い道には山も谷もあって、うまくいかないことだってある。それでも“大丈夫!Give&Give!”とサビにグループ名を歌い込んだ、「Going Your Way」だった。結花は画面越しにいつものキラキラした笑顔でこちらに微笑みかけ、佳奈は聴き心地よい歌声でリスナーを魅了。晴れやかな表情で、歌い踊っていた3人は2番からは別の部屋へ移動。ここでは、杏花が表情までクールに変えてラップパートをカッコよく歌ってみせる。歌、ラップ、ダンス、3人がここまで積み上げてきたスキルの高さ、その隙のない完成度に1曲目から驚かされる。

「みなさんこんばんは。私たちGive&Giveです!」と元気に挨拶をする3人。オンラインライブを最高に楽しんでもらうために、いろいろ考えたという彼女たち。「こうしてお部屋を移動してライブができるのはオンラインならでは」と佳奈がいうと、「ギブギブワラビーくんがうちわを持ってGIVE ARENAに登場するのもそうですね」と結花が付け加える。その横でタブレットで観ていた杏香は「(ギブギブワラビーくんを)リアルタイムで見れるのがいいね」といったあと「みんなの歓声が聞こえなくても、これで距離が縮まった気がします」と視聴者に伝えた。そのあとは、このGIVE ARENAを使って杏香は「携帯でライブを見ている人?」、佳奈は「”異世界“から来た人は?」、結花が「私のことが今日も好きな方!」と3人それぞれオンラインライブでもリアルライブのような”コール&レスポンス“を楽しんだ。


ここで一体感を高めたあと、次はいよいよこのライブのために用意した新曲を初お披露目。この新曲について「いつも応援して下さるみなさんに“これからも一緒に歩いていきましょう”というメッセージを込めました」という結花の解説に続けて、杏香からは「ここで“GIVE ARENA CHALLENGE“をしたいと思います」という発言が飛び出す。これは、新曲が流れている間、視聴者がハートの絵文字をコメントで送るとギブギブワラビーくんのうちわがハートになり、そのハートの数をHEART COUNTERがカウントしていくという視聴者参加型のミッションであることを説明した杏香が「じゃあ何ハート目指しますか?」というと、佳奈が「1000ハートです!」と堂々宣言。

そして、再び違うお部屋に移動して、新曲「Baby Girl」のアクトが始まった。パーティー仕様にデコられた可愛らしい部屋の雰囲気、これまで発表してきた曲のなかでももっともラブリーな曲調、お風呂に入ったり、風船で遊んだりしていくナチュラルな彼女たちの姿も合間って、カウンターは猛スピードで1000ハートを軽々クリア。曲中、杏香から突然ミッションカードを手渡された結花が、戸惑いながらもカードに書かれていた“怒顔”を見せるところなども含め、新曲ではギブギブのガーリーな素顔や、メンバー同士のわちゃわちゃ感が伝わってくるアクトでファンを存分に楽しませた。



このあとはショートムービーが挟まれ、そこではこのライブのために会場を下見しに訪れたメンバーが、新曲を披露したパーティールームのデコを行なっている姿などが映し出された。映像が終わると、新しい衣装に着替えた3人がキリッと引き締まった表情でスタンバイ。そのなかで、杏香が静かに話しだす。「1度は3人ともアイドルを諦めた生活をしていました。肩の荷はおりたけど、どこか満たされない日々で。そのなかで成功していくスターたちを見て、自分のことを情けなく思う日々があった」ことを打ち明けた。そんなとき、3人はこのプロジェクトに参加することになった。

だが、始まってみたら「怖くて、葛藤の日々でした」と胸の内を吐露。「それでも一歩を踏み出そうとして書いた1曲なので、みんなの心に響くようにパフォーマンスしたいと思います」といいきったあと、3人はぎゅっと手を繋ぎ、このユニットの始まりの曲「The beginning of the story」を歌い出した。歌が始まると「泣いてる!」という感動コメントが次々寄せられる。そんななかで、この曲の見せ場となるダンスブレイクはキレのある動きを3人バッチリ揃えてみせ、半年前とは比べ物にならないぐらいに成長したギブギブのいまの実力を最高の歌唱力と、最高のダンスパフォーマンスでアピールして、今回のライブを締めくくった。


「この工夫されたアイデアのなかで、リアルライブとは違うみなさんとの近い距離感、一体感を感じられて。この“温かさ”こそが一番の私たちらしさになっていくのかなと思います」と今日のライブを振り返った杏香。佳奈は「この半年間、辛いこともありました。でも、Gloverのコメントを見て元気をもらってきました」と話し、結花もまた「(Gloverとの)ミーグリやギブルームでのみなさんとの関わりが原動力です」と画面に向かって語りかけた。この半年間、自分たちの成長を支えたのは、まぎれもなくファンとの温かいつながりがあったからこそ。それを、このライブを通して改めて確認した3人。最後にギブギブは再び全員で手を繋ぎ「みなさん、本当にありがとうございました」と一礼して、彼女たちの初のライブはフィニッシュ。

そのあとギブギブは、Glover限定配信でアンコールも開催。ここではさっきお披露目したばかりの新曲「Baby Girl」をダンスバージョンで初披露したり、その後はメンバーの要望通り、みんなでスイーツを食べながら3人はリラックスした雰囲気のなかでゆるふわなトークを行ない、ファンとともにライブの打ち上げを楽しんだ。


この後2021 年12月26日、東京・SHIBUYA STREAM hallで単独コンサートを行うことがすでに決定しているGive&Give。それまでに、ここから追加メンバーがどれだけ増えるのか。それは、まさにあなた次第。今回行なったライブはギブギブのYouTubeチャンネルにアーカイブも残っているので、ぜひ彼女たちのサポーターズクラブに参加して、一緒に“Give&Give”というアイドルグループを創り上げる醍醐味を、身近な距離感で味わってみて欲しいと思う。

文◎東條祥恵


セットリスト

1曲目:Going Your Way
2曲目:Baby Girl (新曲)
3曲目:The biginning of the story

◆Give&Give オフィシャルサイト
この記事をポスト

この記事の関連情報