【インタビュー】加藤和樹、音楽の軌跡を辿る15周年記念アルバム

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■その場・その瞬間でしか味わえないものを
■切り取ってレコーディングした


──では次に、DISC2のカバー曲についても聞かせてください。こちらはどんな風に選曲されたんですか?

加藤和樹:ファンの皆さんからのリクエストもそうですが、自分が歌い継いでいきたい曲も含めてピックアップしました。最近、カバー曲はライブでもずっと歌わせていただいてますが、今まで触れてこなかったタイプの楽曲も歌ったりしています。(シングル「Answer」TYPE B収録の)さだまさしさんの「奇跡〜大きな愛のように〜」もそうでしたが、ファンの方の中には人生の先輩もたくさんいらっしゃいますので、「加藤さんにこの楽曲を歌っていただきたい」というようなリクエストもたくさんいただくんですね。その一方で、いわゆる名曲というものにあまり触れていない若い世代のファンの方も増えていたりする。自分が歌うことで、自分自身もそうですが、知らなかった曲を知るということだけでなく、何かすごく大事な気持ちに気づけるところがあると思うんですよね。そういうものの中から、今この時代だからこそ歌い継ぎたい曲などを歌わせていただきました。

──カバー曲は吹野クワガタさんのピアノ1本をバックに歌っていらっしゃいますが、こちらのレコーディングはいかがでしたか?

加藤和樹: 2人なので、バンドとは違って、お互いの歩み寄りだったり呼吸というものを合わせるのがとても難しかったです。彼とはカバーライブで何度も一緒にやらせていただいてますが、2人だけというのはなかなかなかったんですよ。歌もそうですが、ピアノの強弱だったり、気持ちに寄り添う歌や演奏というのはすごく難しいんだなと改めて感じました。バンドでやっているものはライブ感や勢いに重きを置いていましたが、こっちは感情だったり流れだったり、雰囲気も含めて作っていかないといけないのですごく難しかったですね。これもまた、今までにないレコーディングでした。


▲通常盤ジャケット

──まさかとは思いますが、こちらのレコーディングも1日なんですか?

加藤和樹:そうです(笑)。バンドは前日のリハがありましたが、こっちに関しては当日、軽く1回あわせてみて、お互いの楽曲へのアプローチや雰囲気を確認して、1曲ずつ録っていきました。だからある意味、これもライブ感がすごく強いですよね(笑)。

──8月に配信リリースされた福山雅治さんの「Squall」もそうでしたが、どの曲も、ヘッドフォンなどで聴くとすぐそこで歌っているかのような生々しさがありますよね。

加藤和樹:本来のレコーディングと違って、今回はどの曲もその場で生まれてくる感情やブレスなども意識しながら歌ったので、そう感じていただける部分はあるかと思います。その場・その瞬間でしか味わえないものを切り取ってレコーディングしましたし、歌とピアノの感じも、楽曲としても、気持ちが1本に繋がっている。お互いが寄り添うようにしてできた楽曲の良さを、感じてもらえるんじゃないかなと思っています。



──11月に行われる<Kazuki Kato Piano Live Tour 2021>は吹野クワガタさんと2人で周られるということで、まさにこのDISC-2のレコーディング風景を生で見ているかのようなライブでもあるということですね。

加藤和樹:そうです。まさに、その感覚をライブで味わっていただこうというものになっています。初の試みですから、難しい部分も多々あると思うんですけどね。ステージには2人しかいないし、しかもその空気感でお客さんを楽曲の世界に引き込まなきゃいけないから。でもそこは2人でしっかり準備をして……とは言え、その土地その土地のライブハウスの空気やその日のお客さんの空気もあるので、そういうものもしっかり感じながらお届けできるライブにしたいなと思っています。

──その後12月には<Kazuki Kato Live “GIG” Tour 2021-REbirth->ということで、バンド編成のライブツアーも決定していますね。

加藤和樹:はい。バンドでやったのは、今年4月にやったファンクラブイベントのライブが2年ぶりだったんですよ。今まで2年も空くということがなかったし、その間ずっと1人でやっていましたから、あの時は最初バンドの音にちょっとびっくりしてしまいました(笑)。だけど「ライブってこうだよな!」って感覚も凄く蘇りましたし、THE DRASTICSとレコーディングしたことでよりライブが待ち遠しくなったというか。皆さんとその空間を共有できることが嬉しいし、その感覚ってすごく大事なことだと思います。ぜひ、無理のない程度で来ていただけると嬉しいなと思っています。

──最後になりますが、アーティストデビュー15周年メモリアルフォトブック「K」もぜひご覧いただきたいなと思います。お話の内容も写真も、これ以上ないほどに貴重なものばかりでした。

加藤和樹:生まれた時からっていう、こんなにも長い期間を振り返ることはこれまでなかったですからね(笑)。改めて両親への感謝や友人や仲間たちへの感謝も生まれましたし、やっぱり支えてくれる人があっての自分であり、自分だけの自分じゃないんだなということを感じました。ここでしか出していない写真もたくさんあるので(笑)、ぜひご覧いただければと思っています。

取材・文◎山田邦子

■15周年記念アルバム『K.KベストセラーズⅡ』

発売日:2021年9月15日(水)
初回限定盤[CD2枚組+60Pフォトブック]TECI-1736/¥6,500(税込)
通常盤[CD2枚組]TECI-1738/¥4,500(税込)

【DISC1】
01.WARNING 
02.僕らの未来~3月4日~
03.Shining Road 
04.セイテンノヘキレキ
05.魂 
06.Chain Of Love
07.軌跡 
08.Pain
09.あなたと出会えて僕は幸せでした 
10.LADY GO!! 
11.EASY GO 
12. Shining Star 
13.Answer 
14.HERO
15.Laugh & Peace
16.REbirth (Album mix)【新曲】

【DISC2】
01.春よ、来い
02.最後の雨
03.Squall
04.いのちの歌
05.この道を

ライブ情報

■<Kazuki Kato Piano Live Tour 2021>
2021年
11月14日(日)広島 Live Juke
11月16日(火)札幌 ペニーレーン24
11月20日(土)仙台 LIVE DOME STARDUST
11月24日(水)新潟 GIOIA MIA
11月27日(土)松山 MONK
12月02日(木)名古屋 ボトムライン
12月11日(土)福岡 Gate's 7
12月19日(日)心斎橋 JANUS
Piano:吹野クワガタ

■<Petit VOICEFUL WORLD TOUR 2021>
※FC会員限定イベント
2021年
11月13日(土)広島 Live space Reed
11月17日(水)札幌 SPiCE
11月19日(金)仙台 darwin
11月23日(祝・火)新潟 GOLDEN PIGS RED
11月28日(日)松山 サロンキティ
12月03日(金)名古屋 CLUB QUATTRO
12月12日(日)福岡 DRUM LOGOS
12月18日(土)梅田 Banana Hall
12月30日(木)新宿 FACE

■<Kazuki Kato Live “GIG” Tour 2021-REbirth->
2021年
12月09日(木)川崎 CLUB CITTA’
12月13日(月)福岡 DRUM LOGOS
12月15日(水)岡山 CRAZYMAMA KINGDOM
12月16日(木)心斎橋 BIG CAT
12月23日(木)豊洲 PIT

◆加藤和樹 オフィシャルサイト
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