セックス・ピストルズのメンバー、ジョン・ライドンの声明に反論

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セックス・ピストルズのドラマ『Pistol』での楽曲使用をめぐる裁判で敗れたジョン・ライドン(ジョニー・ロットン)が先月終わり発表した声明の内容に関し、元バンド・メイトのスティーヴ・ジョーンズとポール・クックが反論した。

ライドンの代理人は、裁判所がドラマ内でのセックス・ピストルズの楽曲使用を認めたことに、「脚本の詳細について尋ねているものの、ジョンはいまだそれを知り得ていない」「彼は、このプロジェクトにおいて事前協議や関与なく、楽曲の使用を許可するよう求められた」「裁判所が、ジョン・ライドンが1998年に署名した日付なしの契約書に拘束されると判断したのは残念だ」との経緯、事情を説明し、ライドン本人は「これは度肝を抜く出来事であり、バンドにとって破滅的だ。プロジェクト全体がとてつもなくネガティブなものになるのではないかと恐れている。誰がどうやったら、俺に何の相談もなく俺の私生活、俺の問題を描けるなどと考えられるのか。このプロジェクトについて世に発表する前に、俺に意味のある連絡もしてこなかった。どれほど不誠実なことか、説明し得る言葉さえ見つからない」などと、コメントしていた。

Blabbermouth.netによると、これに対し、ジョーンズとクックは「彼はドラマに関し知らされており、最初の写真撮影がある数ヶ月前に監督とのミーティングやドラマに関わるようオファーされていた」と、異を唱える声明を出したという。

2人は、「ジョンの貢献は正当に認識されているものの、重要なバンド・メンバーは自分のみだという彼の主張は受け入れがたい。あのバンドは、スティーヴ、ポール、グレン(・マトロック)が始め、ジョンが加入したことで完成した。影響力を持つ『Never Mind The Bollocks』の収録曲は、クック、ジョーンズ、ロットン、(シド・)ヴィシャスが作った“Holidays In The Sun”と“Bodies”を除き全て、クック、ジョーンズ、マトロック、ロットンで作られた。それに加え、(ドラマ)『Pistol』はジョーンズの本をもとにしている」と反論し、ライドンは金を得るため、90年代に楽曲使用を管理する権利を売却しており、そのため、ライセンスの依頼には多数決原理に基づき決定するとの契約を交わしたと説明した。

また、ドラマを監督するダニー・ボイルについても言及し、「彼は過去にピストルズと仕事をしており、高く評価される、オスカーを受賞したフィルム・メーカーだ。彼はこのバンドのことを理解しているし、あの時代を体験している」と、制作者に相応しいと請け合っている。



ドラマ『Pistol』は、ジョーンズの自叙伝『Lonely Boy: Tales from a Sex Pistol』をもとに制作中で、来年、FXネットワークから放送される予定。アンソン・ブーンがジョニー・ロットンを、トビー・ウォレスがスティーヴ・ジョーンズ、Christian Leesがグレン・マトロック、ジェイコブ・スレイターがポール・クック、ルイス・パートリッジがシド・ヴィシャスを演じる。

Ako Suzuki
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