【ライブレポート】神はサイコロを振らない、ツアー<エーテルの正体>ファイナルで「人生をかけて愛をぶん投げる」

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神はサイコロを振らないが9月22日(水)、大阪・なんばHatchにて<Live Tour 2021「エーテルの正体」>のファイナル公演を開催した。2020年開催予定だった全国ツアーの中止を経て、同ツアーは約2年ぶりに実施されたもの。その最終公演のオフィシャルレポートをお届けしたい。

◆神はサイコロを振らない 画像

メンバーがステージに登場する前から熱気に包まれていた最終公演。暗闇の中から光とともにメンバーが姿を現し、「始めるぞ、大阪!」と呼びかけると会場が一気に沸き立った。オープニングナンバーの「クロノグラフ彗星」から「揺らめいて候」とアップテンポのナンバーを続け、観客の体を揺さぶっていく。深海にいるかのような演出で楽器隊がインストゥルメンタルを演奏すると、世界観をそのままに「遺言状」へ。4曲目の「泡沫花火」では、夏の終わりを告げるべく、メロウな歌声を場内に響き渡らせた。さらに哀愁漂う「胡蝶蘭」の歌詞と柳田の歌声が観客を神サイワールドに誘う。その後のMCでは大阪について触れた。



「楽しいです! 僕たちは活動歴5〜6年ですが、大阪ではお客さんが5〜6人しかいない時もありました。この場に立っているのが信じられないくらいです。それでも、もっともっと大きなところに皆さんを連れて行きます!」

そして熱い気持ちをメンバー全員がセッションで表現。ライブの勢いに火を点けるように「導火線」「アノニマス」と畳み掛け、アッパーなロックチューン「パーフェクト・ルーキーズ」が熱気を加速させる。さらに昨年のコロナ禍の状況下で話題となった代表曲「夜永唄」へ。美しい歌声と、孤独に寄り添うような歌詞が胸に突き刺さり、客席から大きな拍手が巻き起こった。

「閉ざされた時代がどれだけ冷たく長くとも、人の思いが、流れた涙が雨となり、雪を溶かし、花を咲かす。」と感情の高まった柳田が語り、「徒夢の中で」を披露。コロナウイルス感染拡大に伴う閉塞感から、解放されたいという切なる願いも込められているような場面だ。続いて、自身初のコラボ楽曲であり、7月にはこの場所でアユニ・D (BiSH / PEDRO)と初披露した「初恋」を単独パフォーマンス。



「メジャーリリースして、一年が光の速さで過ぎて行きました。僕ら、1年間で15曲くらいリリースしてるんですよ。毎日毎日音楽を作っていて、あり得ないくらいこの状況が幸せです。このメンバー4人が出逢えて、集まるって奇跡的なこと。神サイは4人で初めて福岡でライブをしたところから始まり、あれから6年経って、手を貸してくれる人たちや、ファンの人たちも少しずつ増えていって。このメンバー3人に出逢ってから、僕の人生、映画みたいだなと思っています。でも、起承転結で言うと、まだ“起”なんですよ。ようやくスタート地点に立てたというか。こんな大変な時期ではありますが、ここにいる時だけは、1対1です。僕らは音楽を魂をかけて、人生をかけて、愛をぶん投げるので、皆さんは愛で打ち返してくれないでしょうか?」

こう柳田が語りかけて「1on1」のイントロが鳴り始めた。途端に、アップテンポの音に呼応すように観客が再び体を揺さぶり、続く「未来永劫」では声は出せないものの場内を一体化させた。本編は「巡る巡る」のダンサンブルなリズムに合わせて観客がジャンプ。盛り上がりも最高潮に本編が締めくくられた。


鳴り止まぬ拍手に応えて、メンバーが再びステージに登場したアンコールでは、インディーズ時代の代表曲「CLUB 27」を披露。MCで柳田は同曲についてこう語った。

「どうか大切な人には、生きているうちに会ってください。僕は、僕を音楽の道に導いてくれた人に会えませんでした。その時の思いを歌った曲を、今日皆さんに届けたいと思います。1秒1秒を大切に生きてください」

そして、幅広い音楽性と独自の世界観が存分に発揮された<Live Tour 2021「エーテルの正体」>ファイナル公演が終了した。最終公演で放たれた音に込められた魂は、ファンの心にいつまでも響き続けるに違いない。

神はサイコロを振らないは、ヨルシカのサポートベースであり、ボカロPとしての別名義の活動など、ジャンルやシーンを越境して活躍するキタニタツヤをコラボアーティストに迎え、自身第二弾コラボレーション楽曲「愛のけだもの」をデジタルリリースしたばかり。iTunesロックソングチャートで7位、LINE MUSIC邦楽Rock Top 100チャート2位、SpotifyやApple Musicでも人気プレイリストにリストインするなど話題だ。

撮影◎toya

■<Live Tour 2021「エーテルの正体」>ファイナル公演/9月22日(水)@大阪・なんばHatchセットリスト

01. クロノグラフ彗星
02. 揺らめいて候
03. 遺言状
04. 泡沫花火
05. 胡蝶蘭
06. 導火線
07. アノニマス
08. パーフェクト・ルーキーズ
09. 夜永唄
10. 徒夢の中で
11. 初恋
12. 1on1
13. 未来永劫
14. 巡る巡る



■2nd Collaboration Single「愛のけだもの」 /神はサイコロを振らない × キタニタツヤ

2021年9月17日(金) 配信開始
https://kamisai.lnk.to/ainoPR

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