【インタビュー】放課後プリンセス、ティアラに託した歴史と未来…最新作SG「サイリウムの証明」

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夕方16時を境にプリンセスへと変身するアイドル・放課後プリンセスが10周年イヤーを迎え、正規メンバーだった関根ささら、道重佐保、小日向ななせ、澤田桃佳、西宮愛理の5人が来年2022年春をめどに卒業することが発表された。卒業するメンバーにとって参加ラストとなる予定の作品が、最新作シングル「サイリウムの証明」だ。さらに5人の卒業発表後に新たな正規メンバーとして森川優羽が昇格し、ティアラを継承してゆくこととなった。また、放プリユース(候補生)としては吉岡真希、水野青海(医療の勉強で休業中)、仲野りおん(怪我で休業中)が活動している。今回はグループにとって大きな節目となる世代交代を前に、放課後プリンセスのメンバーたちそれぞれの視点からの想いを聞いた。

   ◆   ◆   ◆

■頭の中でいろんな景色が一気にフラッシュバックしてる
■どの瞬間を切り取っても全部が大切


——正規メンバー5人が2022年春にグループを卒業することを発表してから約1ヶ月が経ちました。現在はどんな心境で活動されていますか。

関根ささら(以下、関根):私は正直、アイドルを始める前は自分がアイドルになるとは思っていなかったんですね。でも、放課後プリンセスに出会って、このグループなら活動したいと思い、2015年に加入して、あっという間に7年が経って。このグループだから7年間続けられたなと思いますし、リーダーとして残りの半年で残せるものは全部残しつつ、アイドル人生のラストスパートを全力で全うしたいという気持ちでいます。

道重佐保(以下、道重):私は2013年に加入して、気づいたら最年長で、活動歴も最長のメンバーになっていて。しかも約3年間放プリユース(候補生)として活動しているので、放課後プリンセスのメンバーの中で一番下積みの期間が長いので、大変なこともたくさんあったけど、振り返ってみたらすごく充実したアイドル生活を送れていたことに気づきました。ここまでやってこれたのはファンの皆さんの応援のおかげだと思うので、ここから半年、先輩から引き継いだバトンを後輩たちにさらに繋いでいけるように精進しつつ、感謝の気持ちを込めて走り抜けていけたらなと思っております。

小日向ななせ(以下、小日向):卒業まであと半年なんですけど、次世代の放課後プリンセスを作るお手伝いをさせていただく期間をいただいたので、自分が卒業した後に放課後プリンセスがどういうふうに変わっていくのかが楽しみだし、少しでも今後の手助けをできるのが嬉しいです。私はとにかく恵まれた環境で活動させていただいたので、残りのアイドル活動を悔いなくやっていきたいなと思っています。

澤田桃佳(以下、澤田):私は放課後プリンセスの楽曲の世界観やテーマが好きな気持ちだけは誰にも負けないという思いで活動してきたので、楽曲1つ1つの素晴らしさや尊敬の念、大切にする気持ちを次世代にも伝えていけたらなと思ってます。

西宮愛理(以下、西宮):今年の3月に正規メンバーになったばかりなんですけど、正規メンバーにならずに卒業されていった方もたくさんいらっしゃる中で、私が正規メンバーとして活動させてもらっていることは本当に奇跡だなと思っています。長い歴史に少しでも携わることができたことが嬉しいですし、放課後プリンセスの楽曲をたくさんの人に知ってもらえるように、残りの半年間を頑張っていきたいなと思っています。

▲関根ささら

——9月17日に5人の卒業を発表したあと、9月29日に森川さんが正規メンバーに昇格しました。

森川優羽(以下、森川):本当にびっくりしましたね。先輩たちが卒業されるという発表の後だったので、これからは自分が引っ張っていく立場になるというのは不安が大きくて。私で大丈夫なんだろうかっていうのもあったんですけど、先輩たちが築き上げてくれた10年間をこれから先に繋いでいくために、私が精一杯頑張らなくてはという意思が強くなって。あと約半年間、先輩たちと一緒に活動できる期間があるので、たくさんたくさん吸収して、努力して、未来の放課後プリンセスが、たくさんの方に愛されるグループになれるように、もっともっと頑張りたいと思っています。

関根:私たちの卒業を伝えたときに、ゆぴ(森川)が「先輩たちと一緒にパフォーマンスしたかったです」って泣いてたというのをななせから聞いて。私はその瞬間は見てなかったんですけど、放課後プリンセスの楽曲を一緒にパフォーマンスしたかったって思ってくれていたことが何よりすごく嬉しくて。さらに、私には、「ちゃんと放課後プリンセスをこの先に繋いでいきます。頑張ります」って目を見てはっきりと言ってくれて。すごく頼もしいなと思ったんです。もし、私がゆぴの立場だったら、「いや、みんないなくなる。どうしたらいいの? 無理でしょ」ってなると思うんですよ(笑)。でも、弱音を吐かずに、前だけを向いて、「放課後プリンセスが大好きだから、これからもがんばります」って言ってくれたことが、5人全員がすごくうれしく感じて。期待を持てるというか、任せられるし、安心して卒業できるなと思いました。

——そして、現在、放プリユースとして活動しているのは吉岡さん一人という状況です。

吉岡真希(以下、吉岡):実は2ヶ月前に上京してきて、ほんまについ最近、加入したばかりで。もともと大阪で社会人をしてたけど、放課後プリンセスさんの楽曲や現体制のメンバーさんにすごい惹かれて。仕事を全部やめて、キャリーバッグ2つだけで、よし、東京行くぞ!って思わせてくれたくらい、のめり込んだというか。「うわ、私もここに入りたい」って思わせてくださったのが今の正規メンバーさんなので、卒業するのを聞いた時は、混乱してしまって。来たばっかりなのに、どうしたらいいんやろうって思ったんですけど、後日、先輩方一人一人の思いを聞いて。入ってきたばかりの私やけど、10年続いてきた歴史をこの半年で全部吸収して、11年、12年と続いていって、愛されるグループを作っていきたいなと思いました。

関根:放プリユースのメンバーは他に2人いまして。一人は怪我で休養中で、もう一人は医療の学校に行っていて、実習期間中なんですね。正直、一人でユースになるっていうのはすごい不安もあったと思うんですけど、マキちゃんもゆぴと同様に「がんばります」ってすごい前向きに言ってくれていて。一人でユースの活動経験のある先輩のあいりんもいますし(笑)。先輩としては全面的にサポートしつつ、早く昇格してこないかなって楽しみに待っている状況です。

——改めて、卒業を決めた5人のメンバーにはこれまでの活動の中で一番思い出深い出来事を振り返っていただけますか。

関根:今、頭の中でいろんな景色が一気にフラッシュバックしてるんですけど、本当にどの瞬間を切り取っても全部が大切で。私、話し始めたら1時間以上喋れるくらいあって。まず、加入した日でしょ。あと、初めてライブに出て、「ささらコール」を受けた日とか。超鮮明に覚えてて。5月4日なんですけど。

道重:あはははは。すごい日付まで。

関根:うん、覚えてる。当時、放プリユースだったので、先輩方の定期公演のオープニングアクトとして出たんですけど、「スキま」という楽曲を歌って、「さーさら」って初めてコールを受けて。気持ちいい!と思って、それで私はステージの虜になった。もともと歌うことも踊ることも好きだったんですけど、アイドル楽しいって思ったのをすごく覚えてますし、正規メンバーへの昇格発表があった2016年のTIFのシップステージの景色も覚えてますし。同じ年に初めてZepp DiverCityでワンマンライブをやって。その時のメンバーはさほちしかいないんですけど、1日2公演あって、肉離れを起こしているメンバーもいたし、私も足が動かなくなって。もう歩けないってなったけど、今思えば、最高の思い出ですし、私はそのライブで戴冠式をやっていただいたり、その次のZepp DiverCityでのワンマンライブではななせの戴冠式があって。前のリーダーの小田桐奈々さん、山口みらんさん、木月沙織さんが卒業して、私としても2代目リーダーを任されたタイミングだったりして。その後も、本当もう数え切れないくらいあって。一番最近の思い出は、「サイリウムの証明」のリリースイベントの最終日に、歌えなくなってしまうくらい思いが溢れてしまって。そこが卒業ライブではなかったんですけど、今までのいろんな場面とか、ファンの皆さんへの感謝の気持ちとか、先輩方も見にきてくださっていたので、今までいたメンバーのことを思い出したりとか。いろんな思い出が蘇ってきて。そのリリースイベントも忘れられない思い出になるだろうなって。……1つは選べないです。すみません、長くて。

▲道重佐保

道重:(笑)私はコロナ禍前に夏の野外イベントで関ヶ原で、ファンの方が走り回ったり、大きいコールをしてくださったり、サイリウムの光の海を見せてくれたことですかね。「古事記しか!」っていうライブで盛り上がる曲ではファンの方が走り回るんですけど、アイドルフェスでは名物的なものになってて。コロナ禍以降に入った子たちは見れてなかったりするので、体験させてあげたいなと思いますね。あとは、シングルのウィークリーランキングで13作連続でトップ10に入らせていただいてて。しかも、「サイリウムの証明」はデイリーランキングの最終日に最高順位の2位をいただくことができて。2016年の「純白アントワネット」ぶりだったんですけど、今のメンバーで最高順位を残すことができた。ファンの方々と作り上げてきた記録だと思いますし、今のメンバーとしても残せたことも嬉しいです。

小日向:たくさんあるんですけど、私はやっぱり、2回目のZepp DiverCityで戴冠式をさせていただいたことですかね。すごい広い会場で、たくさんのお客さんが見ている中、初めてティアラを授かって。その後に2曲、当時の正規メンバー全員でやらせていただく機会があって。私は、当時の正規メンバーさんとパフォーマンスしたいという思いでオーディションを受けたので、入れ替わりではあったんですけど、そのタイミングで一緒に活動できたのも嬉しかったですし、当時のリーダーの小田桐奈々さんからティアラを授かることができたのも、一番の思い出ですね。

▲小日向ななせ

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365日、アイドルが作るアイドルメディア Pop'n'Roll 準備号創刊

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