【ライブレポート】美味しい曖昧 × 開歌-かいか-、2マンイベントで「キラキラとゴリゴリ」

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美味しい曖昧主催による2マンイベント<美味しいイベント>の第3回目となる今回は、開歌-かいか-を迎え、<美味しいイベント -美味しい開歌->と題して10月9日に新宿MARZで行われた。同公演のオフィシャルレポートをお届けしたい。

◆美味しい曖昧 × 開歌-かいか- 画像

<美味しいイベント>は今後も続々とラインナップが発表されているなど、もはや恒例となった2マンイベントだ。出演グループそれぞれの持ち味を存分に楽しめることはもちろん、“楽曲交換”コーナーでは普段とは違う一面も垣間見ることができる。際立つ魅力と白熱の対決が相乗効果を発揮した<美味しいイベント -美味しい開歌->の模様をお届けしたい。



▲開歌-かいか-

イベントの幕開けは開歌-かいか-のステージから。SEに合わせて手拍子が沸き起こる中、メンバー4人が登場し、「Secret Summer」が1曲目に披露された。南雲咲楽の「皆さんこんにちは、開歌-かいか-です! 今日は最後まで楽しんでいきましょう!」の一言が、より気分を高揚させる。そして “ワン・ツー!”と足並みをそろえながら自己紹介ソングで陽気にご挨拶を。

指揮棒を振る仕草で一斉に歌声を重ねる「ポプラ」では、彼女たちのステージに欠かせぬファンのクラップが花を添える。「ゆびさきに向日葵」ではお揃いの白いシフォンワンピースをふわふわとなびかせ、アクセントに白いスニーカーもちょこんと見せながら、力強くもしなやかなコンテンポラリーダンスのような踊りが開歌-かいか-の持つ華やかさを引き立てていた。

ノスタルジックさを感じさせる「さふらん」で美しいハーモニーを重ねたかと思えば、「灯り」では“♪心が叫んでいる”というワードがガツンと響く力強い歌唱も。ミラーボールの光が降り注いだ「星雲少女」や、クルクルと舞いつつ光に手を伸ばすように切望を歌い上げた「燦然-さんぜん-」では秘められた情熱が垣間見える画面もあった。



▲開歌-かいか-

終盤、「かいかのMUSIC」では曲タイトル通り、キリッとした表情と力強く足を踏みしめるダンスで自分たちの音楽を表現するカッコよさにハッとさせられる。そして、間髪入れずに続けたのは美味しい曖昧のカバー曲「圧倒」だ。女の子の内なる衝動を吐き出すような、ブラックな雰囲気漂う楽曲だけに、それまでの優しい表情とは一変、足を大きく蹴り上げてディストーションが効いた開歌-かいか-の一面はとても新鮮だった。

ノンストップに駆け抜けた40分間。ラストのMCではカバー曲「圧倒」について語られ、選曲は4人一致で決定したという。「“カッコいい開歌-かいか-”をみせられたんじゃないかなと思います!」と満足そうな笑みを浮かべていたのは佐々木亜実。この機会に見ることができた新たな表情と彼女たちならではの鮮やかさ。それはまさに、花が芽吹く瞬間の輝きと儚げで柔らかな空気感に溢れた心地よいひと時だった。


▲美味しい曖昧

そして、ステージのバトンは美味しい曖昧へ。このイベント初回以降、招いた相手の持ち味を意識した選曲とセットリストが、美味しい曖昧自身の楽曲バリエーションの豊富さや表現力の多彩さを示すことに一役買っている。今回で言えば、落ち着いた雰囲気の「sugar beat」を1曲目にセレクトし、やるせない気持ちを吐露する語り口調を交えた美しいハーモニーからスタートしたところに、それを感じた。

一気に笑顔が弾けたパワフルな「ナチュラルアレルギー」では、切兎うずめが飛び跳ねながらファンを先導、双詩科なのはが八重歯をのぞかせる笑顔で2階まで視線を送る。凡やよいもグッと客席へ手を伸ばし、自分たちのステージへ引き込んでいった。そんな一幕を経て突入した「綺麗事スコープ」では、連唱のような歌声とダンスを繊細に織り成し、会場が一体感を増していく。




▲美味しい曖昧

開歌-かいか-との“楽曲交換”で美味しい曖昧がチョイスしたのは、常夏のサンバ感が楽しい「サン・マナ・パーニャ!」のカバーだ。リズミカルな手拍子と、サビの“サン・マナ・パッパパーニャ”が呪文のようで、一気に愉快な空気へ。ステージを跳ねるキラキラした美味しい曖昧。やはり“楽曲交換”は、それぞれの違った一面を存分に楽しめる貴重な一幕だった。

一転、重厚感のある「圧倒」へのシフトチェンジもさすが。幽花はるかと凡やよいがサビをリードし、「マジでサイテー!」と切兎うずめが強く言い切る様子が清々しい。さらに浮遊感溢れるファンシーな「さめないワナビー」が繰り出されるなど展開がジェットコースター級だ。冒頭に「おやすみ」と添える彩負屋ねむりは歌でもリードし、楽曲中盤に列車のように連なってステージ上をかけた5人が胸に抱く本音を歌い上げる。最後は双詩科なのはの「おやすみ」の一言で5人がコロッと眠りに落ちる仕草もかわいらしい。

「ゴリゴリの開歌-かいか-と、キラキラの曖昧」とは、楽曲「メがンでドがクで」の途中で挟むMCコーナーで語ったカバー曲に対する感想だ。そしてライヴはいよいよ終盤へ。ピアノロック「サプリメ」ではミラーボール輝く中に歌声が映え、ポップなギターサウンドの「角砂糖とセイロン」では毒っ気のある“曖昧”な女の子の等身大を歌い上げる。

「今日、これが最後の曲です。手をあげてほしい!」と凡やよいが冒頭に告げて「あまあま」へ。1人ずつのダンスのパーフォーマンスと5人のフォーメーションで見せ場を詰め込んだ全力のエンディングだ。公演ごとに見応えをプラスしていく美味しい曖昧は現在進行形で進化を遂げている。


▲美味しい曖昧

スタイリッシュな美味しい曖昧と、フェミニンな開歌-かいか-という、ある意味正反対な印象の2マン。しかし、互いへのリスペクトに溢れた共演は両グループの魅力を引き立て合って、結果、自身の新たな扉を開けていたようだ。<美味しいイベント>は今後、10月21日にTSUTAYA O-CrestでNELNを迎えるほか、11月23日に新宿MARZでyumegiwa last girlを迎えて開催される。

撮影◎うつみさな

■<OISHII.inc Presents「美味しいイベント」-美味しい開歌->2021年10月9日(土)@新宿MARZ セットリスト

【開歌-かいか-】
01. Secret Summer
02. ポプラ
03. ゆびさきに向日葵
04. さふらん
05. 灯り
06. 星雲少女
07. 燦然-さんぜん-
08. かいかのMUSIC
09. 圧倒 (美味しい曖昧 カバー)
【美味しい曖昧】
SE. ggg
01. sugar beat
02. ナチュラルアレルギー
03. 綺麗事スコープ
04. サン・マナ・パーニャ!(開歌-かいか- カバー)
05. 圧倒
06. さめないワナビー
07. メがンでドがクで
08. サプリメ
09. 角砂糖とセイロン
10. あまあま

■<開歌-かいか-定期公演「歌の咲く恵比寿」十月>

2021年10月24日(日) 恵比寿CreAto
open11:20 / start11:50
▼チケット
・来場:前売¥3,000 (https://tiget.net/events/149478)
・配信:前売¥2,000 (https://tiget.net/events/149480)※アーカイブ三日間


▲開歌-かいか-

■<OISHII.inc Presents 「美味しいイベント」 -美味しいNELN->

2021年10月21日(木) TSUTAYA O-Crest
open18:10 / start18:30
出演:美味しい曖昧 / NELN
▼チケット
・優先(A):¥5,000 (1D代別) ※20枚限定
・一般(B):¥2,800 (1D代別)
発売日:9/17(金)20:00
https://t.livepocket.jp/e/gyq29


▲NELN

■<OISHII.inc Presents「美味しいイベント」-美味しいlast girl->

2021年11月23日(火・祝) 新宿MARZ
open17:30 / start17:50
出演:美味しい曖昧 / yumegiwa last girl
▼チケット
・優先(A):¥5,000 (1D代別) ※20枚限定
・一般(B):¥2,800 (1D代別)
https://t.livepocket.jp/e/n5vfc

■<美味しい曖昧 2nd ONEMAN「曖昧なワンマン2」>

2022年2月20日(日) Veats Shibuya
※詳細は後日発表

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