【ライブレポート】美味しい曖昧 × NELN、2マンイベントでソウルフルなステージ

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美味しい曖昧主催による2マンイベント<美味しいイベント>の第4回目はNELNを迎え、<「美味しいイベント」-美味しいNELN->と題して10月21日にTSUTAYA O-Crestで行われた。同公演のオフィシャルレポートをお届けしたい。

◆美味しい曖昧 × NELN 画像

定期的に開催されている<美味しいイベント>は、主催者である美味しい曖昧が招いたグループとの2マン形式で繰り広げられているイベントだ。第4回となる今回、NELNが出演することになったきっかけのひとつとしてライブ中のMCで語られたのは、切兎うずめ(美味しい曖昧)がNELNに“一目惚れ”をしたこと。それからずっと「好きだ」と言い続けていたこともあるというものだった。<美味しいイベント>は「一緒にステージに立ちたい」と思えるグループ同士が1対1で渾身のライブを魅せ合う、とても純真で魅力的なイベントでもある。




▲NELN

定刻を迎え、まずはNELNがステージに登場。「最後まで盛り上がっていきましょう!」とKARINが煽ると、「スクエア」からライブがスタートした。1人ずつ歌声を響かせていき、サビではMAOの「いくよ!」の合図で一斉に揺れ出したペンライトの光がフロアを彩る。ここで早くも、同イベントの恒例コーナーである互いの楽曲カバーへ。NELNがセレクトしたのは、美味しい曖昧の楽曲「綺麗事スコープ」カバーだ。曲調はNELNの雰囲気に近しいが、よりアグレッシヴな一面や、一見ブラックな“舌打ち”の表情は新鮮に感じた。

直後のMCでは「綺麗事スコープ」カバーについて、「歌もダンスもしっかりコピーするのは初めてだった」と語ったほか、5人編成のフォーメーションから3人編成のものへと自分たちでアレンジし、1ヵ月の練習を積んできたというエピソードも披露した。1対1のイベントだからこそ相手の個性に向き合う機会が生まれ、楽曲カバーから自身の新たな魅力が引き出される。対バンや楽曲交換の醍醐味を改めて感じさせてくれたNELNの全力パフォーマンスに心から拍手を贈りたい。



▲NELN

ここからはノンストップでNELNの世界を構築していく。心地い浮遊感と、近未来的なサウンド要素との融合で生まれる独特な世界観が1曲ずつ丁寧に届けられた。NATSUMIのタイトルコールから続いた「デジャヴ」ではバトンタッチしていくように歌い繋げていき、切なさがこみ上げる歌唱に酔いしれたかと思えば、「MILK」では繊細なメロディーに突き抜ける3人のパワーボイスが映える。「ワンダーフォーゲル」の歌い出しをNATSUMIがしっかりと決めれば、そこからはどんどん道が開かれるようなエネルギッシュさも帯びていった。

笑顔で向かい合うメンバーや、サビでファンと指差し合って一体となった「しおさい」、「ゆらゆら」でもアイコンタクトを取りながら一層ヒートアップしていく。 “おやすみ”ポーズで締めくくるも“まだまだ”と言わんばかりに、ラストの「オレンジ」へ。「今日は本当にありがとうございました! 最後の曲です、一緒に踊ってください!」とKARINの元気いっぱいな言葉通り、アップテンポで鮮やかな曲がダンサブルな高揚感をいざない、3人が顔を合わせるたびにはじける笑顔がフロアにまで伝染していた。まるで異次元をトリップしているような世界は、時にポジティヴで、時にセンチメンタル。楽曲それぞれに感情を震わされる自由でオリジナルなひと時だった。


▲美味しい曖昧

そして、いよいよ美味しい曖昧のステージだ。“はじまり”を告げる「サプリメ」からフルスロットル。双詩科なのはと切兎うずめのエフェクトボイス部分では2人が少し挑発的にファンを手招き。続く「あまあま」でも凡やよいの「一緒に手を挙げてください。いくよ!」という煽りにファンが大きく拳をあげて応え、ロックサウンドに乗せてパワフルな歌声と自己表現の言葉がガツンと届けられる。フェミニンな面も交えながら、堂々とした仕草や面持ちや目線で5人はいつになく“強気”な印象だ。

間髪入れずに続いた「いけるナイトパレード」も、手を引かれるように突き進んでいく力強さが際立つ進化を遂げていた。曲中、幽花はるかがツインテールをいじる仕草で彩負屋ねむりと向かい合って微笑んだり、凡やよいの「ミュージックストップ!」という歌い締めと同時に手を握るアクションに合わせてファンも同時に手を握ったり、団結した空気感も素晴らしい。



▲美味しい曖昧

中間SEを挟んで、NELNの楽曲「オレンジ」カバーへ。5人編成によるフォーメーションダンスや、掛け合いやハモリを加えた歌唱など、NELNへのリスペクトが感じられるアレンジだ。そこから「綺麗事スコープ」「メがンでドがクで」へ流れ込む怒涛の展開。「メがンでドがクで」は歌詞にメンバー名の一部を用いているほか、恒例となった曲中のMCも披露されるなど、美味しい曖昧のありのままの姿が投じられた1曲となっている。彩負屋ねむりの曲を引き締める狂騒感に満ちた歌唱や、切兎うずめのソロダンスも見どころであることに加え、この日もジタバタ&ワイワイしたMCがメンバーの素顔を浮き彫りにした。

そのMCでNELNがカバーした「綺麗事スコープ」の感想をトーク中、幽花はるかが「この曲、私が振付したんですけ……」と話し出したところで曲が再開してMCが強制終了。彼女の言葉を少し補足すると、「綺麗事スコープ」をはじめ、「いけるナイトパレード」の振付も担当している彼女だけあって、NELNのアレンジやパフォーマンスに関する感想がたくさんあった様子。NELNが見せた3人編成へのアレンジを「すごい!」と話していた。

とにかく、この日の美味しい曖昧の歌のパワーには凄まじいものがあった。ファンシーな空気感の「さめないワナビー」の中で“♪私は私を上手になりたい”というナイーブな女の子の気持ちを歌うフレーズが胸に響き、ステージの端から端まで駆けまわりながら自由奔放に反発したい気持ちを放つ「角砂糖とセイロン」の言葉に共感し、感情を煽られた。そして、しっかりとクライマックスを作っていく構成も見事で、「ナチュラルアレルギー」のグルーヴがうねりを上げると、「AIMAI」で最高のハイライトを迎えた。時おり声が裏返りながらも表情を引き締めて必死に歌い続ける姿や歌に心を打たれ、涙腺が刺激されてしまったほどだ。ストイックなステージングと気持ちの入った歌、これぞ彼女たちの真価だ。



▲美味しい曖昧

アイドルイベントながらも、“ライブ”と呼ぶに相応しいソウルフルなステージを楽しむことができる2マンイベント<美味しいイベント>。次回は11月23日、新宿MARZにてyumegiwa last girlとの<「美味しいイベント」- 美味しい last girl -が開催される。

撮影◎安藤未優

■<OISHII.inc Presents 「美味しいイベント」 -美味しいNELN->2021年10月21日(木)@TSUTAYA O-Crest セットリスト

【NELN】
01. スクエア
02. 綺麗事スコープ (美味しい曖昧 カバー)
03. デジャヴ
04. MILK
05. ワンダーフォーゲル
06. しおさい
07. ゆらゆら
08. オレンジ
【美味しい曖昧】
SE. ggg
01. サプリメ
02. あまあま
03. いけるナイトパレード
04. オレンジ (NELN カバー)
05. 綺麗事スコープ
06. メがンでドがクで
07. さめないワナビー
08. 角砂糖とセイロン
09. ナチュラルアレルギー
10. AIMAI

■<NELN Pre.LIVE まくら投げ大会 vol.2>

11月11日(木) 新宿MARZ
open18:00 / start18:30
出演:NELN
ゲスト:NaNoMoRaL
▼チケット
前売¥2,500(+1D) / 当日¥3,000(+1D)
https://tiget.net/events/153240


▲NELN

■<OISHII.inc Presents「美味しいイベント」-美味しいlast girl->

2021年11月23日(火・祝) 新宿MARZ
open17:30 / start17:50
出演:美味しい曖昧 / yumegiwa last girl
▼チケット
・優先(A):¥5,000 (1D代別) ※20枚限定
・一般(B):¥2,800 (1D代別)
https://t.livepocket.jp/e/n5vfc

▲美味しい曖昧

■<美味しい曖昧 2nd ONEMAN「曖昧なワンマン2」>

2022年2月20日(日) Veats Shibuya
※詳細は後日発表

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365日、アイドルが作るアイドルメディア Pop'n'Roll 準備号創刊

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