【ライブレポート】川音希、みんなを笑顔にした60分

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川音希が11月13日に恒例となった定期ライブ<かわお60分vol.7>を東京・Shibuya eggmanにて開催した。音源に先がけて待望の新曲も披露され、トークではいつも以上に川音の飾らない素顔とツッコミが炸裂。60分強という短い時間に中身がたっぷり詰まった濃いライブとなった。

◆ライブ画像

開演時刻、17時が近づくと川音のライブではすっかりおなじみのMC・さわやか五郎(上々軍団)が登場し、「初めて来た方、いらっしゃいます?」と手を挙げた人に<かわお60分〉の概要を説明し、開演中の注意点(声出しNG、着席スタイル)を述べて、暗転。スクリーンにリハーサル風景の映像が流れ、いよいよスタートだ。

前回は仮面バンド・流田Projectとのスペシャルコラボライブだったが、今回、川音をサポートするのはオバタコウジ(G)、今井隼(Key)、HIROTOMO(B)、眞田将至(Dr)の気心が知れたいつもの顔ぶれ。川音はチェックのワンピース姿で登場し、オープニングは“サヨナラは終わりじゃなくて 始まりの1ページさ”とエールを送る「一人じゃないから」。開放感たっぷりの歌と演奏にハンドクラップで応える客席から大きな拍手が送られ、力強いバンドサウンドをバックに笑顔を見せながら気持ちよさそうに歌う姿が印象的だった最新シングル「はじまりのメロディ」へと移行した。


川音がバンドのメンバーを紹介してのトークタイムでは7月に開催された<かわお60分vol.6>以降、無料配信ライブや対バンライブを行なったことを報告し、さわやか五郎がレコーディングもしていたことについて振ると「山場は超えました」と川音。さらに「この期間に変わったことありましたか? (川音の)外見、大人っぽくなってない?」とメンバーに振るもののHIROTOMOに「女心、わかんな〜い」と返され、「思い出しました! 今の私は元通りなんですけど、髪のインナーカラーを茶色にしていたんです。その間に対バンライブがあって私的には髪を染めたことないから一世一代の出来事で、なんか言われるかな?と思ったらノータッチ」と気づいてもらえなかったと早速リベンジするのが川音らしい。客席が笑顔に包まれたところでライブはシフトチェンジ。

「私の楽曲の中に“不倫”を題材とした“不倫4部作”というのがあるんですが、聴いてください」(川音)と告げ、切ないバラードセクションへ趣を変えた。

川音が歌う姿までも赤い照明に染まっていった代表作のひとつ「赤い涙」では内に秘めた情熱と儚さを感じさせるヴォーカルに惹きつけられ、“4部作”の4曲目に当たる「もう一度」では喪失感と断ち切れない切ない想いを浮かびあがらせる。そして「BARKSさんの記事で解禁になったんですが、5作目が完成しましたので次はその曲を歌いたいと思います」という嬉しい言葉とともに新曲「白い約束」を披露した。ピアノの旋律で始まるナンバーは川音の透明な高音を活かしたフォーキーなテイスト。不安と期待に揺れる女子の想いを歌った曲にみんな聴き入り、やがて温かい拍手が響きわたった。


しっとりしたムードに包まれた会場に再び、さわやか五郎が登場し、新曲を絶賛。「今回も実体験ということで」、「いや、いや、違います、違います。こんな切ない想いしてないですよ、まだ」と川音が慌てると「まだって、するんかい?」と突っ込まれ、「しないです、しないです」と全否定。2人のやりとりは、もはやコンビの域に達していると言っていいぐらいだ。

そして<かわお60分>恒例の企画コーナーのお題は“新発見 実は私、○○なんです”。さわやか五郎に“あまり人に興味がわきづらい川音ちゃん(人見知り)”と評された川音が、4年目の付き合いとなったバンドのメンバーの質問の答えを当てるクイズ形式の企画で、それぞれから出されるお題に川音が暴走(?)。


HIROTOMOから出されたのは「実は私、プールで○○○になっちゃったことがあります」で、このお題に川音が「なっちゃった? ○○○しちゃったことがあると思っちゃったんですよね。そしたらアレしかないなって」とプールあるあるの生理現象のことを答えたため、さわやか五郎が「○○○したことがあります」と言い換えるものの「プールでナンパしたことがあります」、「実はプールに潜って女のコの水着を‥‥」と言いかけ、「かわおちゃん!」とさわやか五郎が慌てて止め、HIROTOMOに「下半身から離れてもらってもいいですか?」と言われる場面も。ちなみに答えは(溺れて)死にかけたことがある。

その後も今井からの「実は私、○○に○○していました」のクイズに「全然、検討がつかない。近所のお姉さんに恋をしていました」と答え、「そんなの問題にするか?」と言われ(答えは“劇団に所属していました”)、難問にやや投げやりに。マーシーこと眞田の「実は僕の通っていた小学校には○○という○○がありました」という問題には「別に何があってもどうでもいいし」と笑わせ、オバタの「実は私、○○もできます」には「これ、その場で実践してもらえるんですか? ベースもできます。ドラムもできます」で答えはドラムで初めて正解。オバタがドラムセットに移動して本格的なプレイを披露すると、川音はもちろん、ドラムのマーシーも「こんなに叩けるとは!」と驚いていた。


そんな和気藹々としたコーナーを挟んで、ライブは後半戦に。8ビートのロックナンバー「シーズントレイン」では星形のタンバリンを叩きながら川音が歌い、ギターソロではオバタが背中弾きで盛り上げ、HIROTOMOが「楽しんでますか?」と声をあげる。ハンドクラップでコール&レスポンス。ヴォーカリストとしていくつもの表情を持っている川音のエネルギッシュな面がフィーチャリングされた「Dear My Life」では今井が振り切れたキーボードソロでメンバーも笑顔にさせ、歓声がなくても会場のテンションが上がっていくのが肌で感じられる。


続いて歌われた「今君にすぐ君に」は光が放たれるようなブライトなナンバーで盛り上がるステージに途中からさわやか五郎もドラムのスティックを手に乱入して踊ったりとノリノリ。エンディングでドラムの前にセッティングされたシンバルを叩こうとするものの、いつのまにかスティックを手にしていた川音に先を越されて、呆然。「ちょっと! おかしいじゃないですか? 今日は俺が叩くって言ってたのに」と段取りと違うことを訴えると川音は大喜び。「近くに来たから(五郎を)どかせないとと思って」としてやったりの表情を浮かべていた。

お知らせコーナーではTOKYO FMで配信中の初のレギュラー番組『はじまりのラジオ』が11月月21日(日)の27時より、生放送の特別番組『川音希 はじまりの生ラジオとくばん!~ギンギン勤労感謝祭~』として放送されることが告知され、川音は「ギンギンのみなさんとギンギンな生電話コーナーもあり、ギンギンなプレゼントもあります」と“ギンギン”を連発。


年内ラストライブとなる<かわお60分vol.8>が12月12日にShibuya eggmanで開催されることも報告され、さわやか五郎が「場所も時間も内容も全く一緒でございます」と付け加えると「内容は全く違うので安心してください!」と川音。シンバルを叩かれたリベンジか「どうでしょうね」とトボける五郎に「あとで覚えとけよ!」と言い放っていた(笑)。

ファンにあらためて感謝の言葉を伝え、ラストナンバーはハンドクラップでひとつになった「明日へ」。コロナ禍の規制はまだ続いているが、集まったみんなを笑顔にし、幸せな気持ちにさせてくれた60分強のライブ。次回の<かわお60分>には流田Projectの穴澤淳がゲストギタリストとして参戦することが決定している。

取材・文◎山本弘子

セットリスト

1.一人じゃないから
2.はじまりのメロディ
3.赤い涙(旧バージョン)
4.もう一度
5.白い約束
6.シーズントレイン
7.Dear My Life
8.今君にすぐ君に
9.明日へ

<かわお60分 vol.8>

2021年12月12日
会場:Shibuya Eggman
時間:OPEN 16:30 / START 17:00
​料金:前売¥3,000 / 当日¥3,500(+1D)
出演:川音希、穴澤淳(G/流田Project)、HIROTOMO(B)、眞田将至(Dr)、今井隼(Key)、MC さわやか五郎

チケット:https://t.livepocket.jp/e/kawao08

◆川音希 オフィシャルサイト
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