【インタビュー】ハナフサマユ、アルバム『Blue×Yellow』とイメージ一新の相対性「前進につながる挑戦を」

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関西を中心に活動しているシンガーソングライター・ハナフサマユ。小学校の頃から作曲を始め、大学在学中から積極的にライブ活動を行い、2020年9月にミニアルバム『call for love』でメジャーデビューを果たした。共感できる身近な視点で書かれた歌詞世界を、力強く凛とした歌声で表現してきた彼女は2021年、名前の表記を漢字からカタカナに変え、アーティストイメージを一新。飾らない素顔をさらけ出すような自然体な魅力を増して、もっと多くの人へ“想いを届ける”ことを目指して歩き出した。

◆ハナフサマユ 画像 / 動画

そのタイミングでリリースされたメジャー1stアルバム『Blue×Yellow』(読み:ブルー アンド イエロー)には、アコギを抱えたジャケットからは想像がつかないほど、多彩なアレンジの楽曲が並んでいる。ドラマチックなアレンジで幕を開ける表題曲「Blue×Yellow」から、恋の不安を切なく綴った「恋」、疾走感とともに突き進む意志が溢れる「LIAR」や、雄大な音像で優しい想いを歌い上げた「大丈夫」など、全10曲が“前進”というテーマのもとに集結しながらも色とりどり。1曲ごとに新しい扉を開けたアルバム『Blue×Yellow』、そして全国カラオケ事業者協会のプロジェクトとして制作した医療従事者応援ソング「感謝の手紙」を経て、ハナフサマユが、今、感じている自身の変化とその先とは? これまでの歩みも振り返りながら、じっくり語ってもらった。

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■書き溜めていた自分の胸の内に
■メロディをつけたのが始まり

──昨年メジャーデビューされて、コロナ禍がなかなか落ち着かない状況でもあったわけですが、この1年はどういう気持ちで過ごしていましたか?

ハナフサ:去年、ミニアルバムでメジャーデビューさせてもらったんですけど、その作品を持って遠征とかには行くことができなくて。そこは悔しいなっていう気持ちがありました。でも、今年は1stフルアルバムをリリースできるって聞いて、2021年はぽっかり穴が空いてしまうわけじゃないと思ったんです。『Blue×Yellow』というアルバムがあったおかげで、自分のモチベーションも上がりましたし、目標を持って生きてこられた。去年の悔しい思いがあったぶん、今だからこそ届けられる歌を詰め込むことができたんじゃないかなっていうふうに思います。

──アルバム制作に打ち込んでいたわけですね。でも、もともとライブをたくさんやられていたので、直接届けられないもどかしさみたいなものもあったのでは?

ハナフサ:ありましたね。配信ライブをちょっとずつ実施させてもらったんですけど、やっぱりお客さんの目を見て歌えることが大事だったんだなって、改めて感じる瞬間もありましたし。ライブのありがたさをずっと感じていました。



──今年、“花房真優”という漢字表記からカタカナの“ハナフサマユ”になって、髪型とかスタイリング含めて、アーティストイメージが結構変わりました。心機一転というか、ここから改めて進むぞっていう心境の変化があったのかなと思ったんですけど。

ハナフサ:漢字表記だと読み方がちょっと難しかったり、わりと堅いイメージで見られることが多かったんです。カタカナにすればロゴ的な見え方になるだろうし、キャッチーにしたいなっていうところで変更しました。さらに、そのタイミングでスタイリストさんが変わって、今までの自分とは違う服装をするようになって、前髪を7年ぐらいぶりに切ったんですよ(笑)。なのである意味、アルバムのテーマ“前進”につながる挑戦を自分自身もしてきたかなと思っています。

──前髪を作るって結構大きな変化ですし、やっぱり見た感じのイメージが変わりましたよね。

ハナフサ:「誰かわからない」って未だに言われますね(笑)。

──それによって、自分の気持ちが変わったところもあったんじゃないですか?

ハナフサ:すごくあります。去年までは私、自分が決めたことを崩すのが苦手だったので、“とにかくちゃんとしないと!”と思っていたんですね。もちろん、その気持ちは大事なんですけど、でも今は服装とかも少しラフに変わったので、自分の中で緊張もだんだん解けるようになってきたのかなって思います。

──もともと、ご自身の普段着はそういう“ちゃんとした感じ”だったんですか?

ハナフサ:いや、あんまりオシャレとか服に興味がなかったので、わかってなくて(笑)。なので今は、まわりから「これが似合ってる」って言ってもらえるのであれば、それがいいなって。馴染んでいるのであれば、嬉しいなと思っています。まだちょっと自分の中では、着せてもらってる感もあるんですけどね(笑)。


──振り返ると、2017年、大学生の時から活動を始めたということですが、歌ってみようとかギター弾いてみようっていうきっかけはどういうところだったんですか?

ハナフサ:小学校の時に遡るんですけど、当時、自分の思ってることを両親にも友達にもなかなか言えなかったので、自分の胸の内をノートに書き殴っていて。そんな時にYUIさん主演映画『タイヨウのうた』を観て、ギターを弾いて歌って、自分の想いをメロディに乗せるのカッコいい!と思ったんです。家にギターがあったので、ノートに書き溜めていた言葉にメロディをつけたのが始まりでした。

──当時からシンガーソングライターになりたいと?

ハナフサ:歌手になりたいと思いながらも、ライブ活動のやり方を知らなかったので、高校生になってもまだオーディションだけ受けるみたいな感じでしたけどね。で、“大学生になるか、それとも、本当に自分はシンガーソングライターになりたいのか”って悩んでいた時に、母から「4年間の大学生活の中で、本当にやりたいのかを考えたらいいんじゃない?」と言ってもらって。結果、やっぱり自分はシンガーソングライターの道に進みたいという思いが消えることはなかったので、事務所に入って、そこから本格的にいろんなところでライブをさせてもらうようになりました。

──もともと家にギターがあったっていうことですが、音楽が身近な環境だったんですか? ご両親が弾いていたとか。

ハナフサ:父が趣味で曲を作っていたので、それに影響を受けたんだと思うんですけど。GとかDとかのコードを父から教えてもらって……そこから、どうやって曲を作ってたんでしょうね(笑)。たぶん感覚だと思うんですけど、“このコードをこうつなげたら、こういう響きになるんだ”みたいなことを自分で考えてやってました。私はそもそも、幼稚園の時から曲に対して勝手に作詞をしていたらしくて(笑)。そういうところがもともとあったんだと思うんですけど、家で曲を書いて家で歌うだけ、みたいなことをずっとしていました。


▲ドルフィンギターズオリジナルブランドのSwitch Custom Guitars製SCOM-3C。最高級マテリアルのみを使用した国産アコースティックギターであり、オール単板、ラッカーフィニッシュを採用。スペックはシトカスプルーストップ、インディアンローズウッド・サイド&バック、マホガニーネック、エボニー指板&ブリッジ。アイボロイドセルバインディングほか、アバロンロゼッタとゴールドパーツが上品な雰囲気を醸し出す。
 5年前から使用しているという同モデルは、「楽器店でさまざまなアコースティックギターを試奏したなかで、最もサウンドや操作性がマッチした」とのこと。サウンド特性は「マーチンとギブソンの中間で、煌びやかさもある」ところがお気に入り。また、「ネックの握りが薄く細いので、扱いやすい」とのことだ。現在はSwitch Custom Guitars製OM-70Cも所有している。

──曲を作るためのインプットとして、どういうところから影響を受けていたんですか?

ハナフサ:昔は、本当に自分のためにしか歌えなかったので、今つらいこととか、好きな人への想いとか、そういうことだけを書きためてたんです。だけど、だんだんと“誰かのために曲を書きたい”という想いが芽生えはじめてからは、いろいろな視点で書けないといけないって思うようになって。漫画を読むのが好きなので、そこからインスピレーションを受けて、主人公を決めて書いたり。友達の恋愛を曲にしてみたり。そういうふうな段階を経たような記憶があります。

──そうやって作っていった曲たちを、実際にライブで、お客さんを前に歌うようになった時の心境は?

ハナフサ:最初はあまり楽しいと思えなくて(笑)。それこそ事務所に入って、最初にアドバイスしてもらったのは「もうちょっと自分が楽しんでみたら?」ってことだったんですよ(笑)。たぶん緊張していただろうし、“ちゃんとしないと!”ってことに必死だったんだと思います。でも、自分自身がライブを楽しむっていうことを覚えてからは、手拍子だったり、拍手だったりをもらえることがこんなに幸せなんやって、だんだんと気付けたところがあります。

──ちなみに、今も関西に住んでるんですか?

ハナフサ:そうです。生まれ育ったところから出たことがないんですよ、私。もっとみなさんに知ってもらって東京に出てこられるようにならなきゃと思いながらも、大好きな大阪を音楽で盛り上げたいという気持ちもあるんです。大阪と京都の間にある高槻が地元なんですけど、地元の方々にも応援してもらってるので、恩返ししたい気持ちがあるんです。

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