【インタビュー】ハナフサマユ、アルバム『Blue×Yellow』とイメージ一新の相対性「前進につながる挑戦を」

ツイート

■目の前にあることを大切にしながら
■大きな夢に向かって挑戦したい

──なるほど。そういう意味では、ラストの「大丈夫」は、本当に人のための曲というか、人に伝えたいポジティヴなメッセージになってますよね。こちらも寺嶋さんのアレンジで、すごく優しいエンディングです。

ハナフサ:「Blue×Yellow」という挑戦的な攻めの楽曲で始まって、10曲目の「大丈夫」までの間に、いろんな情緒の旅をしてるんです。その最後には、聴いてくれた人をそっと包み込むような終わり方を迎えることができたと思います。私自身も、「大丈夫」という言葉にすごく支えられたところがあったんですよ。でも、「大丈夫」って、正直、結構無責任な言葉じゃないですか(笑)。

──確かに使い方が難しい言葉ですよね。

ハナフサ:「大丈夫大丈夫」って軽く言われたら、イラッとする瞬間もたぶんあって。そのイラッとする「大丈夫」じゃなくて、温かい言葉なんだっていうことをわかってもらえるような「大丈夫」で締めくくりたいなって。アレンジも温かくしていただいているので、アルバムの締めくくりにふさわしい曲になったかなと思います。

──「大丈夫」っていう言葉を歌えるようになったっていう面もありますか。

ハナフサ:ほんとにそうですね。好きな言葉じゃなかったけど、この曲を書いたことで「大丈夫」っていう言葉がすごく好きになった自分がいます。



──アルバムに先駆けて、10月に「感謝の手紙」という配信曲がリリースされました。これは医療従事者の方々に対する感謝の手紙を全国から募集して、金賞を受賞した手紙をもとにハナフサさんが曲を作るというプロジェクトで、医療従事者への応援ソングですよね。かなり繊細なテーマなので難しかったんじゃないかなと思いますけど、どういう気持ちで臨みました?

ハナフサ:難しかったですね。金賞に輝かれたお手紙が本当に素敵だったんですね。それを読んで自然と涙が流れた自分がいたので、手紙から受けたこの涙の理由をシンプルにしっかりと曲に落とし込めることを意識しました。サビも含めて、全体的にシンプルな言葉をまとった曲ではあるんですけど、その中に人を想う気持ちや心みたいなものが感じられる……曲に命がある感じというか、曲から温もりが伝わるように。私は曲を作る時、何を伝えるべきなのかを最初に決めるんですけど、それがブレてはいけないなって。医療従事者のみなさんに「ありがとう」を伝えたい曲だということを絶対に忘れないで書かなきゃって。

──希望的な予測を勝手に書けない中で、“戦うヒーローにも帰る場所があるんだ” “だけど誰かの大切な人を守るために進む”っていう言葉の選び方が素敵だなと思いました。曲と歌詞は一緒に作っていったんですか?

ハナフサ:いつもは基本的に歌詞から書くんです。この曲も、手紙っていう題材をどのように歌詞に使わせていただくかってことを考えながら、まず歌詞を仕上げました。でも、歌詞を書いてる時に珍しく、サビの“♪ありがとう”はこの感じがいいなっていうメロディがなんとなく浮かんだので、それを活かしつつ、AメロやBメロを付けていった感じです。

──手紙をもとに、現実的な状況を踏まえて曲と歌詞を書いてみたわけですが、いかがでしたか?

ハナフサ:すごく勉強になりました。医療従事者のみなさんに感謝を伝えたいと思っていても、私自身は“STAY HOME”すること以外に何かできたわけではなかったので。このプロジェクトを通して、みなさんに感謝を届けられる機会をいただけたことはありがたいですし、お手紙をもとに書かせてもらうのは、大変だったんですけど、すごくやりがいがあることでした。



──反響も届いてますか?

ハナフサ:わりといろんなところから感想をいただくことが多くて。特に、看護師として働いている方から、「この曲に励まされた」っていう声が聞こえてきたりして。もちろんいろんな人に聴いてほしいんですけど、最終的に医療従事者の方に届いてほしいという思いがあってのプロジェクトなので、看護師の方とかお医者さんにまで届いてるっていうのは、すごく嬉しかったですね。

──では最後に、1stアルバム発売を経て、今後の展望というか、挑戦していきたいことはありますか?

ハナフサ:自分が歌い始めた時から、武道館で歌いたいっていう目標をずっと口にしているので。その夢に向けて、1つ1つのことを……今回の「感謝の手紙」の企画もそうなんですけど、目の前にあることを大切にしながら、自分の大きな夢に向かって、挑戦できることはなんでも挑戦したいと思ってます。“前進”っていうテーマを掲げたからには、自分自身が進んでいきたいという思いがありますし。今回のアルバムで幅広いアレンジや歌唱に挑戦したんですけど、さらに進むため、また違った曲の書き方をしたり、曲で伝えたいメッセージの向ける先をもっと広く。もっと多くの人に届けるために、狭くじゃなく、広く書けるようになりたいなっていうのが今の課題なので、それをクリアしていきたいと思っています。

取材・文◎後藤寛子
撮影◎野村雄治


■メジャー1stアルバム『Blue×Yellow』

2021年10月27日(水)発売
TKCA-74976 ¥2,300 (税抜¥2,091)
▼収録曲
01. Blue×Yellow
02. Rainy Rainy
03. 恋
04. Dm.1460
05. 今を
06. 愛がなんだ
07. LIAR
08. めぐりめぐって
09. ユメミラ
10. 大丈夫

■「大丈夫」先行配信
2021年10月03日(日)配信開始
https://tjc.lnk.to/ywPSO7Yz


■配信シングル「感謝の手紙」

2021年10月17日(日)配信開始
https://tjc.lnk.to/GHuC26hs



◆インタビュー【2】へ戻る
◆インタビュー【1】へ戻る
この記事をツイート

この記事の関連情報

*

TREND BOX

編集部おすすめ

ARTIST RANKING

アーティストランキング

FEATURE / SERVICE

特集・サービス