【ライブレポート】超特急、結成10周年を祝うスペシャルワンマンライブ

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超特急が11月23日、埼玉・さいたまスーパーアリーナにて結成10周年を祝うスペシャルワンマンライブを開催した。

◆ライブ写真

<DANCE DANCE DANCE>と銘打たれた本公演の終演後には、約3年ぶりとなる全国ホールツアーの開催も発表された。当日のライブレポートをお届けする。

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今年12月に結成10周年を迎える5人組ダンス&ボーカルグループの超特急が、アニバーサリーを祝うスペシャルワンマン<DANCE DANCE DANCE>を11月23日、さいたまスーパーアリーナで開催した。

セットリストには歴代CDシングル21曲をノンストップでつなげた20分超のロングメドレーのほか、“ダンスを通じて世界を笑顔に”というコンセプトのもと世界各国の音楽を取り込んだ最新アルバム『Dance Dance Dance』の収録曲や待望の初披露曲も。グループ史上最大キャパの会場で、これまで10年の歴史と集大成、さらに未来の姿を提示し、終演後には来春、約3年ぶりとなる全国ホールツアーを11都市18公演行うことも告知して、8号車と呼ばれる超特急ファンを歓喜と祝福の渦に巻き込んだ。

ライブ恒例の発車ベルに続き、10年前のメンバー写真が現在の彼らへとモーフィングしてゆく10周年ならではのオープニング映像が流れると、メンバーカラーの5色に輝く巨大ミラーボールの中から現れたのは、天に人差し指を突き立てる5人。タクヤがデザインしたツアーロゴのキャラクターと同じポーズで登場し、最新アルバム収録の全英詞曲「Dance Dance Dancing!」で記念すべきライブの幕を切って落とした。


アメリカがテーマの楽曲らしく、心弾むようなディスコ調のサウンドに乗り、ライブタイトルにふさわしいリズミカルなダンスで魅了したクライマックスには、33人のキッズダンサーも花道にズラリと並んで超特急の10周年を華やかに祝福。さらに「今日、最高の日にしましょう!」というカイの呼びかけからは、客席の隅々にまで手を振り、世界を笑顔にするための真摯なメッセージを歌い上げ、今度は世界に向けての祝福を返してゆく。

この日はアリーナ客席に設置されたセンターステージを活かし、周りを囲む8号車に360度の全方位パフォーマンスを繰り出す場面も。コロナ禍の超特急ライブではおなじみとなった8号車のコール音声も鳴り響き、負けじとダンサーたちも力の限り声を放って、8号車が掲げるカラフルなペンライルと共に拳を振り上げる。その勢いには、リーダーのリョウガ自ら「10周年でテンション上がって、早くも声枯れたかも」と、頭の4曲が終わった時点で告白したほどだ。

一方、お洒落で大人びた曲を並べたブロックでは、さまざまな恋愛模様を描くストーリー性豊かなダンスフォーメーションと、会場の規模感を活かしたゴージャスな照明でも魅了。中でも「霖雨」は、床から吹き上がる5枚の白布と共演するかのようなパフォーマンスが見所で、カイの激情、リョウガのしなやかさ、ユーキのダイナミズム、タクヤのエレガンスと、それぞれの個性が表れたソロダンスを交えて届かない想いを綴ってゆく。


そこにタカシが一人残り、切ないファルセットで美しく締めくくったかと思いきや、回転する巨大ミラーボールの裏側からヤンキー座りのダンサー4人が表に! 超特急史上初のダンサー歌唱曲「ドーブリジェン」を、ラップを軸に治安悪げなムード全開で披露し、火花をスパークさせまくりながら、ロシアハードベースの低音ビートで会場を揺らしまくる。

それまでの楚々とした空気感からの急転回に呆気に取られるばかりだが、この情緒ジェットコースターこそが超特急。曲後半では、モスクワのランドマーク・聖ワシリー大聖堂を模した振りをするタカシも後方に入り込んで、YouTubeでの公開からひと月足らずで100万回再生を突破したMVと同様に醸すシュールな世界観は、恐らく超特急独自のものだ。


そこからクールなダンスリミックスや映像、特効を駆使し、10年の時を逆行するかのような演出で拍手をかっさらってからは、20分を超える怒涛の“10th Anniversary Super Special Medley”へ。舞台上のミラーボールが回転して、“10”の文字を象った巨大な電飾と共に5人が現れると、1stシングルの「TRAIN」から歴代のCDシングル21曲をノンストップで繰り出してゆく。

さまざまな小道具も用いて、メインステージとセンターステージを行き交うダイナミックな展開の中では、予想外の仕掛けでユーキが場内を驚かせたり、リョウガが8号車のハートを鷲掴む場面も。また、キッズダンサーたちとのコラボとなった「My Buddy」では、自らしゃがんでキッズたちと目線を合わせるメンバーの姿に心が温まる。


また、単に曲を並べるだけではなく、節目となる楽曲や歌詞にはそれにふさわしい演出が施され、超特急10年の歴史をそのまま辿っていくような胸熱メドレーとなっていたのは見逃せない点。ライブの総合演出を務め、このメドレーを考案したユーキの「8号車それぞれに出会ったキッカケの曲があるだろうし、このメドレーを通していろんな感じ方をしていただけたんじゃないか」という言葉も納得だ。加えて、曲が細切れで始まり、終わるという形式にもかかわらず、即座にペンライトの動きを適応させていた8号車の対応力も特筆すべきところ。こうしてファンとの絆を目に見える形で具現化できるのも、長い年月を積み重ねてきた彼らならではの特権だろう。

ちなみにメドレーで着用していた衣装は、歴代のCDタイトルが布地に散りばめられた完全10周年仕様の衣装。微妙に特攻服っぽいスタイルになっているのは、今回の衣装プロデュースを手掛けたタクヤいわく、「カッコよさとダサさのミックスを超特急らしく表現した」とのことだ。ちなみに1着目の黒ジャケットに白シャツは、カイがビジュアルプロデュースを担当したアルバム『Dance Dance Dance』の衣装の延長線上を狙ったとのこと。物事の一つひとつに意味があるのも、10周年という大事な節目のライブなればこそかもしれない。


さらに、ユーキが10年についてメンバーに超突撃したインタビュー映像が流れ、8号車を思わず感涙させる台詞の数々も。そんな8号車との絆と10年の間大切に積み重ねてきた夢を、感動的な演出も交えて確かめ合う一方、アルバムのリード曲「カチ カジャ」では、K-POPをフィーチャーしたダンスチューンで最新型の超特急をアピール。マイクを握るタカシも完全にダンスフォーメーションの一員となって、5人一体となったテクニカルな躍動感の中に余裕の笑みを垣間見せるのは見事だ。

「Party Maker」でも椅子の背を飛び越えたり、色とりどりの火花が派手にスパークする中でユーキが豪快に宙返りしたりと、テンション振り切れたパフォーマンスは、楽曲の弾けるような爆発力とシンクロして、この先の未来へと突き進む彼らの姿勢を表しているかのよう。MVでは水をかぶってシャツを引きちぎったりと、ある意味、超特急が“限界突破”した思い出深い楽曲だけに、タカシもありったけのロングトーンを放って、5人全員で持てる力を出し尽くす姿は、観ていて実に清々しいものだった。


アンコールでは、2年前にカップリング曲としてリリースされて以来、いつライブで披露されるのか?と、常に8号車の間で話題にあがっていた「激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリームわ~るど」が待望の初披露。リョウガが得意とするトリッキーな二次元的世界観を、目まぐるしい曲展開と激速BPM、そして“激おこだー!”と拳を振り上げるハチャメチャなテンションで叩きつけるカオス曲で、“激おこ”の印として頭に指でツノを立てるのも愛らしい。

さらに、メキシコをモチーフにしたアルバム曲「Te quiero mucho」では、スペイン語で“踊ろう!”を意味する“Vamos a bailar!”というタカシの掛け声に応え、8号車のペンライトも上下左右にウエーブ。声を出せなくても、こうして身体で一つになれるのは、超特急の大きなアドバンテージだ。

最後は「ついに今年で10周年、思い返せば山あり谷あり、そんな道のりだったと言えるでしょう。だけど今までこれたのは8号車のおかげだし、8号車がいるからこれからも走り続けることができると思っております、どうかこれからも一緒にいつまでも走っていきましょう!」と語ったリョウガの言葉に、ピタリとシンクロする「走れ!!!!超特急」でフィナーレへ。“君のエールが レールに変わるよ”という歌詞を、そのまま実行してきてたどり着いた10周年への感慨に、センターステージに進みながらメンバーは「ありがとう」と手を振って、クラップで心を一つにつなぐ。


そんな彼らのアニバーサリーを色とりどりの紙吹雪が祝福して、ユーキは「みんなの心一つひとつが僕たちの未来、希望に変わります。この先も一緒に笑顔で突っ走っていきましょう。最高だよ、愛してるよ、ありがとう!」と絶叫。そして感謝にあふれたステージの“その先”を示すように、5人がステージを去るや、モニターに来春の全国ホールツアー<Progress>の開催告知と日程が映し出されて場内は騒然。北は北海道から南は熊本まで、彼らの念願だった“8号車に自分たちから会いに行くツアー”の実現に心は躍るばかりだが、そこに掲げられた“10th Anniversary Tour 2022”の文字に、超特急の10周年は始まったばかりなのだと気づかされる。10周年イヤーでの超特急の進撃に、今から期待せずにはいられない。


※12月26日の大阪城ホール公演を控えているため、セットリストは非公開とさせていただきます。

文:清水素子
写真:米山三郎、深野輝美、林聖、富田望

■<BULLET TRAIN 10th Anniversary Tour 2022「Progress」>

[第1弾]
2022年4月23日(土)埼玉・川口総合文化センター・リリア メインホール
2022年4月24日(日)埼玉・川口総合文化センター・リリア メインホール
2022年5月3日(火・祝)大阪・大阪国際会議場 メインホール(グランキューブ大阪)
2022年5月4日(水・祝)大阪・大阪国際会議場 メインホール(グランキューブ大阪)
2022年5月7日(土)広島・広島文化学園HBGホール(広島厚生年金会館)
2022年5月14日(土)北海道・札幌文化芸術劇場 hitaru
2022年5月21日(土)新潟・新潟テルサ
2022年5月28日(土)千葉・市川市文化会館
2022年5月29日(日)千葉・市川市文化会館

[第2弾]
2022年6月9日(木)大阪・オリックス劇場
2022年6月10日(金)大阪・オリックス劇場
2022年6月18日(土)愛知・名古屋国際会議場センチュリーホール
2022年6月19日(日)愛知・名古屋国際会議場センチュリーホール
2022年6月25日(土)熊本・市民会館シアーズホーム夢ホール(熊本市民会館)
2022年6月26日(日)福岡・福岡サンパレス
2022年7月1日(金)東京・東京ガーデンシアター
2022年7月2日(土)東京・東京ガーデンシアター
2022年7月17日(日)宮城・仙台サンプラザホール

【チケット】
指定席 ¥8,500(税込)/ファミリー号車席 ¥8,500(税込)
※3歳以上はチケットが必要となります。
※3歳未満のお子様は大人1名につき1名まで膝上に限り無料。ただしお席が必要な場合はチケットが必要です。

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