安斉かれん、リアルとバーチャルの境界線を行き来する「現実カメラ」MV公開

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安斉かれんの最新シングル「現実カメラ」が、12月15日にリリースされた。

◆ミュージックビデオ

本作はharli XCXとの共作で、ヴェイパーウェイヴやシティポップといったトレンドを散りばめつつ、耳に新しいNEWTROな楽曲となっている。

安斉かれん自身が手掛けた歌詞は、新たなレトロニムである“現実カメラ(フィルターや加工をかけないそのままのカメラ)”がテーマとなっている。SNSという仮想現実を生きる人々にとっては、もはや加工されたスマホ内の写真こそがもう一つの現実になりつつある様子が描かれている。中でも「フェイクな日常、その目に映る “私” は何処なの?」という歌詞は、象徴的だ。

どんどんと曖昧になるリアルとバーチャルの境界線を行き来するZ世代にとって“現実カメラ”とは、フィルターを通さない “ありのまま” を撮影するカメラのことだけを指すワードではなく、もう一周回って、エフェクティブな投稿によって生まれる仮装現実的な “もう一人のジブン” から逃れられない 気持ち”を刺すレトロニムなのかも知れない。

現在、イラストレーター・がーことのコラボレーションによるミュージックビデオも公開中だ。イラストというある種のバーチャルに溶け込む無数の安斉かれんが、画面上であらゆる境界線を溶かしながら縦横無尽し、何が本当で何が虚構なのか分からなくなる “WARPEDな(歪んだ)” 映像に仕上がっている。ここにも、安斉かれんが表現したかったボーダレスで不敵な新世界が黙示されている。

■「現実カメラ」配信情報
https://KalenAnzai.lnk.to/genjitsucamera


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