【インタビュー】大橋彩香、ドラマーとして語る音楽履歴「実際、楽器に触ると喜んじゃう」

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『BanG Dream! (バンドリ!)』にてPoppin'Partyのドラマー山吹沙綾としてドラムを叩くのみならず、自身のソロコンサートはもちろん、様々なシーンでドラマーとしての活躍を見せる大橋彩香だが、それもそのはず、声優としてのキャリアよりもドラムプレイヤーとしてのキャリアのほうが長いという生粋の楽器人だ。

◆大橋彩香 動画 / 画像

ドラムを始めたのは小学校5年生の時だが、もともとはギターを弾きたかったのだという。ギターに挫折しつつもドラムの面白さに気づき、そのままドラマーとして成長を遂げるも、実はギターに向けた熱意も未だ冷めることなく、その思いははつらつとしたエネルギーとなって身体の中に渦巻いているように見える。

あどけない笑顔と屈託のない明るいキャラの裏に隠れた、強い意志と芯の強さ、そして沸々と脈打つ音楽愛。魅力あふれる大橋彩香の素顔に迫ってみよう。

   ◆   ◆   ◆

■ドラムって一番ストレス発散になります
■イヤなことあった?と聞かれたことも(笑)

──ドラムを始める前、そもそもはギターをやりたかったそうですね。

大橋彩香:そうなんです。なんか目立ちたくて(笑)。目立ちたいし歌も歌いたかったのでギター&ボーカルしかないなって。小学3~4年生の時くらいですかね。

──自我が芽生える年頃と思いますが、向いている目線は音楽だったんですね。

大橋彩香:そうですね。そもそも小1からピアノを習っていたんですけど、もうピアノはみんなやってるから王道みたいな感じで、やりたいとかじゃなくて普通に通っていたんです。そんな中でもバンドの音楽とかを結構聴いていたので「ギター、カッコいいな」「目立つな」「ギターソロとかやってスポット浴びたいな」みたいなのがちょっとあって、それでギターを始めました。


──で?

大橋彩香:ドレミファソラシドも弾けなくて挫折しました(笑)。

──指とか痛かった?

大橋彩香:いやなんか、そもそもの構造が私には難しくて、弦もきちんと押さえられなくて綺麗な音も出ないし、なんかこう…うまくなるっていう未来が見えなさそうな。

──そもそも小学3~4年生の女子には、厳しい楽器なのかもしれないですね。

大橋彩香:そうですね。手はわりと大きくて指も長いから「ギターに向いている手をしてるね」とよく周りから言われていたんですけど、まあ、向いている手をしてるからできるってわけでもないんだな、と(笑)。

──家庭では音楽が盛んに流れていたんですか?

大橋彩香:流れていました。車に乗ったらお母さんの好きな音楽ばっかりかかって。

──お母さんはメタル好きとのことですよね?

大橋彩香:モトリー・クルーはいつもかかってた。

──お、ミック・マーズ。

大橋彩香:メンバーの名前とかはあまり認識してなかったけど、でもやっぱりギターはカッコいいって思っていました。重めの歪んだギターの音とか好きで。

──やばい小学生ですね。

大橋彩香:ふふふ(笑)。


──その後、幼稚園の頃から小太鼓をやっていたこともあって、ドラムに興味が向かったんですよね?

大橋彩香:小太鼓は好きだったから、小太鼓が付いてるドラムがいいのかなって思ったのかもしれない。もしかしたら両親のアプローチもあったのかも…。

──ご両親も楽器を?

大橋彩香:母親がピアノを、父親はベースを少しやってたみたいなこと言ってました。

──ギターではなく、ドラムに光が見えた感じだったのでしょうか。

大橋彩香:体験レッスンに行ったら思ったよりもできて、先生にも「初めてなのにこんなにできるの、すごいね」みたいな感じだったから、調子に乗って(笑)。

──それは理想の滑り出し。

大橋彩香:そうですね。最初はタムとか使わないで、スネアとハットとキックの3点でちゃんと叩けるかみたいなのを教えてもらった気がします。多分、不格好ながらできていたんじゃないかなとは思います。

──小学校にはドラムを叩ける部活なんてないですよね? ドラム教室に友人は?

大橋彩香:部活はないので、ひとりです。ドラム教室も中3までずっとひとりで通ってました。

──そこまで続けていけたモチベーションは何だったんでしょう。

大橋彩香:それはもう、「高校になったら軽音楽部に入れる」っていう。ただ、高校の軽音楽部に入ったら、もうひとり女の子のドラム経験者がいて、その子のほうがバチバチに上手かったですけど。

──でも念願叶って、高校でバンド活動のスタートだ。

大橋彩香:そうです。ドラムをやるバンドともうひとつ、まだギターの夢を諦められなかったのか…ギター&ボーカルのバンドも掛け持ちしていました。

──お、ギターへのリベンジですね。

大橋彩香:んー…コードを少しだけ押さえられるようにはなったんですけど、歌と両立できなくて文化祭に間に合わなくて出られませんでした。だからドラムやってるほうのバンドだけ文化祭に出ました。


──もし声優になるきっかけがなかったら、このままドラマーに?

大橋彩香:学校の先生になりたいなと思っていたんですけど、いい人が見つかったらバンドやろうと思っていたし、大学のサークルとかで巡り会ったらバンドをやっていたかもしれないですね。

──学校の先生になったら、学校でドラム叩き放題か(笑)。

大橋彩香:そうですね。軽音楽部の顧問になってね。でも私がいた軽音楽部はすごく権力の弱い軽音楽部だったので、体育館でやるのが夢だったのに、私達のライブは地下の会議室みたいなところしか貸してくれなくて、こーんなに寂しいところでやるんだ…って寂しかった。「思ってた軽音楽部と違う」って(笑)。

──それでもドラムを楽しく続けていたのは、楽しいから? それとも将来に夢があったから?

大橋彩香:いや、趣味とストレス発散ですね。ドラムって一番ストレス発散になります。バカでかい音を立ててモノも叩けるし、しかも好きな曲もできたりしたら余計に楽しいし。気持ち的にも、私にものすごく向いていたんだと思います。

──そもそも音楽にはストレス解消の効能もあるといいますから、セラピー/デトックスにもいいのかもしれません。

大橋彩香:そうですね。だからイライラした気持ちとか乗りやすい気がします。だってドラム叩いてて「なんか今日、力強いねえ」「イヤなことあった?」って聞かれたことあります。

──そういえば、ドラムもパワフルででかい音が好みだそうで。

大橋彩香:はい。繊細なプレイもできるようになりたいなとは思ってるんですけど、力強くわーっと叩いているほうが、派手で好きです。

◆インタビュー【2】へ
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