【インタビュー後編】Qaijff、譲れないものを取り戻した2人が向かう先

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■今後も音楽はもちろん、運営面も常に磨いていきたい

──独立してもやっていけるということを、ひとつ見せられたコンサートでもありましたよね。

内田:そうですね。自分たちがある種のサンプルに多少なりともなれたら嬉しいかな。今回は2人でもろもろがんばって、どうにか間に合った感じでしたけど(笑)。

森:振り返ってみると、怒涛の日々だったよね。譜面を作りながら、その一方でいろんな発注をしたり。「私はこっちをやるから、これ手配しといて」「今日は内田が編曲をするので、森はグッズのデザイン!」みたいな(笑)。毎日のスケジュールがそんな感じでした。

内田:レコード会社や事務所を離れるから解散するバンドも中にはいるのかなって思うんですけど、もしも本人たちが自分たちの音楽を信じているのであれば、個人的にはそれはもったいないことだなと思っていて。

──なるほど。

内田:辞めるきっかけが“所属できていないから”というのは、違うんじゃないかなぁと。音楽を続ける方法は、今たくさんあると思います。あと、どこにいても大変なことはある。言ってみれば、どの大変さを取るかだけの話なので。僕らは自分たちで進めている実感が欲しい人間だったから、このスタイルを選んだ。自分たちにとって譲れないことだったってことですね。

──ちなみに、独立することは怖くなかったですか?

内田:そこまで怖くはなかったかも。それ以上に楽しみのほうが大きかったかな。

森:そういう面に関しては、やっぱり内田が「大丈夫!」って言うんですよ。たとえ根拠はなかったとしても旗をブンブン振ってくれる人がいると、いっしょに走れる気がしてきますよね。でも、私も不安より解放感が大きかったんだろうな(笑)。

内田:“自分たちのやりたいこと““自分たちで決めたこと”であればがんばれるし、がんばれるならきっと大丈夫だろうなと思っていたかな。「自主だからクオリティが低いのも仕方ないよ」みたいな言い訳はしたくないので、今後も音楽はもちろん、運営面も常に磨いていきたいですね。

──オーケストラコンサートに関しては真逆の感想でした。むしろ、自主とは思えないクオリティの高さで。

森:続けてきた中で、その道のりで出会った人たちが手を貸してくれて、このコンサートが成功したんだと思います。

内田:本当にそう。スタッフの人たちにも、Qaijffのことを自分のものとして誇ってもらえるように、このバンドを育てていきたいですね。

──応援したい、広めたい気持ちになると思います。ネコさんもそうおっしゃっていたんですよね。

内田:はい。「名古屋だけじゃなくて、日本でもこんなことをやっているバンドはいないから、知ってもらうべきだよ」と言ってくださったのもあって、今こうしてライブレポートとインタビューをお願いしてる感じです(笑)。

森:急なお願いですみません!

──いえいえ、こちらも嬉しいです。コンサートでは「2022年は新しい曲をいっぱい届けたい」というMCもありましたけど、先に向けての話を聞いていいですか?

森:コンサートで演奏した「通り過ぎていく」と「だって」以外にも、新曲はたくさんできているんですよ。リリースがずっとできていなかったけれど、どんどん出していきたい。解放していきたい。今はその想いが強いですね。

内田:バンドの再構築とオーケストラコンサートという目標が2021年に実現できたので、2022年は自分たちのレーベルから新曲を発表していく予定です。

森:過去の楽曲もあらためて出したいよね。「変わって」も活動初期にライブハウスで手売りしていたときのCDにしか入ってないから。

内田:うん。ファンの方の間では知られている曲かもしれないけど、やっぱり音源で聴けるようにしたいですね。あとはオーケストラも続けていきたいから、続けていく方法を考えてみます。

森:2人とも、またやりたくなっちゃってます(笑)。

内田:他にも音楽的に感動できて、自分たちが面白いと思うことがあれば、貪欲にトライしていきたいですね。

──たとえば?

内田:これはオーケストラの発展形ですけど、コロナの状況が良くなれば、楽器陣に加えてコーラス隊をたくさん付けたコンサートもやってみたいです。

森:いいねえ。

──配信ライブのときの「meaning of me」はコーラスを何人か入れたゴスペルっぽいアレンジでやってましたもんね。



森:今回は人数制限の関係があってできなかったんですけど、ああいうアプローチも好きなので。またやってみたいです。

内田:僕らの周りには信頼できるクリエイターもたくさんいますし、さらにフットワークを軽くしてワクワクする活動ができればいいかなと思います。

森:今はとてもスッキリした精神状態だし、オーケストラコンサートが成功できたことでさらにいいテンションになってますから。やっぱり、音楽って解放するものなんだなと再確認できました。そのためには自分が解放できていないと始まらない。私はすごく解き放たれているし、もっともっと解き放っていきたいです!


──名古屋音楽大学オーケストラや名古屋グランパスなど、地元との繋がりもしっかりありますしね。2022年の活動も期待してます。

内田:本当にありがたい話で、2022年も名古屋グランパスのオフィシャルサポートソングを新たに書かせていただけることになりました。7年目、6曲目の担当になるんですけど、毎回1年目、1曲目のような気持ちで書いています。今回もそうです。

森:その新曲はもうすぐリリースされる予定なので、楽しみに待っていてください。

取材・文◎田山雄士
ライブ写真 ◎瀬能啓太

◆Qaijff オフィシャルサイト
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