【インタビュー】ユナク「毎日を幸せに過ごしたい。良い人たちと楽しくできればそれでいい」

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■「Tokyo Tower Romance トーキョータワー・ロマンス」と「ナポリタン(Napolitan)」は
■このアルバムで一番のチャレンジだった


──ではそれぞれの楽曲について伺っていきたいのですが、今回はかなり幅広いジャンルのサウンドに挑戦されていますね。

ユナク:ジャンル的には、Hip-Hop以外全て入っていると思います。自分ができる限りの高音も出しましたし。昔のアルバムを聴くと、ちょっと恥ずかしいなと思う部分もあるんですよ。どうしてこんな表現しかできなかったんだろう、とか。もうちょっと頑張ったら上手くいけたはずなのにって後悔するところもあるんですが、今回は今聴いても大丈夫です(笑)。

──キーが一番高いのは「Cleaned up my room」ですか?

ユナク:そうですね。あれでもキーを半音下げているんですよ。レコーディングはできても、ライブで裏返ったらかっこ悪いから(笑)。「Message」などファルセットもいろんな曲で使っていますが、どれも微妙に違うんです。鼻にかけて歌うファルセットや、後頭部から抜けるようなイメージのファルセット、普通に息多めで出すものなど、それぞれ表現を変えて歌っています。僕としてはもうちょっと声に深みがあるといいなといまだに思っているんですが、だからこそいろんなジャンルにチャレンジしているんです。

──一番チャレンジだった1曲といえば?

ユナク:「Tokyo Tower Romance トーキョータワー・ロマンス」と「ナポリタン(Napolitan)」ですね。「ナポリタン(Napolitan)」は最初からすごく喉に無理を与えながら歌う曲なので。でもすごく気持ちよい曲。“ザ・ロック”って感じですよね。

──「ナポリタン(Napolitan)」というタイトル、これはどう解釈すればいいんですか?

ユナク:タイトルは重くもなく軽くもないような言葉で、でもちょっとふざけた感じにもしたいと、ナポリタンという、めちゃくちゃ怖くもなく、かと言って怖くないわけでもない怪談から付けました。だから、直接この曲の内容とは関係ないんですよ(笑)。

──「Tokyo Tower Romance トーキョータワー・ロマンス」はとても素敵なタイトルですよね。

ユナク:日本の何かを入れたかったんですよ。いつも羽田空港に向かう時、東京タワーが目に入るんですね。その瞬間に「日本だ!」「東京だ!」って気持ちになるんです。レコード会社があるエリアもそうなので、いつも目にするじゃないですか。何度見ても、見るたびに「東京タワーだ」って言ってしまうのは僕だけじゃないと思うんですよね。「Time ~流れていく時間にすべて消されるなら~」が“ザ・別れ”だから、この曲は再会。ちょっと悲しいけど悲しくないみたいな、希望を与える曲にしたいなというのがありました。

──「Blind Love」はとてもセクシーな曲です。

ユナク:まず「ドラドラCrazy Love feat.グァンスfrom超新星」という曲があって、次に「★ナルシスターラブ★」という曲があって、今回が「Blind Love」。ちょっと変なLOVEの曲、その第3弾です(笑)。

──個人的には「期間限定」の歌詞もボーカルも、ユナクさんの魅力をすごく伝えている楽曲だなと思いました。

ユナク:BIGDATAとしては一押しの曲だったんですよ。10曲の中では一番キーが低い曲だと思うんですが、ユナクの声と一番合っているし、この低音がすごく落ち着く。男の人も好きな声だよって言ってくれていました。でも周りの友達などに聴かせてみると、大体「Time ~流れていく時間にすべて消されるなら~」か「Tokyo Tower Romance トーキョータワー・ロマンス」がいいという人が多かったですね。


▲『more...』初回限定盤A(CD+DVD)


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▲『more...』通常盤(CD Only)

──(笑)。その「期間限定」もそうですが、「Time ~流れていく時間にすべて消されるなら~」や青春の日々を歌った「BLUE」、「記憶という永遠」など、今作の中には<時間>というものもキーワードになっているなと感じました。

ユナク:そうですね。今30代後半まで来て、時間って早いなあと思うこともあります。それにだんだん自分の父と似ていくっていうことがわかってきたんですよ。時間って人を作るんだ、作らせるんだってわかったんですよね。でも、愛もそうだと思うんですよ。時間を重ねていく、時間が流れていく中で育っていく。だから今回テーマは、愛と時間でもあるなと思います。

──「記憶という永遠」は、最後で時計の音も聴こえてきますしね。

ユナク:この曲はもともとSUNHEE(ソニ)くんがいたCODE-Vの曲で、唯一のカバー曲なんです。今回歌うことができて嬉しいです。本当に良い曲だと思います。

──歌ってみていかがでした?

ユナク:レコーディング、一番難しかったんですよ。SUNHEE(ソニ)くんとすごくぶつかりました。僕はこう表現したいんだけどと言ったら、SUNHEE(ソニ)は淡々と歌って欲しいと。揉めて、結局SUNHEE (ソニ)くん、脱ぎましたからね(笑)。

──え(笑)!?

ユナク:びっくりしましたよ。僕、カフェでコーヒー飲みながら頭を冷やそうと思ってブースの外に出たら、SUNHEE(ソニ)くんが上半身裸になって(気合いの入った深呼吸のように)「ふ──っ!」って(笑)。面白いなと思って、思わず写真撮りましたけどね(笑)。

──みんな、妥協することなく向き合っていた制作だったんですね(笑)。

ユナク:そうです(笑)。みんな終わった時に感じるものがあったのか、「お疲れー!」じゃなくて「お疲れ」っていうその言葉に、すごく重みがあったんですよね。苦労した分、満足したんじゃないかなと思います。もちろん僕も満足しています。

──だからこそもっとチャレンジをして、成長してという冒頭のお話に繋がるんですね。2022年、今年はどんな1年にしたいとお考えですか?

ユナク:昔はいろいろ、夢とかあったんですよ。東京ドームに行きたいとか。でも今は、毎日を幸せに過ごしたい。仕事も楽しく、良い人たちと楽しくできればそれでいいやっていう気持ちに変わってきましたね。幸せに暮らしたいだけ、これがリアルな話(笑)。目標は、幸せな人間になることです。みんなもどうか体に気をつけて、幸せに過ごしましょう!

取材・文:山田邦子

リリース情報

『more...』
2022年2月16日(水)発売
●初回限定盤A(CD+DVD)
COZP-1850/1 ¥3,900(Tax in)
●初回限定盤B(CD+フォトブックレット)
COCP-41656 ¥3,900(Tax in)
●通常盤(CD Only)
COCP-41657 ¥3,300(Tax in)

【CD収録内容】 ※全形態共通
01. Message
02. Tokyo Tower Romance トーキョータワー・ロマンス
03. Time ~流れていく時間にすべて消されるなら~
04. BLUE
05. Cleaned up my room
06. 記憶という永遠
07. Blind Love
08. 期間限定
09. ナポリタン(Napolitan)
10. Friends

【初回限定盤A DVD収録内容】
01. Tokyo Tower Romance トーキョータワー・ロマンス MUSIC VIDEO
02. Time ~流れていく時間にすべて消されるなら~ MUSIC VIDEO

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