【インタビュー】SARD UNDERGROUND、ZARDトリビュートアルバム第三弾完成「大事な宝物がまたひとつ増えた」

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SARD UNDERGROUNDが2月9日、ZARDトリビュートアルバム第三弾となる『ZARD tribute III』をリリースした。2022年第一弾となる同作品にはZARDのカバー曲が全12曲収録される。ライブツアー<SARD UNDERGROUND LIVE TOUR 2021[Cheers!]>にて先行披露されていた「運命のルーレット廻して」をはじめ、「My Baby Grand 〜ぬくもりが欲しくて〜」「Today is another day」など全収録曲からはSARD UNDERGROUNDの開花を感じることもできる。

◆SARD UNDERGROUND 画像 / 動画

少しずつ大人になっていく3人の姿が、より力強さと深みを増した音の中から浮かび上がってくる。坂井泉水が残した歌詞の多彩な表現に挑み続ける神野友亜、ベースの太いグルーヴやコーラスで個性を発揮する杉岡泉美、ピアノのメロディアスなフレーズで存在感を増す坂本ひろ美。オリジナル曲とカバー曲を積み重ね、成長を続ける3人の表情を鮮やかに切り取った、彼女たちの“今”を聴こう。

   ◆   ◆   ◆

■大人にならないといけない
■そう思える曲が選曲されています

──本題に入る前に。2022年2月3日で、初ライブからちょうど3年が経ちました。感想は?

神野:早いです。気分的には1年ぐらい?

杉岡:確かに。

坂本:3年も経ってるんですね。

杉岡:でも、コロナになってから、早くないですか。

神野:そうですね。ワープした感があります。


▲神野友亜(Vo)

──その初ライブと、去年10月の最新ライブ。当たり前だけど、全然違う?

神野:違いますね。でもやっぱり、みなさんの声を聞きたいなと思います。最初は声を聞けてたので。そこは違いますけど、でも温かいですよね。

──去年10月のツアー<LIVE TOUR 2021 [Cheers!]>には、どんな思い出がありますか。

坂本:久しぶりのライブだったので、入場した瞬間の拍手と、あの空気にすごく感動しました。“帰って来た”というか、こんなにたくさんの人が来てくださって、すごくうれしかったです。緊張もしたんですけど、大きい会場で、大きい音に包まれて、楽しく演奏できたかなと思います。

杉岡:大阪はすっごい緊張して。ライブも久々ということもあって、お客さんが入った時の音の感じを忘れてたんですよ。でも後半になって、“あー、ライブだ”と思って、後半でつかんできたなという感じなんですけど。

神野:会場も広かったし。音の跳ね返りとかもあったんですかね。

杉岡:そうですね。“あー、この音の感じがライブやったな”と感じました。でも大阪の後の東京では最初から最後まで、普通にというか、安定してできたと思います。

神野:杉岡さんの大阪公演と東京公演の、終わった時の感じが全然違いました。東京は“やりきった!”という感じで、一人テンション爆上げで(笑)。「今日楽しかった!」みたいな。

杉岡:(神野)友亜ちゃんは、逆でしたよね。「東京のほうが緊張する」って。

神野:東京のほうが緊張しましたね。やっぱり東京と大阪は空気が全然違って、なんなんですかね?

杉岡:大阪は“帰って来た”という感じするけど。

神野:うん、“ただいま”っていう感じなのと、東京は“お邪魔します”みたいな感じなのと(笑)。気持ちが全然違います。でも、始まったら一緒ですけど。


▲杉岡泉美(B)

──確かに、僕らが観た東京公演は、杉岡さんがいちばん伸び伸びしてたかも。MCも自由で、「ここ、私がしゃべるんでしたっけ?」みたいな(笑)。「ここで私がしゃべったら、灯りがつくんですよね?」とか言って。

神野:段取りを口で説明しましたからね。さすがやなと思いました(笑)。あれは完全に、普段の杉岡さんですよね。

杉岡:マジで、普段でした。気を付けます。

神野:いや、いいと思います(笑)。面白いから。


──3年間の成長が感じられる、いいライブでした。その時のMCで、「『ZARD tribute III』を制作中です」と発表して、「この曲を入れたい」と言って、3人がそれぞれ曲名を挙げました。覚えてます?

神野:覚えてます。全部入りました!

坂本:うれしいです。

──これで、一人だけ入らなかったりしたら、どうしようかと思った(笑)。

神野:それは悲しいですね(笑)。あのライブの時には、まだ全曲は決定していなかったので。全部入ってホントにうれしい。

──前にお話しした時に、最初の『ZARD tribute』は代表曲とヒット曲を集めて、『ZARD tribute II』では、メンバーの意見も入るようになったと言ってました。今回の『ZARD tribute III』は、どんなコンセプトだったんでしょう。

神野:『ZARD tribute III』は、1枚目と2枚目の時に「まだ早いな」と言われていた曲を、やっと入れてもらえたという感じです。技術的にも、私たちの雰囲気的にも、まだ早いというので、お取り置きされていた曲とかが入ってます。

──確かに、3枚並べてみると、色合いが少しずつ違う。より深い色になった、と言うのかな。

神野:大人ですよね。

坂本:情熱的というか。

──確かに。「素直に言えなくて」とか、「愛が見えない」とか。マイナー調の激しい曲調を歌う神野さんの歌が、すごくカッコいい。

神野:ほんとですか。うれしい。


▲坂本ひろ美(Key)

──という話に入る前に、まずはアルバムが出来上がった手応えを、一人ずつ。

坂本:1枚目と2枚目もすごくうれしかったんですけど、3枚目となったら、今まで応援してくださった方のおかげもあるし、周りでいつも支えてくださっている方のおかげでできたものでもあるし。本当に大事な宝物がまた増えたなという感じで、すごくうれしかったです。

神野:今回は、自分が“大人にならないといけないな”と思える曲が、けっこう選曲されていて。レコーディングも、前回のフルアルバム(『オレンジ色に乾杯』)でオリジナル曲をやらせていただいたので、自分で言うのもなんですけど、声とか、ちょっと成長した上でレコーディングができたのかな?と思っています。1枚目とか2枚目にも増して、達成感ややりがいというものを、もっともっと強く感じてますね。あと、制作を進めていく中で、坂井泉水さんの声を、もっとしっかり深いところまで聴くようになるので、また改めて好きになったというか、もっともっと知れてよかったなという部分がたくさんありました。

杉岡:全部カッコいいですけど、最初から最後まで居心地がいいなという。声も演奏も、迫力あるんですけど、迫力だけじゃなくて、居心地がいいなって思いながら、聴けるアルバムかなと思います。

神野:今回、アレンジもけっこう変わってますね。ベースが。

杉岡:そうですね。そこも発見しながら、聴いてもらえたらと思います。

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