【ライブレポート】双極スペクトラム、「俺たち変わります」

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2月8日、東京・Spotify O-WESTにて、<双極スペクトラム1周年ワンマン 【君のための物語】>が行われた。これは結成1周年を祝うライブであるとともに、あきとシヅキ、2人のメンバーの卒業ライブでもある大切な日。会場に集まった多くのファンに見守られながら、幕を開けた。

◆ライブ写真

今日のライブは、いつもと違った。元気いっぱいのパフォーマンスと、アイドルらしからぬMCで楽しいライブを繰り広げる双極スペクトラム。だが今日は、楽しい気持ちだけでなく、もっとたくさんの感情が溢れていた。


「今日、これまでで一番楽しい日にしたるから、全員楽しんでいこうぜ」という田嶋はるの威勢のいい声とともに、一曲目「オオカミ男と月兎」がスタート。双極スペクトラム最大の武器であるバックバンドによる演奏によって、他では決して真似できない迫力満点のライブを届ける。


続く「千年恋歌-五月雨-」「モノクロレター」は、歌詞の情景に相応しい、あきとシヅキのしっとりとした歌声が印象的。一転、「本格中華君攻略法」では、メンバー各々のカンフーポーズから曲が始まると、双極らしいエネルギッシュなパフォーマンスで、ファンを惹きつけた。さらに「神と下剋上」「Call of Destiny」の息の合ったダンスに加え、田嶋はると禊のラップも良いスパイスとなり、深みを増したステージへ。会場中を巻き込みながら、一年の活動の集大成を存分に見せつけた。


10曲目の「月詠センチメンタル」では、間奏の台詞をアドリブで入れるのが恒例となっており、「一周年ありがとうな」という田嶋はるの言葉に続き、「あき君とシヅキ、やめないで(禊)」「お前らみんな、ありがとう(シヅキ)」「みんな大好きだぞ(ゆう)」「お前らこれからも頑張れよ(あき)」と、今日だけの特別バージョンが贈られた。


本編が終わりアンコールを待っていると、スクリーンには“Thank you Spotify O-EAST”の文字。続いて、“双極スペクトラム 明日2月9日よりライブ活動休止 「俺たち、変わります」”と、映し出された。さらに、活動休止期間中の毎週リリース、田嶋はる、禊、ゆうの3人とプロデューサー・神崎流空の新アー写、双極スペクトラムと神鵺K4GUYAが所属する新レーベル「神罰inc.」の設立報告とレーベルメイトの集合アー写を公開。


そして3月19日、Zepp Diver Cityにて開催される双極スペクトラム復活主催イベント、3カ月連続コンセプト単独公演、キミノウイルスとのカップリングツアー、恵比寿LIQUID ROOMで開催される禊バースデーワンマンと、たくさんのホットな情報、夏までの目玉イベントが一挙に公開された。


映像が終わり、再びステージに戻るメンバー。「無常論」「盲目信教BANBAN罪」と、キレのあるダンス、清々しい笑顔で曲を披露し、MCを挟む。

「この楽しい日常が見られなくなるのは寂しいけど、ファンの皆さんに会えて、アイドルになって良かった」とシヅキ。また、あきはメンバー各々に向けて想いを伝えた。「ゆう君は、ダンス、ステージのパフォーマンスが本当に上手。もう充分かっこいいけど、もっと自信を持ってアイドルをしてほしいです。ダンスリーダーとしてこれからもライブでみんなのことを引っ張っていってあげてください」と、ゆうへ。


「ライブでの爆発力は他のアイドルは勝てないと思ってるんですよ。誰も思い付かないようなことをやって、みんなを驚かせたり場を盛り上げたり。すごいなって思ってます」と、田嶋はるへ。そして、「みぃ君はマイクを通さずに話したいな」と言うと、ステージでは絶対に泣かないと公言している禊が「うわ、最悪だ。俺のこと泣かせにきてるでしょ(笑)」と返した。

しかし、そんなことはお構いなしで耳元で話し始めるあきと、涙を見せぬよう、ずっと手で顔を隠し、あきの言葉を聞いたあと無言でステージからはける禊。いつもMCでふざけている双極メンバーがこうした姿をライブで見せるとは想像していなかっただけに、驚きと感動が押し寄せる。


「俺ら普段は言わないけど、メンバーのこと好きだから」と禊が言うと、「そりゃ、こっちも同じだよ」と、メンバーが口々に返した。また、あきのメッセージはプロデューサーの神崎流空、ファンのみんな、スタッフの方にも届けられるなど、今日のMCでは、ここに書ききれないほどの温かい言葉が絶えず飛び交っていた。

この5人での最後の曲となる「愛情欲求シンドローム」では、歌のハモリがきれいとか、ダンスが揃っているとか、そういった目に見える部分だけでなく、気持ち、内面から一体感が生まれていた。


ライブ終了後は、双極スペクトラムを支えるマネージャーの佐藤氏もステージに登場。「アイドルのマネージャーは初めてですが、初めてが双極スペクトラムで良かったです」と、涙を流しながら話す場面も。飾らない姿、リアルな体温を感じる90分は、感動に包まれたまま幕を閉じた。

アイドルを引退するあきとシヅキ、活動を続ける田嶋はる、禊、ゆう。それぞれの門出が幸多きものであるよう願うとともに、新生双極スペクトラムの誕生を心待ちにしたい。あきとシヅキの想い、みんなの想いをのせて、これからも進み続ける双極スペクトラム。まずは、3月19日、Zepp Diver Cityで再会しよう。

文◎藤代冬馬
写真◎上野宏幸

セットリスト

01. オオカミ男と月兎
02. 千年恋歌-五月雨-
03. モノクロレター
04. 本格中華君攻略法
05. 神と下剋上
06. Call of Destiny
07. グリッターレイ
08. あのね
09. 救済バタフライ
10. 月詠センチメンタル
11. モトムポエム、エゴイズム
12. Chu-in trip realize
(encore)
01. 無常論
02. 盲目信教BANBAN罪
03. 愛情欲求シンドローム

新情報

■新生・双極スペクトラム復活主催対バン
2022年3月19日(土)Zepp DiverCity

■3ヶ月連続コンセプト単独公演
2022年4月16日(土)新宿WALLY
2022年5月22日(日)新宿WALLY
2022年6月26日(日)新宿WALLY


■双極スペクトラム×キミノウィルス カップリングツアー
単独ツアーファイナル
禊Birthday ONEMAN
2022年8月10日(水) 恵比寿LIQUIDROOM

■LIVE活動休止期間中毎週リリース
無常論 Remix
ラブホテルを抜け出して(新曲)
Plastic heroine(新曲)

■神崎流空(ex.0.1gの誤算) 新レーベル『神罰inc.』設立
神罰inc. オフィシャルHP
https://kamibatu-inc.jp/
オフィシャルTwitter
@kamibatu_inc

◆双極スペクトラム オフィシャルサイト
◆双極スペクトラム オフィシャルTwitter
◆新レーベル『神罰inc.』オフィシャルサイト
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