【インタビュー】加藤和樹、日比谷野音への3度目の挑戦「15年分の全てをぶつけたい」

ツイート

■15年経って、<今の自分が解釈する伝え方>というものがある。
■伝え方が変わると聴こえ方も違ってくる


──では具体的にうかがっていきたいのですが、JOKERの復活に関してはどういう経緯があったのでしょうか。

加藤和樹:またどこかでやりたいねっていう話は、実は相方の伊達孝時とチョコチョコしてたんですよ。で、やるんだったらこのタイミングだよなっていうのが自分の中にすごくあって。

──たくさんの方が喜んでいらっしゃると思います。

加藤和樹:嬉しいです。やはり、活動としては短い期間でしたからね。でもあの時の楽曲に関していうと、しっかり2人で作って来たっていう部分が大きいし、攻めた楽曲ばかりでもありますから、時が経って今の自分たちが演奏して歌うっていう楽しみは僕自身にもすごくあります。どんな風になるんだろうって。

──ちなみにこのJOKERというユニット名の由来は?

加藤和樹:ユニット名は「シーンのなかで切り札(JOKER)的な存在を目指したい」という思いが込められています。トランプで何にでもなれるみたいなところもあるから、可能性という意味も含めてふさわしいんじゃないかというので命名しましたね。JOKERはかなり男らしいというか、彼のギターをフィーチャーしたギターサウンド/ギターロック。歌詞も、いつも自分が書いている言葉よりも結構強めで勢いのある言葉を使った作品が多いですね。胸に突き刺さるようなサウンドとメッセージが特徴だと思います。

──吹野クワガタさんとのピアノライブも、野外となるとまた雰囲気が変わりそうですね。

加藤和樹:いやぁ、楽しみなんですよ。何者にも支配されない空間でピアノと歌だけなんて、そんな贅沢なことないですからね。ピアノライブのツアーの時は東京(での公演)がなかったので、心ゆくまで堪能していただきたいです。野音ということは、ちょうど太陽が沈んで夜に変わっていく野外ならではのシチュエーションも味わえるわけで。そればっかりは我々人間が作り出せないものですから、自然の力も借りながら、ロマンチックなムードや哀愁漂うような時間の移り変わりを、音楽と一緒に楽しんでもらえたらと思います。

──では、THE DRASTICSとのパフォーマンスはいかがでしょう。

加藤和樹:安心感はすごくありますよね。昔はバンドの音に押し出されるような感じだったんですが、今はそこに身を任せながらも自分が引っ張っていく。センターでどっしりと構えながら、ひとつの「バンド」として音楽を届けられたらと思っています。

──日比谷野外音楽堂で鳴らすバンドの音も、また格別ですよね。

加藤和樹:聴こえ方も違うと思うんですが、体に伝わってくる音の感じというのがまるで違うんですよね。バンドと一体になった自分自身の音も、どこまでも届いていくような感覚がある。前はよく通っていますがここでライブをするのは13年ぶりですから(笑)、自分がそこにまたアーティストとして立つイメージを蘇らせながら、そして、今の自分がどう表現していくのかをイメージしながら、リハーサルに臨もうと思っています。

──今回はサイリウム付きのチケットも販売されていますが、お客さんが参加できるような演出も用意されているそうですね。

加藤和樹:そうなんですよ。まさかこういう状況かがこんなに長く続くとは思っていなかったので、声が出せない代わりに、表現のひとつとしてみなさんに色と光で自分の気持ちを表してもらえればと思ったんです。一緒にライブの景色を作るというか、客席を彩ることができるのはお客さんだけなので、ある意味、その部分はお客さんによる演出。自分たちが歌っている中で客席を彩ってくれるという試みはこれまでなかったので、すごく楽しみです。声援の代わりに思いを色に乗せて、自分たちの気持ちも盛り上がってくれたら嬉しいし、僕らもとても心強いです。

▲「Shining Road 2021」

──ではここからは、2月に配信がスタートした「Shining Road 2021」について聞かせてください。今回、また新たに歌詞を書き下ろされたんですよね。

加藤和樹:はい。コロナ禍でこんなに日常生活が変わってしまうとは思っていなかったので、まずその点についてのメッセージは入れたいなと思いました。最初は結構、全編歌詞を変えていたんですね。変わらない思いと変わりゆくものっていうのがあると思うんですが、こんな状況でも、やっぱり大事な思いっていうのだけは変わらないと思ったので、もともとの歌詞から引用している部分も多くなりました。そうすることによって、歌詞を見た時に、ここはメッセージが変わってない、その思いは変わってないんだなっていうものも伝わるかなと思って。そういう、昔の思いと今の思いが融合された歌詞になっています。

──一部抜粋ですが、最初のバージョンには《立ち止まらず歩こう 僕らをつなげる 未来へのShining Road》と希望に満ちた思いがあり、5周年で披露された歌詞には《前を向いて一歩ずつ その足で進もう 未来へのShining Road》という、自分自身にも言い聞かせるような思いが滲んでいる。そして今回は《振り返らず歩こう 俺たちが目指す 未来へのshining road》。聴いている人と一緒に目指す未来への思いが描かれていて、どの時代の歌詞にも、その時々の心情がすごく表れているなと思いました。

加藤和樹:いつも歌詞を書く時はそうなんですが、今自分が何を感じているかというのがすごく大事で。世の中の状況がこんなに変わってしまうことってそんなになくって、でもこうして新たな日常が生まれつつある中で自分たちはそこに対応し、自分たちができることを見つけている。希望の気持ちだけは無くしちゃいけないなと思うんですよね。あきらめずに前を向いて進んでいく、決して自分は1人じゃないと思うことがやはり大事だっていうことを、今回は伝えたいなと思いました。

──曲が育っていくという表現もありますが、この曲はまさに、時代を写しながら育っているんですね。

加藤和樹:曲もそうですが、自分の思いもアレンジも含めて変わっていく。きっと、10年経ったらまた変わっていると思います。この曲に限らず、15年経って、デビューしたての頃に歌っていた楽曲も含めて<今の自分が解釈する伝え方>というのがあると思っていて。同じ曲なんだけど、伝え方が変わると聴こえ方も違ってくる。その楽しみっていうのもあると思うんですよね。

──確かにそうですね。

加藤和樹:ファンの人たちは、そのアーティストを写す鏡。一緒に育ってきている部分もありますが、そんなファンの皆さんがいる客席に向かって歌っていると、そこには過去の自分さえいるような気がしてくるんです。今の自分はこういう思いで歌っているよっていう、自分の成長が感じられるたりもするんですよね。だからきっと、聴いている人たちも当時と今とでは感覚が違うと思うんです。そういうところも、みんな感じてくれたらいいなと思います。

──ライブハウスやホールよりも、日比谷野外音楽堂だったら家族で行ってみようかなと思う人もいそうですね。

加藤和樹:やはり家族で応援してくださっている方もたくさんいらっしゃいますし、当時小学生だった方が、社会人になっても来てくださっていたりして。ライブは、みんな自分と一緒に成長しているんだなということをすごく感じられる場所。ライブでひとつになって、終わったらそれぞれの道で頑張って、またライブで会おうぜって、そういう感じでこれからも続いて行けたらいいなと思いますね。

──「fun-filled day」、まさにタイトル通りな1日になりそうですね。

加藤和樹:本当、何も考えずにみんなと楽しみたいです。お祭り的なものにもしたいと思っていたので、僕も「最高に楽しい1日」になると思っています。僕らも全身全霊でぶつかって行こうと思っているので、ぜひ皆さんと一緒に楽しみながら、魂と魂のぶつかり合いができればと思っています。野外なので、ひょっとしたら季節的にちょっと肌寒いかもしれませんが、それすら気にならないほど自分の体が熱くなるような感覚とか、見上げた時の空の気持ち良さとか、その空に映えるような照明やみんなが作るサイリウムの明かりなどそのひとつひとつを、閉ざされた空間ではないからこその開放感とともに全力で味わってもらいたいなと思っています。

取材・文◎山田邦子

<Kazuki Kato 15th Anniversary Special Live ~fun-filled day~>

2022年4月2日(土)東京・日比谷野外大音楽堂 開場16:00/開演17:00
出演:加藤和樹 & THE DRASTICS / JOKER / 吹野クワガタ(Piano)
BAND MEMBER:
・THE DRASTICS:吉田トオル(Key)DORA(沢頭たかし)(Gt)五十嵐勝人(Gt)川渕文雄(Ba)今村舞(Dr)
・JOKER:加藤和樹(Vo)伊達孝時(Gt)/ 吉田トオル(Key)五十嵐勝人(Gt)満園庄太郎(Ba)今村舞(Dr)

全席指定 Aチケット(演出参加用サイリウム付)11,000円(税込)/Bチケット(通常)8,800円(税込)    

チケット一般発売中
【チケットぴあ】http://t.pia.jp
【ローソンチケット】http://l-tike.com
【e+】http://eplus.jp
・チケット購入枚数制限:お1人様、4枚まで
・未就学児童のご入場は出来ません

[問]
ホットスタッフ・プロモーション(TEL)03-5720-9999
http://www.red-hot.ne.jp

配信シングル「Shining Road 2021」

2022年2月11日(金)リリース
各音楽配信サイト
https://kato-kazuki.lnk.to/ShiningRoad2021

◆加藤和樹 オフィシャルサイト
この記事をツイート

この記事の関連情報