【対談連載】ASH DA HEROの“TALKING BLUES” 第12回ゲスト:JESSE [RIZE / The BONEZ]

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ASH DA HEROをホスト役に、ゲストを迎えて毎回トークセッションを繰り広げる連載が“TALKING BLUES”だ。あるときは同じミュージシャン目線で、またあるときは異ジャンルに斬り込む対談企画にはこれまで、L'Arc-en-CielのHYDEやKenといった大先輩や、同世代の気鋭ギタリストDURANやJUON、目標であるROTTENGRAFFTYやa flood of circleなどを迎え、会話で深く熱くセッションしてきた。

◆ASH DA HERO × JESSE [RIZE / The BONEZ] 画像

12年前、お客さんとしてRIZEのライブを観に行ったASHがJESSEと交わした言葉、バンドマンの日常に溢れるロマン、金髪坊主は女性ウケが悪い説、The BONEZとRIZEの本質的な違い、ソロを始めた本当の理由と続けるということ、自分の花というものを見つけるということなどなど、ソロもバンドも経験しているASHとJESSEのフロントマントークは尽きることがない。JESSEのスタジオで実施された取材は、対談終了後も未発表のデモ音源をASHに聴かせてくれるほど互いの理解を深めるものとなった。

ASH DA HEROは現在、自身主催マンスリーツーマン公演<GACHINKO>を3ヵ月連続開催中だ。その第二弾は、3月22日に東京・渋谷Spotify O-EASTでThe BONEZを迎えて実施される。ASHの夢が現実のものとなる同公演が、ますます楽しみな対談となった。

   ◆   ◆   ◆

■それでも続けるところに
■ロックンロールの美学がある

──ASH DA HEROが2月からスタートさせている対バンシリーズ<ASH DA HERO presents "GACHINKO">の第二弾が3月22日にSpotify O-EASTで行なわれますが、そのライヴの対バン相手が、JESSE率いるThe BONEZです。ASHがJESSEにオファーした理由は?

ASH:俺が中学の頃からRIZEを聴いてて。ドンピシャですからね、世代的に。

JESSE:ヤバいね(笑)。改めて、こういう話をしたことないもんね。

ASH:ないない。だから緊張するんですよ。ライヴハウスとかフェスとかでしか会わないから。で、今日はASH DA HEROの最新音源と最新映像を持ってきました。よかったら聴いてください。


JESSE:ありがとう。今日までマジで我慢してたから、ASHの曲を何も聴かないように。なるべくディグらないで、先入観を持たないようにするために。ASHは最初にバンドをやって、その後はソロで活動してきたわけじゃん。俺も、16歳ぐらいから一人のMCとしての自分と、バンドの自分というふうに、100%分けてやってきた。でも“両方を一緒にしてやってもいいじゃん”ってなるまでの葛藤は、俺もクソ分かるから。そういう葛藤を経て、再びバンドを組んだ今のASHを見たいなと思ってて。前々からASHのことは知っているけど、今がカッコよければ、過去がどうであれカッコいいわけじゃん。今がカッコよくて、その今を明日もやって、明後日もやり続けるという。超タフなロードなんだよ、ミュージシャンって。

ASH:うん、分かる。間違いない。

JESSE:それをずーっとやり続けたいと思う人じゃないと、生き残っちゃいけないものだと思うし。

ASH:うん、ロックンロールってそういうもんだと思う。ロックンロールって実は失敗の美学があると思っていて。どうして、転がり続けて回り続けて、前に行くのかってことですよね。普通に宙を舞うストレート球は全然ロックじゃない。構えられたキャッチャーミットに全然ボールが入んなくても、それでも続けるところに、ロックンロールの美学があると思うから。

JESSE:うん。失敗はしないといけないんだよ。続ける過程で失敗しないと、絶対に自分の行きたい場所には行けないものだから。

──失敗することで、ハングリー精神がさらに高まることもありますからね。

JESSE:だし、美学を感じるのって、ごく自然なことだと思うよ。俺は自分のことを“ミュージシャンなのかな?”とか、“ミュージシャンというものにガッチリとハマってないな”って思うときもあって。っていうのも、俺には“バンドマン”という言葉が一番しっくりくるんだよね。ライブ前にみんなで車から機材を降ろしてステージにセットしたり、ギターの弦を張ったりするのも好きだから。

ASH:“楽器を持っているだけで、俺、カッコいい”みたいなところがあるよね。ロマンが。

JESSE:そうそう、本当にロマン。人がどう思うかじゃなくてね。

ASH:うん。自分がそのロマンに浸れるか、酔えるかってのは、すごく大事だと思う。

JESSE:俺、RIZEでデビューしてからライヴはワンマンで、しかもデカい箱でやってきたんだよね。それって全バンドマンの夢なのかもしれないけど、The BONEZを始めたときに気づいたことあって。それが“対バンってすげー大事だな”ってこと。先輩も後輩も同期ともやって、自分を試せる場所を対バンが作ってくれた。ライヴが良かったら次もうまく変われるし、バンドのことも広まる。良くなかったら、そこで止まる。だから対バンのときって、カッコつけなきゃいけないんだけどさ。それがバレるとダサくなるんだよね。


ASH:RIZEからThe BONEZに切り替わるとき、一回、ソロプロジェクトやったでしょう?

JESSE:JESSE & The BONEZ?

ASH:そう。俺はJESSE君がGI CODE名義で作った『E・D・O・C・I・G』も超好きだし、SORASANZEN名義でラッパーとフィーチャリングしてやっているのも大好きで。オジロザウルスのDVDも持ってるから。

JESSE:オジロザウルスとやった「Soul Dier feat. SORASANZEN」ね。

ASH:そうそう。RIZEの“JESSE”はやっぱり俺らの世代からするとカリスマだし、ファッションアイコンで。頭の先からつま先まで全部真似していた時期も俺にはあったし。“JESSE”のせいで俺は金髪坊主にして、「どうしたの…?」って女の子から引かれたっていう(笑)。

JESSE:分かる(笑)。なんで金髪坊主は引かれるのかな? 男には超ウケるのに。ちょうど昨日、嫁とその闘いをしたんだよ。「今年夏、金髪坊主にしたいんだよね」と言ったら、「それはなしだから」とバッサリ。“エエッ!?”みたいな(笑)。家庭内からすでに反対意見だから(笑)。

ASH:男のロマンを感じるんだけどね、金髪坊主には。

JESSE:潔いところがあるよね。ただの坊主じゃなくて。坊主って反省したときにやるやつじゃん。だけど金髪にしているっていう。

ASH:反体制だっていう。

JESSE:そうそう。勢いあるときにしかできないから。


ASH:じゃあ、俺もやろうかな(笑)。話をJESSE & The BONEZに戻すけど、RIZEをやりつつJESSE & The BONEZを始めたとき、JESSE君がすごいニュートラルになったなって印象があったんですよ。JESSE君のライフストーリーがひとつの物語だとしたら、“外伝”を新たに始めるんだなと思った。俺は最初、ラッパーになっていくのかなと思ってたんだけど、やっている音はロックに通じるものがあって、結果、The BONEZというバンドになった。その1枚目を聴いたとき、“JESSEはこっちもやるのか!?”と。俺がドンピシャに好きなタイプの音楽だったから。

JESSE:メロディがちゃんとあってね。

ASH:そう。例えばRIZEサウンドって、説明できない圧倒的な塊っていうものがある。悪い音が軽い音をふっ飛ばしていくような、パンチラインあるリリックがそのまんま体現されるようなバンドだと思ってて。でもThe BONEZは歌メロもしっかりしているし、誤解を恐れずに言うと、The BONEZのほうが音が広いと思う。

JESSE:ああ、確かに。

ASH:RIZEは、“俺らは俺らで最高のもんをやってるから、文句あるヤツはライヴハウスから去れ”ぐらいの強烈さがすごくある。

JESSE:メジャーでやってるくせにね(笑)。

ASH:そうそう(笑)。そこがカッコいいんだけどね。でもThe BONEZは、いい意味で壁と天井がない。青空もすごく似合う、夕焼けもすごく似合うバンドだから、“うわ〜、ライヴを観てみたい”ってなるよね。そもそもメンバーもメンバーだし。

JESSE:まあね、“P.T.P. × RIZE”とか言われちゃうぐらいの。それもたまたまなんだけどね。俺のソロの手伝いで、1ライヴだけのメンバーだったから、最初は。ただ、確かに俺はThe BONEZをやるとき、RIZEとは100%分けたんだよ。RIZEでやれることはRIZEでやればいいし、The BONEZではRIZEでできないことをやろうって。RIZEでの俺はポジティヴで、いつだってTHE SUN(太陽)みたいな自分でさ。

ASH:マジで俺にとってもTHE SUNだったから。

JESSE:でもそんな俺も、マジでクソみたいな自分がいたり、すごくネガティヴなときもあって。俺は基本的にネガティヴってワードが嫌いだから、どんなネガティヴもポジティヴに変えられる裏技を持ってる。それでも人に対して考えちゃいけない考え方をしてしまったり。それも俺なんだけど、そういうのをずーっと殺して生きてきたわけよ、そんな俺はないものとして。でも、“英詞にしたら出せるかも。100%伝わらなければ、出せる”と思った。あと、俺はそれまで歌を本当にサボってきたんだよね。ラップだけでやってきたから。やっぱり“自分の不得意なところをすごく頑張らなければいけない”と思った結果が、The BONEZ。少し醜くても、とにかく何も隠すなと。鎧なしで裸で勇気を出してやろうってのがThe BONEZだね。

ASH:それはリリックに出てると思う。年下の俺が言うのもなんだけど、リリックがめちゃくちゃ素直じゃないですか。英詞だから余計にそうなれるんだろうし。

JESSE:うん、日本詞だったら恥ずかしくて言えないことだらけだから。

ASH:分かる。俺もそういう書き方をするときもあるから。

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