ブルース・ディッキンソン、30年前にアイアン・メイデンを脱退した理由を説明
アイアン・メイデンのフロントマン、ブルース・ディッキンソンが、1993年にバンドを脱退した理由を説明した。当時は、二兎を追う者は一兎をも得ずと考えたらしい。
ディッキンソンは今週(3月23日)、カナダのモントリオールで開いたスポークン・ワード公演で、ファンからの質問に応え、こう話したという。「正直なところ、他の人たち同様、俺も驚いたよ。当時、誰も信じなかったと思う。俺はこう考えたんだ。もしずっとメイデンにいたら、俺が学ぶのはメイデン内のことだけだ。メイデン外のことを学ぶには、そこを離れねばならない。そうでなければ、誰も君を真剣に取らないだろう。“ああ、頑張れよ。ソロ。アルバムやるんだな。楽しませてやろう。そしたら彼はアイアン・メイデンに戻れる”ってなるだろ。俺はそれが嫌だった。だから、“クソ、俺は脱退するしかない”って思ったんだ」
「(他の人たちからは)“上手く行かなかったらどうするんだ?”って言われたもんだ。俺は、“神もしくは運命が、多分これが最良だと言っている”って答えてた。空想の世界で何もせず、最終的に不機嫌な奴になるより、何か別のことに人生を費やすほうがいいって」
ディッキンソンは、1993年にアイアン・メイデンを去った後、ソロ活動に専念し、4枚のソロ・アルバムをリリース。6年後の1999年にアイアン・メイデンに復帰した。
彼は2019年、スペインのRock FMのインタビューで、前を向いたから、バンドに復帰したと話している。「俺らはリユニオンみたいなことをして、再起を図ろうとしてるんじゃないってことだけは、確信する必要があった。俺は過去には戻りたくなかった。未来を見据えての……、素晴らしいニュー・アルバムを作ったり、このバンドの機動力や方向性を再始動するのが目的でなければならない。スティーヴ(・ハリス)も、それが彼の望んでいることだと言っていた。だから、俺は“よし、じゃあやろう”って答えたんだ。実際、その後作った最初の1枚、『Brave New World』(2000年)は、俺はメイデンの最高傑作になったと思ってる」
ディッキンソンは、アイアン・メイデン在籍中の1990年に初のソロ・アルバム『Tattooed Millionaire』を発表。復帰後も6枚目のソロ・アルバム『Tyranny Of Souls』(2005年)をリリースし、現在、さらなるアルバムの制作を進めている。
Ako Suzuki
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