【インタビュー】健康、lynch.悠介×真空ホロウ松本明人が語る第一章開幕「不完全なほうが愛くるしさがある」

■対バンツアーがしたいんですよ
■さらに言えば＜健康フェス＞も

──5月からスタートするツアー＜健回 chapter #1 -未来-＞も楽しく廻れそうですね。

悠介：回数を重ねたらさらにバンド感が出来上がっていくだろうし、毎回新鮮な気持ちで見てもらえるような気がします。そこは僕らも楽しみにしているので。

松本：あと楽しみなのが、絶対僕を知らない人の前で歌うんですよ。お互いもそうだし、THE NOVEMBERSとユナイトのファンの人がいてくれたりとか、絶対に交わらない人たちが交わる場所での人間を観るのが楽しみです。どんなファン層なんですか？って話を聞くと、絶対に違うんですよ。そういった全方位の方々に良かったと思ってもらえたら本望ですね。ちょっとオーディションみたいな気分です。あ、せっかくなら最初にふたりが共演した弾き語りライブを観てくれた人に観てほしいね。

悠介：たしかに。ツアーで行くTHE BOTTOM LINE NAGOYAの下にあるBL cafeは、明人くんの弾き語りライブ(＜真空ホロウ Acoustic Tour 2016『真空歩廊展 -第一回-』＞)に僕がゲストで出た場所なんですよ。ある意味、原点というか。

松本：なんかグッと来そうだね。あと野望として、まだ誰にも言ってないんですけど、対バンツアーしたいんですよ。めちゃくちゃおもしろそうじゃない？

悠介：逆にもう各地方の小屋ブッキングとかでもいいかも。

──音楽性的に、どんなジャンルとでもできるっていう強みはありますよね。

松本：そうですね。僕の青春をそのまま音に昇華させた感じなので、2000年代当時のバンドと対バンしたらすごいこと起きそうな気もする。THE BACK HORN(映画『アカルイミライ』主題歌担当)とか。

悠介：いやいやいや……言っても我々はぺーぺーですから（笑）。

松本：まだ活動して半年だった（笑）。さらに言えば、＜健康フェス＞がしたいんですよ。ユナイト、THE NOVEMBERS、lynch.、真空ホロウ、健康で。HAPPY FARMもやってもらって。


──最高じゃないですか（笑）。ぜひ実現してほしいです。lynch.に関しては昨年末で活動休止に入ったわけですが、この期間は健康も含めて、自分のギターだったり音楽だったりに向き合う時間になっていきそうですか？

悠介：うーん……でも、あんまり変わらないんですよね。lynch.の曲も思いついたら作ってますし。特に健康だけに集中しているわけでもないので、僕の中でのスタンスとしては通常通りというか。でも今、健康で自分の好きなもの、自分の純度を高めたギターフレーズだったり、lynch.ではあまり表現しないようなこともやれているので。それをlynch.がまた動き出した時に、どれぐらいの割合になるかはわからないですけど、活かせられたらいいなと思ってます。それはギターだけじゃなくて、たとえばさっき言った同期のグリッドをあえてズラして血を通わせたりする作業だったり、そういう部分でもスキルを高めて還元できたらいいなと思う。それなりに歴を積んできてはいますけど、まだまだ自分の知らないことがたくさんあって、いろいろなことが新鮮なので、吸収していく期間にはなっています。だから楽しいですよ。

──休止という発表を経て、心境の変化みたいなのはあったりするんですか？

悠介：うーん……なんだろうな、心境というか、耳を休めてます（笑）。ずーっと低音域ばっかりを聴いてきたので。耳を休ませて、普通の感覚に戻してから改めて低音に戻ったほうが、前よりいい感じに出せるような気がしてます。まあ、全部徐々にですけどね。言ってもまだ3ヵ月くらいしか経ってないので。

──ちなみに、葉月さんもソロをスタートしていますが、お互いどう動くのかは意識したりします？

悠介：いや、全く（苦笑）。

松本：そうなんだ。

悠介：そこを意識しても、正直意味はないのかな？と。また戻った時に、“お！そういう進化を遂げたんだね”っていうような驚きと新鮮味を感じたいなという気持ちはありますけどね。

取材・文◎後藤寛子






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