【インタビュー】村上佳佑、肩をポンと叩いて温かく見守ってくれるような感触のニューシングル「Alright」

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村上佳佑のニューシングル「Alright」は春風や春の日射しのような明るいパワーが詰まった曲だ。リスナーの気分を明るくして、前に進んでいく活力をもたらしてくれるのは、彼の歌声に優しさと温かさとともに、突き抜けた力強さが備わっているからだろう。<素晴らしい未来が僕を待っているんだ>というメッセージが真っ直ぐ届いてくる。聴き手の背中を押すというよりも、肩をポンと叩いて温かく見守ってくれるような感触があり、伸びやかな歌声が自然に入ってくる。編曲は親交のあるシンガーソングライターの松室政哉が担当している。ポップで人間味あふれるサウンドも魅力的だ。この「Alright」について話を聞いた。

■今日もいい日だったな。明日が楽しみだな
■という気持ちになってもらえたらいいな


――「Alright」はいつ頃作った曲なのですか?

村上佳佑(以下、村上):ワンコーラスできたのは2020年に入って少したったくらいの時期でした。曲の歌詞にある通りなんですけど、思うように外出できなくて、ふさぎこんでいた時期が続いていたんですが、たまたま天気が良くて、気分が晴れやかになった瞬間があったんです。なぜか希望が満ちあふれてきて、なんでもできるような気がして、ギターを持って作り始めたら、すぐに曲になりました。その時の自分の気持ちをそのまま曲にしたという感じですね。

――自分の気持ちを素直に表した曲だからこそ、真っ直ぐ入ってくるんですね。

村上:自分がリアルな生活の中で感じたことを素直に書いたからだと思います。自分で書く曲って、自分に宛てたメッセージ、みたいなところから始まっている場合が多いんです。この曲も自分を鼓舞している曲ですね。自分がこうあってくれたらいいなあという願望を込めつつ、同時に自分の価値観も投影して書きました。

――2020年にワンコーラス作って、最終的に完成したのはいつ頃ですか?

村上:曲として完成させたのは去年ですね。この曲をライブでやりたい、みなさんの前で歌いたいという気持ちが強かったんです。リリース前提ではなくて、ライブに来てくれた方に披露したいという気持ちで完成させました。最初にライブでやった時も、コンサートのキーになる場所で歌いました。この曲の持っているポジティブなメッセージを肌で感じてもらいたかったからです。曲調もポップで明るいですし、この曲を聴いて、「今日もいい日だったな。明日が楽しみだな」という気持ちになってもらえたらと思って歌っていました。

――<素晴らしい未来が僕を待っているんだ>というフレーズもとても印象的です。このフレーズは最初からあったのですか?

村上:そうですね。レコーディングする段階で、他の部分は手直ししたところもありますが、サビのフレーズは初期の段階で完成していました。僕自身、去年の後半くらいから、感覚として運気が上向きになっているような気がしていたので、その感覚も反映されていると思います。

――2021年は3か月連続でデジタルシングルのリリースもありましたしね。

村上:コロナ禍という状況はありますが、新しい出会いもあって、現状を打破していけるんじゃないかという新しい可能性を感じたんです。そういう要素もレコーディングする際に、音の中に入っているかもしれません。


――歌詞では2コーラス目の<優しい気持ちはめぐりあい そしてまた還るのさ>というフレーズには、村上さんの人間性が表れていると感じました。

村上:僕が常々考えていることや願っていることを歌詞に込めました。やはり優しい世界であってほしいと思うんです。僕が理想としているのは、個性の違い、価値観の違いも含めて、そういう人もいるって理解していく優しい世界です。「情けは人のためならず」という言葉がありますが、本当にそうだよなって共感しています。人に優しくすることは、ひいては自分に返ってくると思うんですね。なので、「Alright」はミクロの視点では自分を鼓舞する歌ですが、マクロの視点としては、みんながこうやって生きていったら、世界は良くなっていくかもしれないねというマインドが入っている歌だと思っています。

――昨年リリースしたデジタルシングル「風の名前」の取材の時に、「言霊」ということをおっしゃっていましたが、この曲もポジティブなメッセージを歌うことで、ポジティブなものを引き寄せるパワーがありそうですね。

村上:前向きな言葉を口にしていくこと、自分から前向きに行動していくことが大事だと思っています。人を愛することでも、まず自分から愛することが大事だし、すべては自分次第ですよね。まず自分が前向きな気分になることが、自分の人生を切り開いていく第一歩になるんじゃないかと考えています。

――「Alright」というタイトルにしたのは?

村上:覚えやすいタイトルにしたかったんです。ひと言で言い切るタイトルがふさわしいのかなと。この曲全体として言いたいことは「大丈夫だから、進んでみなよ」ってことなんです。いい意味での根拠のなさなので、その気持ちをひと言でまとめるとしたら、「Alright」だろうということになりました。

――「大丈夫だよ」って言ってもらえるのは大きいことだなと思います。

村上:話が逸れてしまいますが、僕が音楽をやることについて、母は1回も否定的なことを言ったことがないんです。もちろん否定されても成功する人は成功するのかもしれませんが、僕としては、母が否定せずにいてくれたことがとても大きな後押しになったし、安心感をもたらしてくれたんですね。人って、言葉ひとつで大きく気分が変わると思うんですよ。この人が「大丈夫」って言ってくれているから、じゃあ大丈夫なんだなって思えたりするじゃないですか。

――確かにそうですね。

村上:「大丈夫だよ」という言葉はとてもシンプルなんですが、ものすごく大事だなと肌で感じていたんです。僕のことを応援してくれる友人に、「佳ちゃんなら、やれると思うんだよね」って言われた時に、そのささいな言葉が自分の頑張る気力につながった経験があるんですね。自分が実際に経験してきたことも含めて、歌にしているところはありますね。

――ギターで作ったとのことですが、歌の世界とサウンドもマッチしています。サウンド面ではどんなことをイメージしていましたか?

村上:ギターはちょっと泥臭さすら感じるアコースティックなもの、良い意味での土着性がある音色にしたいということはイメージしていました。

――編曲を担当しているのは村上さんと親交の深いシンガーソングライターの松室政哉さんです。過去にも「モノクロ世界」でメロディの共作と編曲を松室さんがされています。今回はどういう経緯で依頼されたのですか?

村上:自分の中で完成形が見えていたんですが、こういうサウンドにするならムロ(松室政哉)くんだよなってすぐに思ったんです。それでスタッフに相談して、ムロくんも快く引き受けてくれて実現しました。ムロくんとは共作もしていますし、すでにリレーションが築けているので、「こんな感じでいきたいんです」って言葉のやりとりをするだけで、数日後にはほぼ今ある形のアレンジが送られてきて、かなりのスピード感で曲が完成しました。

――どんな言葉のやりとりをしたのですか?

村上:アレンジしてもらうにあたって、ゴスペルとポップスの参考曲をあげたことと、エレピを使いながらも、バンドサウンドでありたいということは伝えました。僕自身、ゴスペルをそれほど深くは聴いていないのですが、この曲にはゴスペルのエッセンスを入れかったんです。人を賛美する歌、応援する歌という部分では、どこかで共通する部分もあると感じていたので。

――曲を渡した時に、松室さんから何か反応はありましたか?

村上:特にはなかったような気がしますね。ムロくんって、だいたいそうなんですよ。僕のライブ配信を観てもらった時の反応も、第一声が「めっちゃ、歌うまいな」で、その次が「めっちゃ、しゃべるな」でしたから(笑)。レコーディングをしていても、「めっちゃ、歌うまいな」って言っていましたね(笑)。

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