【インタビュー】牧島 輝(さぐぱん)、「僕の歌がそばにあることで、僕を近くに感じてくれたら」

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MANKAI STAGE『A3!』の碓氷真澄役や、ミュージカル『刀剣乱舞』の大倶利伽羅役で注目を集め、2.5次元舞台はもちろん、さまざまなジャンルの舞台で活躍している若手人気俳優・牧島 輝。

そんな彼がアーティスト名義“さぐぱん”として、5月4日に1stミニアルバム『さぐわん』をリリースする。

◆撮り下ろし画像(10枚)

アーティストとしての第一歩を踏み出し、彼は今何を思うのか。今回BARKS初となるインタビューを実施し、気になる“さぐぱん”の由来や楽曲、そして1stライブへの思いを聞いた。

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■作詞やイラストは、心の内側を見せているようで恥ずかしい

──まずはアーティスト活動を始めた経緯を教えてください。

牧島:僕は役者として活動していて、まさかアーティスト活動をするなんて思ってもいなかったんです。でも、声を掛けていただき、面白そうだなって感じて。もともと音楽は好きでしたし、人生一度きりなんで挑戦してみようかな、と。

──やはり気になるのが「さぐぱん」というアーティスト名です。なぜこの名前にしようと思ったのでしょうか?

牧島:雰囲気ですね(笑)。よりアーティストっぽい感じを出すために名前を変えようという話になったのですが、いざ変えようとしたらいい名前が全然思い浮かばなかったんです。マネージャーに助けてもらおうと思って相談したんですけど、いろんな案を出しているうちにだんだん恥ずかしくなっちゃって……。英語の名前は僕には似合わないと思っていたので、響きだけで決めました。

──響きというと、たとえば“さぐ”はHIP HOPのアーティストがよく使うスラングの“thug”を連想させます。

牧島:そういうのもありますね。他にも名前の候補をたくさん出したのですが、いろいろ却下されてしまって。“さぐぱんだ”っていう案もあったんですが、「なんで“さぐぱんだ”なんだ」って聞かれたときに「動物が好きだから」以外の答えが見つからなかったので(笑)、“だ”を省いて、意味をふわっとさせました。

──意味があるようでないようなイメージなんですね。

牧島:そうなんです。実は「“Blue Ocean”はどうか」って言われたこともあって……。「このままだったら“Blue Ocean”になってしまう!」って思って、結構焦りましたね(笑)。あんまりカッコつけたくないんですよ。“くまモン”みたいなゆるキャラっぽいイメージで捉えてもらえるといいかなと思っています。

──同じ4文字ですしね(笑)。アルバムを拝聴したのですが、全体的にちょっと切ないような手触りの楽曲が多い印象でした。制作にあたって、牧島さんもアイディアは出されたのですか?

牧島:ミニアルバムをリリースするからには、方向性というか、“色”を決めた方がいいだろうって話になって……僕、A型なんですけど、めちゃくちゃA型気質が強いと自分では思っていて、統一感やバランスをすごく気にしてしまうんです。だから色がバラバラになっているよりは、まとまっていた方が気持ちいいんですよね。


──具体的なイメージはあったのでしょうか?

牧島:「爽やかにしたくない」っていうのはありました。プライベートの僕は、どちらかというと“陽の当たるところ”にはいないから、明るい雰囲気で発信するのは、いずれしんどくなるような気がしたんです。ちょっと暗かったり、影があったりする方が、自分に嘘をつくことなくいられるのかなと。

──本作では作詞に挑戦したり、ミュージックビデオのイラストを手がけたりしていますが、牧島さんにとって創作表現はどういったものだと感じていますか。

牧島:自分の心の内側を見せている感じがして、恥ずかしいですね(笑)。イラストも実はたくさん書いているのですがなんだか気恥ずかしくてあまり出していないんです。

──そうなんですね。でも、内面を見せてもらえるのは、ファンにとっては、とても嬉しいことだと思います。

牧島:喜んでくれる人がいるから、恥ずかしくても発信できるんですよね。全員から「なんだこれ?」って言われたら、僕は何もできなくなってしまう。……そう考えると、昔の画家はすごいですよね。世の中の評価がどうであれ、自分が信じる美しいものを描き続けたんですから。僕は周りに肯定されないとしおれてしまうので、そんな強さは持っていません(笑)。

──今は、良くも悪くもSNSなどでダイレクトに反応が返ってきますよね。

牧島:そうなんです。僕、InstagramのDMを解放しているんで、そこにファンの方がメッセージを送ってくれるんですよ。返信はしないんですけど、そのメッセージを読むのが大好きで。でも、たまに酷いことを言ってくる人もいるんですよね……。だから、自分が考えたことや作ったものを発信していくのはとても勇気がいることなんですが、喜んでくれる人がいるから頑張れています。

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