【ライブレポート】FANTASTIC◇CIRCUS、日比谷野音で17年ぶり復活祭「今、そこに見えているのが奇跡です」

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TsutomuIshizuki(Vo)、kazuya(G)、SHUN.(G)といったフロントマン3人によるユニットFANTASTIC◇CIRCUSが5月14日、日比谷野外音楽堂にてワンマンライブ<転生-TENSEISM- FtC 30th ANNIVERSARY>を開催した。“FtC”結成30周年を記念して行われた同公演は、 FANATIC◇CRISISからFANTASTIC◇CIRCUSへの“転生”=“生まれ変わり”を高らかに告げるものであり、彼らの現在、過去、未来を輝かしく映し出した。

◆FANTASTIC♢CIRCUS 画像

17年前の2005年5月14日、東京ベイNKホールにて約13年間の活動に幕を下ろしたFANATIC♢CRISISだが、FANTASTIC◇CIRCUS名義による<REIWA GANNEN SPECIAL PROJECT ONE NIGHT DINNER SHOW 2019「FANTASTIC◇CIRCUS」>でTsutomuIshizuki、kazuya、SHUN.が2019年11月に再集結。これはクローズドな限定的ディナーショウ形式であり、一夜限りのものだった。その状況が大きく進展したのが2022年元旦のこと。新年の幕開けとともにオフィシャルTwitter上で、<転生-TENSEISM- FtC 30th ANNIVERSARY>開催をアナウンス。それも解散ライブの日程と同じ5月14日に、所縁のある日比谷野外音楽堂で実施されるというニュースは大きな話題となった。ここに至るまでの経緯は2022年1月に公開したBARKSインタビューで赤裸々に語られているが、「一度終わったものは、終わったことに間違いない。それが時を経て転生した。形は変わったけど、楽曲もみんなの想いも残っている」というTsutomuIshizukiの言葉が印象深い。

FANATIC◇CRISISの解散ライブから17年後の同日、TsutomuIshizuki、kazuya、SHUN.の3人がFANTASTIC◇CIRCUSとして日比谷野外音楽堂のステージに立つ。サポートを務めるリズム隊は、NATCHIN (B / SIAM SHADE)とLEVIN (Dr / La'cryma Christi)といった同時代を駆け抜けた2人だ。満席の会場に鳴り響くマーチングビートのSEに乗せて、いよいよメンバーがゆっくりと舞台へ姿を現した。


オープニングナンバーは「サーカス」。1997年8月発表のメジャー1stシングル収録曲であり、バンド名にも通じる同曲が17年の空白を埋める。総立ちの客席が腕を振り上げ、メンバー3人は滾る感情を歌声や演奏に乗せていくようだ。「さぁ躍れ!」と客席を揺らし続けた名曲「Queen」に次いで奏でられたのが、「火の鳥」だ。「“転生”というキーワードと「火の鳥」という楽曲の持つ物語が紐づいた」とは前述のインタビューでTsutomuIshizukiが語った言葉であり、FANTASTIC◇CIRCUS名義でリメイク「火の鳥 2022」が制作されるなど、今回の<転生-TENSEISM- >を象徴する楽曲でもある。“舞いあがれ愛しさよ”という歌詞に合わせて、空へ両手を舞い上がらせる客席の光景が圧巻だ。「Maybe true」はリリース当時、オリコンシングルチャートのトップ5にランクインしたメジャー6thシングル。ポップにして切なさ漂うメロディをモニターに足を乗せて熱唱するTsutomuIshizuki。SHUN.とkazuyaのギターソロが感情の起伏をなぞるように響き渡り、力強いバッキングが心を奮い立たせるようだ。そして、昼前までの豪雨が嘘のように晴れた大空へ向けて、TsutomuIshizukiがMCでこう語った。

「みなさん、目の前を観てください。今、そこに見えているのが奇跡です。FANTASTIC◇CIRCUSのサーカスへようこそ」──TsutomuIshizuki

続く「SLEEPER」はメジャー2ndシングル。kazuyaのギターリフと16ビートカッティング、SHUN.のアコースティックなストロークがエモーショナル。TsutomuIshizukiの紡ぐメロディーは哀愁を帯びて日比谷上空を染めていく。心地よい音が現実を忘れさせて夢の世界へ誘うようだ。そのまどろみを切り裂いたのが「月の花」の激しいイントロ。SHUN.はステージ最前へ踊り出てギターソロを熱演、kazuyaの攻撃的なコードアプローチが冴え渡る。TsutomuIshizukiはステージ上手下手を移動しながら荒ぶる熱情の花を客席に咲かせた。メジャー6thアルバム『5』収録曲「again」が描き出したのは、愛しい日々と青春の風景。思い出のページをめくるようなステージが当時の記憶を蘇らせる。


「僕らの日常はこの2年ですべて変わりました。すべてが元通りにはいきませんが、ここからが復活祭だと僕らは思っています」──TsutomuIshizuki
「ここに立った瞬間、あのときの気持ちが全部甦りました」──SHUN.
「17年間、お待たせしました」──kazuya

「その気で来てんだろう、お前ら!!」というTsutomuIshizukiの煽りを合図に、「心に花を 心に棘を」から中盤がスタート。さらに「今、みんなの胸に抱えている嫌なこと、全部ここで消してください」とパーティーロックチューン「ERASE YOU」が熱狂を加速させ、パンクチューン「地下鉄のメロディー」ではSHUN.の煽りに合わせて客席が一斉に飛び跳ねるなど、アッパーチューンの連発が日比谷野音を揺らした。

「MADE IN BLUE」のイントロが響き渡ると客席が手を高く掲げ、スクラッチ音を合図に「EXIT」へ。背中合わせでギターを弾くkazuyaとSHUN.の姿も、この日の名場面のひとつ。「THE.NEVER.INNOCENT」はハートフルでドラマティックなサウンドが秀逸で、NATCHINとLEVINのリズム隊がうねりを上げた。ちなみに「MADE IN BLUE」「THE.NEVER.INNOCENT」、このあとに演奏された「[キミガイルセカイ]」という流れは17年前のラストライブの本編後半を彷彿とさせるセットリストでもあった。


「この時代に変わらない風景を見れるとは思っていませんでした。17年前の今日、FANATIC◇CRISISは解散しました。そして、30年前に生まれた魂が、ここ野音にて、この3人に転生いたしました。これはFANATI◇CRISISの再結成でも、再活動でもない、“転生”です。30年経った今だから、より高みを目指します」──TsutomuIshizuki

本編ラストは、「[キミガイルセカイ]」と「キミガイタセカイ」。スケール感あふれるバラードチューン「[キミガイルセカイ]」は7分越えの大作。一方の「キミガイタセカイ」はFANTASTIC◇CIRCUS名義による楽曲だ。あえてこの2曲を並べたところに、再び3人が新しい明日へ歩く理由が伝わってくるような本編の締めくくりでもあった。


「また、こんな素敵な景色を見れるとは思っていませんでした。最初は参加するのを迷っていたけど、メンバーや仲間たち、竜ちゃん(Ryuji (B) / FANATIC♢CRISIS)がそれを喜んでくれて。本当に良かったなと思っています」──SHUN.
「こんなにもこのプロジェクトのことを喜んでくれる人たちが大勢いて、竜ちゃんなんか俺らよりもテンション高くて。今日も、こんなにもたくさん目の前に仲間がいるんだよ、もう最高。みんなの物語の中に改めて僕らがいること、本当にありがとうございます」──kazuya
「みんなの心の中に僕らがまだ生きていてくれたことで、すべてが繋がって今日を迎えられた。この日に感謝いたします。本日、FANTASTIC◇CIRCUS、転生しました。人生を懸けてこの歌を」──TsutomuIshizuki

アンコールはTsutomuIshizukiのこの言葉に続いて「LIFE」からスタート。“例えば人生にもし 勝ち負けがあり 優劣があるなら 君と肩を並べて winnerにツバを吐いてやろう” “果てしない未来へ”という歌詞に、ここから再び歩き出すこと、未来を共に作り出すことを宣言するような晴れやかさが漂う。すっかり暗くなった会場に、客席のペンライトが白い光の絨毯を描き出した「体温をこえて」。「黄金の月」ではTsutomuIshizukiの歌と動きに合わせて大きく揺れるペンライトの光がとても温かだった。そして、「すべての友のためにきっと明日は来るから。」の“未来は今 開かれた”という歌詞が、この夜を象徴し、3人のこれからを祝福するようでもあった。


ダブルアンコールは、「みんな一つになろう。だからここにいるんだよ。一個になろうぜ」という言葉に導かれて、「ONE -You are the one-」から。TsutomuIshizukiの雄叫びが会場をひとつにし、「今を生きよう」という言葉を合図に「追憶をこえるスピードで」へ。 そして<転生-TENSEISM- FtC 30th ANNIVERSARY>を締めくくるラストナンバーは「Love Me」だ。客席が両手を左右に大きく振り、その場で跳ねながら、“Love Me Love Love Me”を心の中で叫ぶ。17年間の空白など一瞬で埋められる。あの頃に時計の針を戻すことも、ここから先の未来を描くこともできる。FANTASTIC◇CIRCUSが、この日の公演をもって転生した。

FANTASTIC◇CIRCUSは、日比谷野外音楽堂ワンマン<転生-TENSEISM- FtC 30th ANNIVERSARY>追加公演となる<TENSEISM ENCORE>を9月4日に東京・品川インターシティホールで開催することに加え、日比谷野外音楽堂ワンマンの模様を収録した映像作品『FANTASTIC◇CIRCUS LIVE Blu-ray【TENSEISM】@Hibiya yagai Daiongakudo 2022.5.14』を8月6日に完全受注生産リリースすることも発表となっている。

撮影◎INTETSU


■FANTASTIC◇CIRCUS<転生-TENSEISM- FtC 30th ANNIVERSARY>2022年5月14日(土)@日比谷野外音楽堂セットリスト

01. サーカス
02. Queen
03. 火の鳥
04. Maybe true
05. SLEEPER
06. 月の花
07. again
08. 心に花を 心に棘を
09. ERASE YOU
10. 地下鉄のメロディー
11. MADE IN BLUE
12. EXIT
13. THE.NEVER.INNOCENT
14. [キミガイルセカイ]
15. キミガイタセカイ
encore
16. LIFE
17. 体温をこえて
18. 黄金の月
19. すべての友のためにきっと明日は来るから。
encore
20. ONE -You are the one-
21. 追憶をこえるスピードで
22. Love Me


■追加公演<TENSEISM ENCORE.>

2022年9月4日(日) 東京・品川インターシティホール
open15:00 / start16:00
【1次先行受付】
受付期間:5月14日(土)21:00~5月22日(日)23:59
https://w.pia.jp/s/ftccircus22of1/

■LIVE Blu-ray『FANTASTIC◇CIRCUS LIVE Blu-ray【TENSEISM】@Hibiya yagai Daiongakudo 2022.5.14』

2022年8月6日リリース
【完全受注生産盤】9500円(送料込)
受注受付期間:2022年5月14日~6月5日
※オフィシャルSNS・LINEから受付可
※2022年5月14日開催<転生>日比谷野外大音楽堂公演を収録したBlu-rayを完全受注生産で発売

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