ORANGE RANGE、結成21周年のカーニバルで「未来へのヒントを掴んで帰っていってほしい」

ツイート


2022年2月に結成21周年を迎え、2月23日に彼らにとっての故郷であり、アイデンティティでもある“沖縄”をテーマにしたEP『OKNW.ep』(ヨミ:オキナワイーピー)をリリースしたORANGE RANGEが、自身最大規模の公演を5月14日(土)、15日(日)の2日間にわたり神奈川・ぴあアリーナMMにて行った。今回BARKSでは、2日間のオフィシャルライブレポートを掲載する。

  ◆  ◆  ◆

■5月14日(土)/ORANGE RANGE ㊗︎21周年! スーパーウルトラちゅらちゅらカーニバル-ORANGE DAY-

結成21周年イヤーを迎えているORANGE RANGEによる2日間のカーニバルがぴあアリーナMMで開催。1日目をORANGE DAY、2日目をRANGE DAYと題し、21周年にちなんで1日21曲被りなしの全42曲(アンコールを入れると全47曲)を演奏するというライブだ。その初日の模様をレポートする。

まずは18年前にリリースされた大ヒット曲「以心電信」からスタート。カラフルでハッピーなサウンドに乗せて、HIROKI、RYO、YAMATOという3MCが、「つながっているんだ 僕らはいつも以心伝心」と歌うと、20年という時間の長さに裏打ちされた聴き手との絆をひしひしと感じる。途中、テンポを落として沖縄音楽風のアレンジを入れ込み、祝祭感を盛り上げる。

また、近年のORANGE RANGEのライブのひとつの魅力であるコラボが久々に実現した。HIROKIが山手学院高等学校吹奏楽部の13人を呼び込み、「高校生達がコロナによってほとんどの行事がなくなってしまい、寂しい思いをしている。ここで一緒に最高の思い出を作りましょう」とアジテートし、「イカSUMMER」へ。華やかなホーンが加わり、躍動感が増し増しに。メンバーも吹奏楽部の面々も満開の笑顔だ。さらに、横浜市立金沢高等学校のダンサーチーム“Zippers”が登場し、RYOが「みんなも負けないように踊ってください! 今日はおしゃれしてるやつよりも一番踊ったやつがおしゃれ番長だぜ」と呼びかけ、アグレッシブなダンスを携えた圧巻の「おしゃれ番長 feat.ソイソース」を披露。オーディエンスは楽しそうにジャンプして応える。

経験を経たからこそ、たくさんの大事な過去がある。そんな成熟したORANGE RANGEだからこそより説得力を持って響いた「SAYONARA」は大所帯のストリングスをバックに演奏された。「ありがとうを君へ 静かにそっと支えてくれてたね 時間を超えて今超えて ありがとうって君へ」と、20年間の感謝の気持ちに重なるフレーズを歌い放つ。

宇宙を思わせる映像が映し出され、スペイシーなミクスチャーロックの名曲「*~アスタリスク~」。そして、「リアル・バーチャル・混沌」とストレンジな世界に突入。さらに、ORANGE RANGE流のフィットネスソング「HEALTH」でのコミカルなシェイプアップダンスを交えてのパフォーマンスに会場が一体となった。「部活のつもりで始めたバンドが20年続くと思わなかった」とRYOが感慨深そうに話した後、翌日5月15日に本島復帰50周年を迎える故郷沖縄への想いを語った後、本島復帰50周年のテーマソングである「Melody」を披露。続く「フイリソシンカ」は、メンバー5人中4人の母校である北谷高校創作エイサーイメージソングということで、琉球舞団昇龍祭太鼓が登場し、YAMATOが奏でる三線とエイサーの掛け声が琉球民謡満載の温かいサインドに染みわたる。

今回のライブのオリジナル法被を3MCがまとっての「祭男爵」「Special Summer Sale」「お願い! セニョリータ」、たくさんのタオルが舞った「Enjoy!」という怒涛のパーティーソング連打もあった。オーディエンスは声が出せないということもあり、HIROKIが名付けた「無音はっちゃけ」で大いに盛り上がる。





20周年のお祭り1日目のラストを飾ったのは2003年にリリースされた記念すべきメジャーデビューシングル「キリキリマイ」だ。3MCに加え、NAOTO(G)とYOH(B)もステージ前方に出てきて楽器を思い切りかき鳴らす、ライブバンド・ORANGE RANGE全開のハードな楽曲を、デビュー時よりも凄みが増した破壊力でもって叩きつける。感傷を吹き飛ばすパワフルな余韻を残し、初日のORANGE DAYは終了した。

■5月15日(日)/ORANGE RANGE ㊗︎21周年! スーパーウルトラちゅらちゅらカーニバル-RANGE DAY-

オーディエンスのたくさんの拳が突き上げられた19年前のサードシングル「ビバ★ロック」、18年前の6thシングルでありTikTokでリバイバルヒット中の「ロコローション」という、お祭り感満載のスタート。HIROKIの「皆さんの生きてきた人生の中で鳴っていたORANGE RANGEの楽曲を共に蘇らせながら、未来へのヒントを掴んで帰っていってほしい」というMCに大きな拍手が起きる。

1日目に続いて、この日も近年のORANGE RANGEのライブの魅力である学生たちとのコラボがたくさん見られた。関東学院中学校高等学校のマーチングバンドを呼び込んでの「チャンピオーネ」はよりチアフルで勇壮に響き、studioDUAL東神奈川のダンサーチームを率いての「SUSHI食べたい feat.ソイソース」はステージ上の総勢20人以上が一体となってORANGE RANGEならではの奇妙なポップワールドを構築した。

一方で、「ラヴ・パレード」、ストリングス隊「Great Bear Strings -RANGE-」が加わっての「Walk on」、大ヒット曲「花」という、しっとりとした歌心が魅力の楽曲を続けざまに披露し、ぐっとオーディエンスを掴む。この振れ幅がORANGE RANGEの楽曲の大いなる武器だ。





そして、「Family」を幅広い世代で形成された総勢59名のコーラス隊「ゴスペルスパークル」と共に披露。故郷沖縄の当たり前の情景が描かれ、その大切さを何世代先にも受け継いでいこうという楽曲に込められた想いが具現化されたようなシーンだった。

終盤にはYAMATOとHIROKIのツインギターによる「HYSTERIC TAXI」、さらに「イケナイ太陽」「上海ハニー」を連打し、右肩上がりの盛り上がりを記録。長い期間みっちりと準備をして臨んだ21周年のお祭り。たくさんの人の笑顔を前にし、最後のMCではRYOが感極まり、HIROKIが「涙ぐんでる~!」と嬉しそうに突っ込む場面もあった。その後の「Иatural Pop」ではぴあアリーナがかけがえのない多幸感で満たされた。













NAOTOのギター、YOHのベース、サポートドラムの哲之に加え、YAMATOの三線、HIROKIのアコースティックギター、ストリングスという布陣による「落陽」の演奏中にRYOが「みんながいる限りORANGE RANGEは止まりませんからね。すり足でも進んでいくから。しかも置いてかないし。みんなで進んでいきましょう。ありがとう!」という再会を強く約束。2日間のカーニバルを大成功させたORANGE RANGEの未来が心から楽しみだ。



  ◆  ◆  ◆

撮影:平野タカシ

<ORANGE RANGE ㊗︎21周年! スーパーウルトラちゅらちゅらカーニバル>

[日時] 2022年5月14日(土) -ORANGE DAY- OPEN 17:00 / START 18:00
    2022年5月15日(日) -RANGE DAY- OPEN 15:30 / START 16:30
[会場] ぴあアリーナMM
[問] SOGO TOKYO (03−3405−9999)

特設サイト:https://orangerange.com/21th/

動画配信サービス「U-NEXT」配信情報
<独占見放題>
『ORANGE RANGE ㊗21周年! スーパーウルトラちゅらちゅらカーニバル -ORANGE DAY-』
配信時間:5月14日(土)17:30~ライブ終了時間まで

『ORANGE RANGE ㊗21周年! スーパーウルトラちゅらちゅらカーニバル -RANGE DAY-』
配信時間:5月15日(日)16:00~ライブ終了時間まで

●見逃し配信:〜2022年5月22日(日) 23:59まで

【視聴可能デバイス】
・スマートフォン / タブレット(U-NEXTアプリ)
・パソコン(Google Chrome / Firefox /Microsoft Edge / Safari)
・テレビ(Android TV / Amazon FireTV / FireTV Stick / Chromecast / Chromecast with Google TV / U-NEXT TV / AirPlay)
※ライブ配信には1時間に最大約5.5GBの通信量を消費します。Wi-Fi環境での視聴を推奨します。

特集へのリンク:https://t.unext.jp/r/orangerange_05

セットリストプレイリスト
ORANGE RANGE ㊗21周年! スーパーウルトラちゅらちゅらカーニバル -ORANGE DAY-
https://jvcmusic.lnk.to/ORANGE_DAY

ORANGE RANGE ㊗21周年! スーパーウルトラちゅらちゅらカーニバル -RANGE DAY-
https://jvcmusic.lnk.to/RANGE_DAY

この記事をツイート

この記事の関連情報

*

TREND BOX

編集部おすすめ

ARTIST RANKING

アーティストランキング

FEATURE / SERVICE

特集・サービス