【舞台裏トーク】<SATANIC CARNIVAL>BRAHMAN -暗影演舞-、RONZIが語る「こういう特別な演出をやらせてもらえるっていうのは本当にありがたい」
圧巻のステージだった。<SATANIC CARNIVAL 2022>初日トリにBRAHMAN -暗影演舞-名義で登場した彼らは、約50分間のステージに物語も意志もメッセージも描ききった。客席の熱狂と狂喜は先ごろ公開したレポートでお知らせしたとおりだ。BARKSはそのステージ直後に、RONZIのインタビューを実施した。
◆RONZI [BRAHMAN -暗影演舞-] 画像
<SATANIC CARNIVAL>初出演、BRAHMAN-暗影演舞-名義によるステージ、狂喜乱舞必至のセットリストとLOW IQ 01参加、そして好き好きロンちゃんについてが語られたレアな単独インタビューをお届けしたい。
◆ ◆ ◆
■<AIR JAM>以来だよね
■きっと嫌われてはいないよね!?
──今日のライブはどうでしたか?
RONZI:今日? すっごい緊張しちゃって。
──ええっ!? なんでまた?
RONZI:ライブが久しぶりだったからじゃない? 4月にあった<ARABAKI ROCK FEST.>以来のライブで、ひと月以上空いたからさ。しかも、今日のステージでけえんだもん。ステージがデカいと恥をかく回数も多いから緊張するんだよ。
──RONZIさんって緊張するほうなんですか?
RONZI:ツアーの初日は緊張するの。ちょっとずつ慣れてはいくんだけど。だからフェスなんて毎回緊張しちゃうよ。もちろん、フェス慣れっていうのもあるとは思うんだけど、最近はフェスもやってないじゃない? だからすっげえ緊張する。
──しかも初めて出るフェスで、トリで、大仕掛けで。
RONZI:そうだよ! しかも寒いのね! 寒いと体が動かないのね! そのことはこないだの<ARABAKI ROCK FEST.>で嫌というほど味わったはずなんだけど、今日もなぜかノースリーブでやっちゃった。まあ、雪が降らなくてよかったよ、<ARABAKI ROCK FEST.>は雪で死ぬかと思ったから。
──ライブ自体はどうでしたか?
RONZI:思ってたより(お客さんが)優しかったね。売れてるバンドがいっぱい出てるからもっと冷めた感じで見られるのかなと思ってたけど、わりと好いてくださってる方もいて、途中でイチさん(LOW IQ 01)が出てきたときも盛り上がったし、“あ、意外とその年代の人もいるんだ”って。それがよかったよね。
──<SATANIC CARNIVAL>にはどんなイメージがありましたか?
RONZI:日本の売れてるパンクバンドが出てるイメージかな。あと、PIZZA OF DEATHがやってるフェス。
──ピザの色が濃い企画に出るのは久しぶりですよね。
RONZI:<AIR JAM>以来だよね。PIZZA OF DEATHに好かれてるのか嫌われてるのかよくわからないけど、呼んでくれたってことは、きっと嫌われてはいないよね!?
──そりゃそうですよ! トリを任されてるぐらいなんだから!
RONZI:そうだよね! しかも、僕らは演出の都合上、暗い時間帯じゃないとできないっていうのがあったんだけど、それでもやらせてくれたからありがたかった。
──今日のライブは去年からのツアーと同様に紗幕を使った演出がメインになりましたけど、そのときとはまた違った新たな映像が使われていましたね。
RONZI:そう、ちょっと違ったね。こないだはホールツアーだったから激しめな曲は少なかったんだけど、今回はちょっとそういうのを増やして、そこに新しい演出も絡めて。だから、ホールツアーのプラスアルファ的なイメージなのかな。
──けっこう久しぶりな曲がありました。
RONZI:最初はセットリストは違ってたんだけど、リハーサルしていくうちにどんどん変わっていって、いつの間にか懐かしい感じになってたね。昔よくやってた流れがあったり。ゴダイゴのカバー(「CHERRIES WERE MADE FOR EATING」)も、“あ、今やるんだ”って思ったもん。リハで試しに合わせてみたら雰囲気がよかったんだよね。
──最初のセットリストはどうだったんですか?
RONZI:ゴダイゴの代わりに「露命」が入ってたり。あと、いくつか削ってイチさんの曲(「WHAT'S BORDERLESS?」)も入れてね。ちょっと前にOAUで出た猪苗代のイベント<音開き2022>でイチさんと一緒になって、そのときに酔っぱらったイチさんから「俺もサタニック出たい」って言われて、「お、出ればいいじゃん」って安請け合い(笑)。
──じゃあ、わりと急遽決まったんですね。
RONZI:ここ2週間ぐらいかな。でも、ちゃんとリハにも来てくれて。今日は2曲やったけど本当は1曲の予定で、イチさんを騙すつもりで2曲やったんだよ。でも、イチさんはなんとなく雰囲気を読んでやがったね。それがちょっとつまんなかったな。
──あはは! さっき、ちょうどイチさんと話したんですけど、「どうせSS (Super Stupid)やるんでしょ?」って聞くのも野暮だと思ったから聞かなかったって言ってました。
RONZI:そこは偉いよね! 昔のイチさんなら絶対聞いてきたよね。「やるんでしょ!? やるんでしょ!?」って、口の端っこに泡を溜めながら。
──あはは!
RONZI:でも、それを言わないのは大人になったなあ……イチさん、よかったよね?
──よかったですよかったです。
RONZI:我々は“陰”じゃない? でも、あの人は“陽”だから、ああいう人が入ってくれると安らぐというか、いいよね。
──イチさんも含め、今日のセットリストは'90年代のパンクスが喜ぶ内容だと思いました。
RONZI:それは特に意識したわけじゃないんだろうけど、今日はうまい具合にハマったんだろうね。
──「BEYOND THE MOUNTAIN」って最近やってましたっけ?
RONZI:こないだの<ARABAKI ROCK FEST.>でちょっとやったんだけど、オーケストラが入ってるバージョンだったから、4人だけでやるのはすごく久しぶり。
──言われてみると、オーケストラといい、今日といい、実験的なパフォーマンスが続いてますね。
RONZI:そうだよ、この演出も今日初めてだったしね。本当はもっとすごかったはずなの。だけど、今回は最初だったし、現場感を掴めてないスタッフもいたからまだ100%ではないかな。
──じゃあ、今後フェスの出演が続くなかでブラッシュアップされていくと。
RONZI:できたらいいなと思う。それにしても、今日は本当に緊張したなあ。
──その緊張は今年ずっと続くんでしょうね。
RONZI:続くと思う、たぶん。フェスはたまにしか出られないからね……ああ、俺、また緊張するんだ、嫌だなあ(笑)。
──場所もステージも違うから余計に。
RONZI:ね! ホールツアーのときは演出の要素がすごく強かったからちょっと気楽だったの。だけど、フェスになるとそうはいかないから、それがプレッシャーで。
──あはは! でも楽しみです。
RONZI:そう、楽しいは楽しいんだよ。緊張してやる分、終わったあとの充実感はものすごいよね。
──いい刺激ですね。
RONZI:そりゃあそうだよ! こういう特別な演出をやらせてもらえるっていうのは本当にありがたいことだから。「こういうことやりたいんですけど……」って言っても、「あ、じゃあいいです」って普通は言われると思うんだよ。でも、それをやらせてもらえるんだからね。
──では……せっかくなので、好き好きロンちゃんの話も聞いていいですか?
RONZI:ふふ、いいよ。一応、別人の設定だけどね。
──4月20日に開催された新宿ロフトでの笑い飯との2マンがめちゃめちゃ楽しかったんですけど。
RONZI:うん、あれは楽しかったね(笑)。
──何か裏話的なのはありますか?
RONZI:好き好きロンちゃんで2マンをやるときは、必ずコラボをしてその日に来てくれた人が「来てよかったな」って思えることをしたいなと思ってるのね。だから、笑い飯ともコラボしたいなと思って、こっちの曲を歌ってもらって、逆に向こうの漫才にも参加したいって、けっこう前から提案してたんだけど全然返事くれなくて。やれるかどうかわかんないまま当日を迎えたの。しかも、漫才の人って入り時間がギリギリなのね。スタートの15分前に入ってきて、おふたりと挨拶したあとに「やってもらえますか?」って改めて聞いたら、「おお、やりますよ」って感じで、それから5分ぐらい打ち合わせして本番だったんだよね。
──それはすごいですね。
RONZI:できるかできないかわからなかったから、気持ちがずっとふわふわしちゃって。でも、本番はがんばってたでしょ?
──そんな短時間で打ち合わせしたとは思えないクオリティでした。
RONZI:向こうはできちゃうからすごいんだよね。やっぱり、日本一をとった漫才コンビだから。でも、こっちは日本一でもなんでもないからね!
──しかも、ライブ後に撮ったロンちゃんと笑い飯・西田さんの2ショット写真が大バズリしてましたね。
RONZI:ああ、ふたりの顔を入れ替えた写真ね。あれは知り合いが作って俺に送ってくれたんだけど、最初は自分でも全然気付かなくて。それであとから「実は顔を入れ替えてある」って言われて、「ええ~!?」って。あれは自分でもびっくりした。本人が気付かないんだから誰も気付かないよね。
──たくさん反応があってどう思いました?
RONZI:おもしろいなあって。これからは笑い飯がテレビに出てたら、それを見たみんながロンちゃんのことをちょっと思い出してくれるんだろうな、いいプロモーションになったなって思いました!
取材・文◎阿刀大志
撮影◎梶原靖夫
■<SATANIC CARNIVAL 2022>
6月5日(日) 富士急ハイランド・コニファーフォレスト
・物販 / FOOD AREA:start09:30
・ライブ観覧エリア:open10:30 / start11:30 ※19:25終演予定
▼6月4日(土)出演ラインナップ
BRAHMAN
coldrain
HEY-SMITH
Ken Yokoyama
KUZIRA
マキシマム ザ ホルモン
NOISEMAKER
SHADOWS
SiM
SPARK!!SOUND!!SHOW!!
Suspended 4th
w.o.d.
THE FOREVER YOUNG
[OA] FUNNY THINK
▼6月5日(日)出演ラインナップ
04 Limited Sazabys
10-FEET
Crossfaith
CVLTE
dustbox
ENTH
ハルカミライ
MAN WITH A MISSION
Paledusk
SHANK
SHIMA
WANIMA
山嵐
[OA]SABLE HILLS
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