【ライブレポート】スピラ・スピカ、燦々と笑顔輝いたツアーファイナル「本当に×3、ありがとう!」

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スピラ・スピカが、2022年6月5日(日) Spotify O-EASTにて<スピラ・スピカ Release One-Man Live Tour 2022 『スピスピと燦々輝こう!~ナガレボシトレインに乗って~』>を開催。集まったファンの笑顔が“燦々と輝く”盛り上がりの中、ツアーファイナルを終えた。

◆ライブ写真

3月16日に発売された2年ぶりとなる2ndアルバム『ナガレボシトレイン』を携えて行われた今回のツアーは、4月7日(木)神奈川F.A.D YOKOHAMAからスタートして、福岡、大阪、徳島、愛知、静岡、宮城を経ていよいよこの日がファイナル。フロアに観客がギッシリと詰めかけた光景が、彼らへの期待感を物語っていた。




暗転すると汽笛が鳴り、列車が進む音がSEで流れる中、拍手に迎えられて暗がりのステージにメンバーの3人、幹葉(Vo)、寺西裕二(Gt)、ますだ(Ba)が登場する。サポートを務めるのはドラム・岡本啓佑(黒猫チェルシー)、キーボード・重永亮介の2人だ。ドラムのカウントから、「スタートダッシュ」でライブがスタートすると、歌と演奏に合わせてステージに右手を突き上げるオーディエンス。ベースの太いビート、ギターの歪んだ音、身振り手振りを交えてパワフルな歌声を炸裂させる幹葉。曲の最後、驚異的なロングトーンには圧倒された。「夏のキセキ」では、メンバーのコーラスに対して、声は出せないもののフロアからは熱い手拍子でバンドとお客さんが1つになる。「君なんか好きにならない」では、フロントの3人がヘドバンするシーンもあり、3曲目にして観るものを興奮の渦へと巻き込んで行った。

最初のMCでは、幹葉が「ツアーファイナル、ご乗車いただき、ありがとうざいます!!」とツアータイトルにちなんだ挨拶。じつは、本来毎公演言うつもりが、ついつい忘れて普通に「ありがとうー!」等と言っていたそうで、ファイナルにして初めての挨拶になったようだ。「いろんな気持ちでここに来てくれた人たちがいると思うんですけど、誰1人残すことなく、ハッピーになってもらえるように、私たちスピラ・スピカが全力でお届けしようと思います」と、思いを伝えてライブは進んでいく。

星空を思わせる鍵盤の音が印象的な「Twinkle」から、続く「ほしのかけら」では、手数の多いドラムプレイも相まってドラマティックな楽曲の世界観を構築していく。そんなエモさ満点の曲を歌い終えたと思いきや、直後のMCでは「みんな今、お腹の調子どう?」とフロアに呼び掛ける。楽曲と、ガラッと会場の雰囲気を変える喋りとのギャップが面白い。ツアー中の美味しいものについて語るうち、東京では「江戸前寿司」を食べたいと思ったという幹葉。江戸前寿司が食べたい、転じて「お寿司を握ってみたい」に変わったとのことで、「修行に行ってきます」と言い残すと、ステージからいなくなってしまった。しばらくすると、サブステージにねじり鉢巻きと法被姿の幹葉が登場して、「幹葉寿司」がオープン。回転寿司のレーンを前にメンバーからオーダーを取ると、巨大まぐろ握りを抱えてメインステージへデリバリー。「好きなお寿司になった気分で回ってくださいねー!」と、幹葉がほら貝を吹くアクションから「サークルフィッシュ」へ。メンバーも「まわれ まわれ」のサビに合わせて回りながら盛り上げる。この曲の作曲者でもある重永は、“カジキ仕様”のショルキーを持って前に出て、幹葉と共にお立ち台に乗って踊ったりと、ステージ上はじつに楽しそう。続く「じゃんけんキング」でもテンション高くオーディエンスを巻き込みながらの楽しいパフォーマンスを見せた。



思いっきりワイワイした後は、「ライブに遊びに来てくれた君に特別な形で伝えたい、届けたい曲があるので聴いてください」と、幹葉と重永のみがステージに残り、ピアノの伴奏だけで、バラード「君に伝えたいことがあるんだ」が、語り掛けるように歌われた。「サヨナラナミダ」でも前半がピアノだけで、途中からバンドが加わった。幹葉の圧倒的な歌唱力、伸びやかな歌声をじっくりと堪能できるコーナーとなっていた。

明るくポジティブにヒエラルキーの大逆転を宣言する曲「ピラミッド大逆転」では、ダンスコーナーとしてお客さんにサビの振付をレクチャーしてから曲へ。ステージを左右に動いて歌いながら、サビに差し掛かるとお立ち台でオーディエンスを見渡しながら歌い踊る幹葉。

続いては、阿波踊りを振付にフィーチャーした「イヤヨイヤヨモスキノウチ!」。両手をヒラヒラとさせて会場全体が盛りあがる中、幹葉が途中で「待って待って、待ってくれ! このままだと、ギターソロがあって最後のサビ行って終わりや。ええんやろか、これで? よくないやんな!? もう一丁、踊りいっときますか!」と煽って演奏再開。再びストップをかけると、「みんなが踊るのを一回監視してみる」と、幹葉が歌うのを止めて自らフロアをチェック。さらに寺西、ますだが楽器を置いて、今度はフロント3人でダンス。改めて会場全体で歌い踊って、最高潮の盛り上がりとなった。


「まだまだ我慢が続く毎日の中、今日はここに来ることを選んでくれて、本当に本当に本当に、ありがとう! 私、ステージから見えるみんなのキラキラした笑顔を見るのが、大好きなんよ。このために歌っとる、このために生きとるって、みんなの笑顔が見たくて歌っとるんだって、今回のツアーで改めて強く強く、思いました。でも、楽しいことばっかりじゃなくて、どうしてもつらいこともあると思う。私は、みんなのキラキラした笑顔も大好きだけど、涙とかモヤモヤとかも全部受け止めたくて、ステージに立ってます。ここに来てくれたら、絶対に笑顔に変えます。そのことを、忘れんとってね。OK?」との幹葉のMCに、会場中から大きな拍手が送られた。

そして、「君が、君らしく、ありのままの姿で輝けますように!」との言葉から、最新シングル「燦々デイズ」が歌われた。ひと際大きな手拍子に乗って、幹葉はステージ前に身を乗り出して、1人1人を指さしながら歌いかけた。ラストは、大きなビート、温かいサウンドと癒しのメロディ「春は待っている」でフロアを包み込んだ。

アンコールを求める手拍子に乗ってTシャツ姿でステージに上がったメンバーたちは、手拍子に合わせてそのまま演奏に突入し「ちょっと待って」を披露すると、寺西のギター、ますだのベース、重永のキーボードがそれぞれブレイクしながら音を出してから岡本のドラムが入り、最後の曲「ポップ・ステップ・ジャンプ!」へ。「ジャンプ! ジャンプ!」の声に合わせて、みんなで飛び跳ねて、サビの合いの手もバッチリ揃った大盛り上がり。最後は全員でジャンプをキメた。

エンディングで幹葉は、「これからも、人生のご褒美みたいな楽しい時間、楽しいライブをスピラ・スピカが用意して待っとるけん、絶対また会いに来てね!」と締めくくり、盛大な拍手の中、ツアーファイナルは大団円となった。

取材・文◎岡本貴之
写真◎浜野カズシ


■セットリスト<スピラ・スピカ Release One-Man Live Tour 2022 『スピスピと燦々輝こう!~ナガレボシトレインに乗って~』>

2022年6月5日(日) Spotify O-EAST
1. スタートダッシュ
2. 夏のキセキ
3. 君なんか好きにならない
4. ゲットゴーイング
5. Twinkle
6. ほしのかけら
7. サークルフィッシュ
8. じゃんけんキング
9. 君に伝えたいことがあるんだ
10. サヨナラナミダ
11. なんてね、バカ。
12. ピラミッド大逆転
13. イヤヨイヤヨモスキノウチ!
14. 燦々デイズ
15. 春は待っている
EN1. ちょっと待って
EN2. ポップ・ステップ・ジャンプ!

<スピラ・スピカ 4th Anniversary Premium One-Man Live>

2022年8月13日(土)心斎橋 Music Club JANUS
第一部:開場 15:00 / 開演 15:30
第二部:開場 18:00 / 開演 18:30

チケット等詳細情報は、スピラ・スピカ公式HPをご覧ください。
https://spiraspica.com

2ndフルアルバム『ナガレボシトレイン』

発売中

初回生産限定盤(CD+Blu-ray)VVCL-2012~4/税込4,950円/税抜4,500円
通常盤(CD Only) VVCL-2015/税込3,300円/税抜3,000円

【CD収録楽曲】
1.燦々デイズ
TVアニメ「その着せ替え人形は恋をする」オープニングテーマ
2.夏のキセキ
"爽快系目薬ロート Z!(ヨミ:ロートジー)" CMソング
3.君なんか好きにならない
Webマンガ『今度は殺されたくないアザラシさん』テーマソング
4.ゲットゴーイング
5.ほしのかけら
TVアニメ『戦翼のシグルドリーヴァ』挿入歌
6.サヨナラナミダ
TVアニメ『戦翼のシグルドリーヴァ』EDテーマ
7.にゃらんごろん
※インディーズ時代の楽曲「だらんごろん」のリメイクバージョン
8.サークルフィッシュ
9.ピラミッド大逆転
TVアニメ『俺だけ入れる隠しダンジョン』OPテーマ
10.なんてね、バカ。
11.Twinkle -album ver.-
アニメ『ガンダムビルドダイバーズ Re:RISE』2nd Season EDテーマ
12.春は待っている

【Blu-ray 収録内容】<初回生産限定盤 only>
1.スタートダッシュ 2.⼩さな勇気 3.恋はミラクル 4.イヤヨイヤヨモスキノウチ! 5.リライズ -short ver.- 6.ポップ・ステップ・ジャンプ! 7.Twinkle 8.サヨナラナミダ 9.ほしのかけら 10.ピラミッド大逆転 11.燦々デイズ
※全曲にメンバー3人による録りおろしオーディオコメンタリー(副音声)を収録

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