【インタビュー】MARiA、2ndアルバム『Moments』発売「自分の好きが詰まったアルバムになった」

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■MARiAとしては2回目のワンマンライブ。新人の気持ちで行きます!

──前半はわりとシティポップの要素が感じられる楽曲が多いですが、汗をかいて歌っている姿があんまり想像できないというか。

MARiA:そうなんです! 揺れながらノッてる感じでした。



──「Think Over」のレコーディングはいかがでしたか。原田さんも参加していたのでしょうか?

MARiA:来てくれました。最初に原田くんが歌を入れているデモをいただいたんですけど、自分的にはカイリー・ミノーグとかマドンナとか、80’sの歌姫たちの、キュートなんだけどエッジが利いているみたいなところを目指していけたらいいなって思って。絶妙な柔らかさ加減をうまく調合したらどうなるのかなって考えていました。

──それは、GARNiDELiAの時とはまったく違う感覚では?

MARiA: GARNiDELiAのときってメロディもリズムもバツバツに当てていく感じで、ズラさないんですよね。でも「Think Over」のような曲は、この幅の中でいかに遊ぶか、みたいなところが面白さかなと思って、絶妙に外していくみたいなことをしているんです。幅の中には入っているから外れているわけではないんだけど、ちょっとズレているみたいな感じ。リズムも少しモタらせたりすることでグルーヴが生まれて面白くなるから、ゆらぎの世界を楽しむみたいなところが、自分の中では新鮮でした。原田くんも「ホント、それなんですよね! こういうのが聴きたくて書いたんですよ」と言って楽しんでくれたので良かったです。

──ちなみにこの曲の男性コーラスって……?

MARiA:原田くんが歌ってくれています。最初は入れるつもりもなかったんですけど、せっかく来てくれているし歌ってくれないかって、信之さんとその場のノリで決めたんです(笑)。「マジっすか? じゃあやります」みたいな感じでブースに入って歌ってくれました(笑)。

──予定がなかったのに歌えるものなんですね(笑)。でも効果的でしたね。

MARiA:箇所箇所のコーラスもすごく効いていていい感じだったんです。男の人のコーラスっていうのも、シティポップ感があるじゃないですか。原田くんに入ってもらって、面白くなったなと思いました。


──そして「Long Distance」の間奏が、ものすごく良かったです。

MARiA:すごくわかります! この間奏が好きな人とは仲良くなれそうです(笑)。渋いですよね。渋オシャ。このときも原田くんが来てくれていて、歌い終わってから、原田くんに「フェイクをどこか入れませんか?」と言われて。どこで入れようかなって話になったけど「間奏のところが一番ハマりそうだよね」となり、「それだったら、原田くんもやっちゃえば」って、また参加してもらうという(笑)。しかも原田くんのフェイクから入って、私がそれを追っかけていますからね。

──大活躍ですね(笑)。原田さんとの曲以外で新鮮だった曲はありますか?

MARiA:「君といたい」は、ストレートなポップスというか、キラキラポップスみたいな感じだったので、普段のMARiAからするとちょっと意外なイメージの曲でした。GARNiDELiAのMARiAでもあまり見ないキラキラ感だなって。

──かわいらしさがある曲ですよね。歌詞もピュアだし。

MARiA:乙女チックというか、キラッとしてますよね。こんなピュアな歌詞も、私は書かないなぁって思いました(笑)。ステージに立っているMARiAをずっと見てくれている人にとっては、こういうキュートな感じの曲もやるんだっていう意外さはあったと思います。

──「君といたい」って、その前の曲「カフェラテのうた feat. luz」との落差が激しすぎませんか?

MARiA:そうなんですよ(笑)、夜から昼になったような感じになると思います。luzくんとはもともと歌い手同士だし、お友達なので、3年前くらいから一緒にコラボしてみたいという話をずっとしていたんです。今回、ちょうどソロアルバムの話があったから、ここでやろう!とお願いしたんです。luzくんは堀江晶太くんとタッグをよく組んでいて、堀江くんと私も近しいところにいたので3人で曲を作ることになりました。堀江くんとは「何で一緒にやったことがないんだろう」というくらいだったので、初めてな感じがしなかったです。


──確かに、違和感のない組み合わせです。制作はどのように?

MARiA:3人でどんな曲にするのかというミーティングをしたんですけど、「luzとMARiAだし、絶対ちょっとエッチな感じがいいよね」ってなって(笑)。声質的にも2人とも色っぽさを出したほうがいいんじゃないかというところで、ジャジーな雰囲気がハマりそうだよねって話をしたら、堀江くんがドンピシャな曲を書いてくれたんです。

──かわいらしいタイトルに騙されました(笑)。

MARiA:「カフェラテのうた」って、かわいらしい感じなのかなってみんなに思わせておいて、イントロからぶっ飛ばしていくという(笑)。

──アウトロにシャウトと笑い声が入っていて、遊び心がありますね。

MARiA:レコーディングでは3人揃っていて、堀江くんがディレクションをしてくれたんですけど、歌い終わったあとに「アウトロに何か入れたくない?」って話になって、その場ででフェイクを入れてみることになったんです。「Ah!」ってシャウトはluzくんが「MARiAさんのシャウト聴きたい」と言ってくれたのがキッカケだし、私も「luzくん、洋楽にあるみたいに笑い声を入れちゃおうよ」って言ったりして、ノリで(笑)。

──2曲目の「Star Rock」は、コライトだからというのもあるかもしれないですが、結構目まぐるしいメロディの展開を見せる曲だなと思いました。

MARiA:コライト感ありますよね。面白い曲です。これはデモの中から選んだんですけど、私がステージで歌っている姿が想像できたんですよね。バーンとスポットを浴びながら強く歌っているイメージが浮かんだので、この曲を入れることになりました。

──ライブで盛り上がりそうですよね。ラップもありますけど、レコーディングはいかがでしたか?

MARiA:これは結構私がいつも歌っている感じに近いかな。好きなジャンルなんですけど、作詞が私ではないので、曲の譜割りが自分の感覚と全然違うんですよね。このメロディにこの歌詞をハメるんだ!ってすごく新鮮でした。日本語だけど英語詞を歌っているような感覚でしたね。

──このアルバムって2面性があるアルバムで、レコードだとA面B面みたいでした。

MARiA:6曲目の「Heartbreaker」あたりから今っぽくなっていく感じなのかなぁ。

──この曲も結構一途というか、報われないEDMナンバーですよね。

MARiA:切なさを歌っている曲ですよね。悲しい恋をしている感じ。


──後半はタイアップ曲も多いですが、それ以外の曲だと恋の歌が多い印象でした。

MARiA:ソロでは恋の歌をよく歌うんですよ。GARNiDELiAにはあまり恋愛のイメージがないから、ソロでは恋愛曲が多めになってきています。

──MARiAさんが作詞した「Galactic Wind」はタイアップ曲(テレビアニメ『闘神機ジーズフレーム』EDテーマソング)ですけど、光へ向かっていく感じや前向きなメッセージがありました。

MARiA:この曲は実質GARNiDELiAですよね(笑)。アニメの世界観で歌詞を書いているからというのもあるけど、恋愛からは少し離れた歌詞になっています。

──後半で、これまであまりやってこなかった曲というと?

MARiA:「Pray」は、ジャンル的に私が歌ってきたことがない曲でした。ケルト調というか。自分にとっては新しい世界観で、すごく好きな曲です。ゲームとかアニメとかファンタジーな世界観って実は好きで、入り込んで楽しく歌うことができました。魔法使いに憧れていて変身願望もあったから、演じるような感覚で、この曲の世界に入り込んで歌うことができたと思います。

──最後の「Labyrinth」は、いい曲ですね。

MARiA:オリジナルアニメーション『Artiswitch』の曲なんですけど、「バラードで」というオーダーがまずあって、いろいろな方が書いてくださった曲をコンペという形で聴いて選んだんです。そしたらこの曲がめちゃくちゃ刺さってしまって、「これでしょ、絶対!」ってなりました。メロディが一度聴いたら耳から離れないくらいで。

──しかも、アルバムの最後にぴったりの歌詞です。

MARiA:“Labyrinth”というテーマもあったので、それにあわせて歌詞も書いていただいたんですけど、自分が書いていないのに、わかるというか。この曲を最後に持ってきたのも、しんどい時期とか、迷ったり躓いたりする時期があったけど、それでも共に生きていくことを選んで前へ進んでいくという、希望を持って終われる歌だから。それがすごくMARiAが言っている感じがしたんですよね。この歌詞の内容は、聴いてくれた全員に伝わるものだと思うし。


──ポジティブなところがいいんですよね。

MARiA:このアルバムは、全体としてめっちゃポジティブなんですよ。前作はドン底みたいな曲があったり気持ちの振り幅が大きくて、それが表現者としては面白かったんですけど、『Moments』は1枚通して向かっている方向が同じ。だから、より等身大のMARiAを感じるアルバムに仕上がったと思っています。意図してこういう曲を選ぼうと思って選んでいたわけではないし、バラバラのタイミングで選んでいたんですけど、自分の好きが集まっちゃったんだなって思いました。全然違うクリエイターに書いてもらったのに、流れて聴くと統一感や芯がある。それを感じていただけたら嬉しいなって思います。

──このアルバムを引っさげてのワンマンライブも予定されています。

MARiA:MARiAとしては2回目のワンマンライブになります。MARiAソロでは、新人の気持ちでいきます(笑)。お客さんもどうやって遊ぼうかなって思っているだろうから、みんなにどう楽しんでもらおうかと考えているところです。『Morments』の曲は、ライブ映えする曲が多いと思っているので、その瞬間をみんなと共有して楽しめたらいいな。

取材・文◎塚越淳一
撮影◎市村辰文

■MARiA『Morments』音楽配信総合リンク:https://lnk.to/MARiA_Moments

MARiA 2nd Album『Moments』

発売日:2022年6月22日(水)
※音楽配信/サブスクリプションサービスも同時スタート

【初回限定盤】CD+Blu-ray
PCCA-06134/¥4,950(TAX IN)
[Blu-ray]Music Videoほか収録予定

【通常盤】CD Only
PCCA-06135/¥3,300(TAX IN)

【CD収録内容】
初回限定盤・通常盤共通
01. Think Over
作詞・作曲・編曲 : 原田夏樹
02. Star Rock 
作詞:鈴木エレカ 作曲:Carlos K., nana hatori 編曲:Carlos K.
03. Long Distance
作詞・作曲・編曲 : 原田夏樹
04. カフェラテのうた feat. luz 
作詞:堀江晶太、luz 作曲・編曲:堀江晶太
05. 君といたい 
作詞:nine, Carlos K. 作曲・編曲:Carlos K., ygarshy
06. Heartbreaker
作詞 : 早川博隆 作曲 : 早川博隆、古峰拓真 編曲 : 古峰拓真
07. Galactic Wind
作詞:メイリア 作曲・編曲:toku
08. Asterisk
作詞 : 中原徹也 作曲・編曲 : 早川博隆
09. Pray 
作詞・作曲・編曲 : BOI
10. Labyrinth
作詞:金子麻友美 作曲:久下真音、金子麻友美 編曲:久下真音

【初回限定盤Blu-ray収録内容】
Think Over -Music Video-
カフェラテのうた feat. luz -Music Video-
Behind The Scenes of “Think Over”
Behind The Scenes of “カフェラテのうた feat. luz”

店舗別オリジナル特典
・Amazon.co.jp
メガジャケ(形態別絵柄)
・きゃにめ、PCSHOP、魔法都市
オリジナル・ブロマイド(Type-A)
・楽天ブックス
オリジナル・ブロマイド(Type-B)
・タワーレコードおよびTOWER mini全店、タワーレコード オンライン
オリジナル・ブロマイド(Type-C)
・全国アニメイト(通販含む)
オリジナル・ブロマイド(Type-D)
・Neowing / CDJapan
オリジナル・ブロマイド(Type-E)
・その他法人
オリジナル・ブロマイド(Type-F)

※特典は先着の付与となりますので、なくなり次第終了となります。 予めご了承ください。
※一部店舗に取扱いのない店舗がございますので、ご予約・ご購入時にご確認ください。
※ECサイトでご予約の場合、特典付き商品をご希望の場合は必ず特典付きカートからご注文下さい。
(一部ECサイトでは予約済み商品がキャンセル不可の場合がございますのでご注意ください)

日本国内予約・購入:https://lnk.to/MARiA_Moments_CD
海外法人予約・購入:https://lnk.to/MARiA_Moments_CD2

<MARiA「Moments」発売記念リリースイベント>

場所:東京・タワーレコード渋谷店B1F CUTUP STUDIO
開催日時(集合時刻):2022年6月22日(水)
集合時間:18:30/開演時間:19:00
イベント内容:ミニライブ&トーク&特典会
詳細:https://www.garnidelia.com/news/?id=274

<MARiA MUSIC LAND 2022 -Moments->

日時:2022年7月3日(日) OPEN 16:15/START 17:00
会場:EX THEATER ROPPONGI
(東京都港区西麻布1-2-9)
チケット料金:【全席指定】¥7,700(税込)
主催:ディスクガレージ
企画制作:スーパーディレクション
制作協力:イープラス/ポニーキャニオン
お問い合わせ:ディスクガレージ https://info.diskgarage.com/ TEL:050-5533-0888(平日12:00~15:00)

【出演】MARiA
【GUEST COLLABORATION ARTIST】evening cinema

※指定席。
※チケットは1人各公演4枚まで。
※3歳以上は有料となります。

■チケット販売期間 イープラスにて抽選先行受付中
5月12日(木)19:00~5月22日(日)23:59
チケット:https://eplus.jp/maria22hp/
ライブ情報詳細:https://www.garnidelia.com/news/?id=260

『少年社中 第39回公演「クアンタム - TIMESLIP 黄金丸-」』

2022年8月4日(木)〜14日(日)東京・紀伊國屋ホール
2022年8月18日(木)〜21日(日)大阪・近鉄アート館
脚本・演出:毛利亘宏(少年社中)
原案:中島かずき「TIME SLIP 黄金丸」
出演:井俣太良 大竹えり 田辺幸太郎 堀池直毅 廿浦裕介 加藤良子
杉山未央 山川ありそ 竹内尚文 川本裕之
染谷俊之 MARiA / 高本学 辻凌志朗 / 鳥越裕貴
公式サイト:http://www.shachu.com/quantum/

◆MARiA オフィシャルTwitter
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