【速レポ】<京都大作戦2022>ROTTENGRAFFTY、盟友の絆と諦めない強さ「全部俺らに委ねて解放していってくれ」

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やや日が傾いて、風が出てきた16時。オーディエンスは日に焼けた顔で目を細めながらもバンドの登場を楽しみに待っている。続いてのバンドは、この京都大作戦に欠かせない、京都発のROTTENGRAFFTY。

◆ROTTENGRAFFTY ライブ写真

今年3月、静養のためにライブ活動を休止していたKAZUOMI(G,Programming)がライブ活動から離れ、ROTTENGRAFFTYのサウンドプロデューサーとして活動することが発表された。サポートを入れずに4人で行なったライブもあったというが、6月10日、“ロットンの日”からライブサポートギターとしてMASAHIKO(FREEDOM BEATS ORCHESTRA)を迎え、全国ツアー<It’s Alright Tour 2022>をスタートしたばかりだ。


今回のMCの中で、「ロットンが立ち止まった時、いつでもいちばんに手を差し伸べてくれるのが10-FEETでした。今日、呼んでくれてありがとう」とN∀OKI(Vo)は語った。バンドがどのような状況でも、当たり前のようにその場を用意して待っている。そこには、共に京都の地で20年を超えバンドを続けてきた盟友同士の関係性が垣間見える。

「おかえりー、ただいまー。京都大作戦。俺らが京都、ROTTENGRAFFTY」(N∀OKI)という挨拶から、俺らのはじまりの歌といって1曲目に演奏されたのは「切り札」。ノイジーなギターによるミクスチャーサウンドに、N∀OKIのハーモニカが乗ると、オーディエンスのテンションがぐっと高まる。そしてNOBUYA(Vo)とのツインボーカルで矢継ぎ早に切り込んでくるスピード感が一層、オーディエンスのコブシを高くする。


そして「天気ももちろん、身も心も、かならずこの先も、来週も、“ハレルヤ!”」というN∀OKIの言葉から、NOBUYAが咆哮を上げ「ハレルヤ」へと突入。ずっしりと響きわたるHIROSHI(Dr)と侑威地(B)が紡ぎ出すリズムやうねりにオーディエンスは体を揺らし、また歌やラップだけでなく、常に湧き上がる思いを吐き出すようにつねに問いかけ、語りかけるボーカルふたりの高いボルテージに、胸を掴まれる。「大作戦、とことんやろうぜ」(N∀OKI)と、冒頭からフルスロットルで駆け抜けていくライブだ。

中盤では、「俺らの生まれた街の歌」(N∀OKI)といって「響く都」で躍らせる。祭囃子的なハレのムードをまとい、アグレッシヴにと自由にステージで暴れまわる5人の姿に、自然とオーディエンスも手拍子し、舞のように腕を振ってハレの熱を上げていく。「THIS WORLD」では、もちろんまだ会場一体となったシンガロングはできないが、エモーショナルなアンサンブルや渾身のパフォーマンスには、声が聞こえてくるような迫力がある。


N∀OKIは「2年おあずけを食らった分、全部俺らに委ねて解放していってくれ」といい、改めてサポートギター・MASAHIKOを紹介すると、「重要なのは継続することだ」とバンドの力強い意志を告げる。ひとつの物事を信念を持って続けていくことは、莫大なエネルギーを要する。何かを乗り越えていくたびにタフになっていく、今回はそんな力強さを感じるステージだ。

テッパンの曲が並んだ後半は「PLAY BACK」、そして「D.A.N.C.E.」とより密度を増したアンサンブルと図太いグルーヴでオーディエンスを一体化していく。2年間おあずけを食らった分の大きなステップで踊り、また一斉にしゃがんでからの高いジャンプで笑顔を弾けさせると、ラストはこの曲がなければ終われない「金色グラフティー」。


「いい時間になってきた。風も出てきた。地球も太陽も、全部味方。みなぎれ、エネルギーよ。めいっぱい輝いてくれ」(N∀OKI)というと、MASAHIKOがイントロのギターフレーズをたっぷりと奏でる。大合唱できない分のコブシが突き上がり、以前だったらサークルモッシュでもみくちゃになるパートでは代わりに腕をぐるぐると回して応えるオーディエンス。


ステージ上では、MASAHIKOを盛り立てるように、侑威地が目の前で両手を上げて士気をあげるシーンもあった。アンサンブルやバンドの雰囲気からも、現在進行しているツアーもいい調子で回っているであろうことがうかがえる。最後にはNOBUYAが「まだ諦めません、絶対負けません」と言い、「俺たちが、ここ京都に生まれ育ったROTTENGRAFFTYだ」と高らかに名乗りを上げて、新たな体制による京都大作戦のライブを締めくくった。

取材・文◎吉羽さおり
撮影◎青木カズロー/瀧本 JON...行秀

セットリスト

1.切り札
2.ハレルヤ
3.響く都
4.THIS WORLD
5.PLAYBACK
6.D.A.N.C.E.
7.金色グラフティー

■10-FEET主催<京都大作戦2022 〜今年こそ全フェス開祭!〜>MISSION IMPOSSIBLE-KYOTO 2022 ~Hope for whole day festivals this year!~

2022年7月02日(土) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
2022年7月03日(日) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
2022年7月09日(土) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
2022年7月10日(日) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
open9:30/start11:00

■出演アーティスト ※50音順■
▼7月02日(土)
【源氏ノ舞台】打首獄門同好会 / ウルフルズ / SHISHAMO / 10-FEET / 東京スカパラダイスオーケストラ / HEY-SMITH / ROTTENGRAFFTY
【牛若ノ舞台】Unblock / Suspended 4th / NAMBA69 / HERO COMPLEX / 夜の本気ダンス / LABRET
▼7月03日(日)
【源氏ノ舞台】Creepy Nuts / G-FREAK FACTORY / SiM / 四星球 / 10-FEET / ヤバイTシャツ屋さん / WANIMA
【牛若ノ舞台】Age Factory / THE冠 / SHADOWS / SHANK / Hakubi / LONGMAN
▼7月09日(土)
【源氏ノ舞台】ACIDMAN / The BONEZ / サンボマスター / 10-FEET / Dragon Ash / Vaundy / My Hair is Bad
【牛若ノ舞台】上江洌.清作&The BK Sounds!! / go!go!vanillas / SHE'll SLEEP / SPARK!!SOUND!!SHOW!! / Dizzy Sunfist / NOISEMAKER
▼7月10日(日)
【源氏ノ舞台】クリープハイプ / Ken Yokoyama / 湘南乃風 / SUPER BEAVER / dustbox / 10-FEET / マキシマム ザ ホルモン
【牛若ノ舞台】KOTORI / Saucy Dog / SHIMA / TETORA / Paledusk / HOTSQUALL
※アーティストは都合により変更になる場合がございます。その際チケット代金の払戻しは行いませんので、予めご了承下さい。

▼チケット料金
1日券 8,778円(税込) /前2日券 17,556円(税込) /後2日券 17,556円(税込)

▼チケットに関するお問い合わせ
(問)インフォメーションセンター(平日のみ)
https://ticket.kyoto-daisakusen.kyoto/contact

▼公演に関するお問い合わせ
(問)サウンドクリエーター https://www.sound-c.co.jp/contact/
電話でのお問い合わせ:06-6357-4400 (月・金12:00~15:00 ※祝日を除く)

【京都大作戦2022 新型コロナウイルス感染症対策について】
「京都大作戦2022」では、新型コロナウイルス感染症の予防と感染拡大防止及び、お客様・出演者・スタッフの安全を確保するべく、感染症対策ガイドラインを定め、対応に最善を尽くして参ります。チケットのご購入ならびにご来場に際しましては、必ずご確認いただき、ご理解・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。(オフィシャルサイト掲載文言抜粋)
京都大作戦2022 新型コロナウイルス感染症対策ガイドライン:https://kyoto-daisakusen.kyoto/22/guideline/

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